その1はこちら。
わたしが地元の映画館で観た印象は
「MTVだよな」
いちばん印象に残っているのは空母の誘導員の派手なアクション。まるでダンスなのね。そして音楽。ヒット曲がてんこ盛り。
ケニー・ロギンスが「フットルース」と同じ系統の「デンジャー・ゾーン」をかまし、ベルリンの「愛は吐息のように」は大甘に“ていくまいぶれすあうぇええええい”と歌い上げ、スターシップの……
トニー・スコットはそのあたりがとても上手な監督だったし(実際にPVも監督している)、だから大ヒットしたのだろうとは思うが、ちょっとこれはいくらなんでも、と思っていた。
それにね、どうにも米軍礼賛な空気が強すぎてしんどかったおぼえがある。
でもいま、ウクライナ状勢もあって米軍アレルギーは薄まっているし、なにしろマーヴェリックはストーリーが一直線。某国(かなり寒い様子)のウラン濃縮プラントに、まもなくウランが運び入れられるので、その前にプラントを破壊してしまえという乱暴なミッション。
トム・クルーズはエリート中のエリートであるトップガン出身者を鍛え上げ、その作戦を……トムが出動しないわけないですわね。
目標をピンポイントに破壊する、そのやり方がスターウォーズの1作目、デススター破壊とあまりにいっしょなので笑ってしまうほどだが、ドッグファイトの迫力はさすが。
「いやー、おれ失敗したんですよ」出入りの業者。
「ネットで席をとるときね、E-14を指定しちゃったんです。こんな展開ならF-14にすればよかったあ!」
あははは。これは見た人でなければわからないよね。
確かに上層部が考えるように、有人戦闘機の時代はまもなく終わるのかもしれない。無人なら、急激なGによってパイロットが失神するおそれもない。
「でも、それは今日じゃない」
トムよ、まさかまた36年後に……