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板宿の書店主から見た、本・まち・環境を語ります!

職場を幸せにするメガネ

2017-11-06 15:03:03 | 

  アドラー心理学の本はまだまだ売れています。リーダー向けのビジネス書として、本書は非常に価値ある一冊だと思います。働き方改革ではありませんが、職場に集う人が幸せになることを目標にしてのリーダー論を展開しています。

  まず、リーダーとして3つの認識を胆に銘じることから始まります。それは、
①「リーダーは幸せの専門家である」
②「人はビジョンと価値観に基づいた『自分軸』を大切にして生きるべきである」
③「誰もが『人生の主人公」として生きることができる
です。

 実際には、アドラー心理学を応用して、

・部下を鍛えるのではなく、部下を幸せにするという認知をする。

・職場において、自分が好きになる「自己受容」、人を信頼できる「他者信頼」、私は貢献できることからの「他者貢献」の幸福の3条件のコップに水を満たすことをリーダーが努め、職場内に共同体感覚を向上させる

・人間は「未来に成し遂げたい何らかな目的」があって、感情を生み出し、行動している目的論を大事にし、

・褒めるのでははなく、叱るのでもなく、部下を勇気づける言葉をかける

ことを実践すべきです。
 
 今までの部下へ対する認識を180度転換して、上下の関係から横の関係へ変え、人間は不完全なのだから寛容の精神を持ち、職場では目的に向かって楽しみ、互いに否定し合うのではなく、認め合うことが職場の結束を高めます。

  前回取り上げた『仏教と科学が発見した「幸せの法則」』(スマナサーラ長老・前野隆司著、サンガ、本体価格1,800円)のビジネス版、リーダー編みたいに読めました。幸せを求める思考は似通ってくるのかもしれません。

『職場を幸せにするメガネ~アドラーに学ぶ勇気づけのマネジメント』(小林嘉男著、まる出版、本体価格1,500円)

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