話下手、人見知り、あがり症の著者が悩みに悩み抜いて、一筋の光を見出して、今では、40代の「笑う社長」と変貌し、100%(120%と言わないところが奥ゆかしい)得する話し方をまとめたのが本書です。
あなたはひとの話を聴いていますか? → 「99%の人は会話をするときに、相手の話をまったく聞いていない」上で、「自分の話すことばかり考えている」ことが会話での悪い傾向と考え、自分の話へたを隠しつつ、会話相手に気持ちよくなってもらうには、
「聞き手であるあなたが『会話の舞台から降りて』相手に9割話をさせる」
ことに尽きる、これこそが最大のポイントなのでしょう。
これはまさに『敬』の心構えです。相手を「敬(うやま)い」、自らは「敬(つつし)む」ことが如実に行動として表れています。そうすることで、相手からは愛敬のある人と思われ、得するに至るわけです。自分を律し、この境地に立つことは話をすることだけに及ばず、人生のさまざまな場面で応用が効くのでしょう。
『100%得する話し方』(新井慶一著、すばる舎、本体価格1,400円)