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一流の画家はなぜ長寿なのか

2018-06-30 15:32:09 | 

 この世に生を受けた以上、少しでも現世を楽しみたいのは衆生の思い。しかし、この世はままならぬもの。ではいかにすれば長寿を全うできるか?著者、霜田里絵さんは、一流の画家が長生きであると判断し、彼らの生き様に焦点を合わせました。

 脳科学から見て、染色体の端にあり細胞分裂のたびに短くなるため、年とともに縮むと考えられていたテロメアに着目。これが縮まらないようにすれば、長寿は約束されるはずである。ではどうすれば、そうなるのか?それは、

①心のあり方
②脳の使い方
③ライフスタイル

に関して、一流の画家は一般人と違うことです。彼らは、定年もなく、どこの組織にも属さず、芸術の枠内で自分の思いを作品にするという、ストレスも皆無の生活を営んでいます。絵画には最新の注意を払い、渾身の力を振り絞りますが、それ以外には無頓着。絵を描くには、モデルや風景に目を凝らし、筆や彫刻刀を持つ手を十二分に使い、右脳を活発に動かし、感性豊かに生きています。

 また、彼らの絵に対する情熱はとてつもなく深く、強く、また死に至るまで持続して維持し、絵画絵の探究心、向上心は測り知れません。その意味でも、我々は生涯、トップレベルで情熱を奉げることのできる何かを持つ必要があります。

 そして、その情熱を傾けたアウトプットが、その人の思考、思いを含み、周囲の人に「共感」を与えることが重要であると著者は感じています。人生100年時代、皆さん、情熱を注げる何かを探し、追求し続けましょう!

『一流の画家はなぜ長寿なのか』(霜田里絵著、サンマーク出版、本体価格1,400円)

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