事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

オリエント急行殺人事件 第三夜

2016-01-22 | ミステリ

第二夜はこちら

ここからはめんどくさいので、例によって役者の名前でストーリーを。

いかにも悪相な佐藤浩市は、脅迫されていることを萬斎に告げて、身辺警護を依頼するが断られる。実業家ではあるが、かなり胡散臭く、奇妙な笑い方をする。偶然に佐藤の隣の部屋になった萬斎だが、乗客たちのさまざまな行動によって熟睡することができない。

翌朝、萬斎は高橋克実にふたつの困ったことが起こったと告げられる。

・雪のために列車が止まってしまったこと

・佐藤がベッドで殺されていること

である。当然、鉄道会社の人間としてはどちらも重要だが、萬斎にとっては殺人こそがテリトリーだ。しかしこの殺人はいかにも奇妙で

・ナイフによる刺し傷が致命傷だが、その数が多く、めった刺しに見える

・刺した人間は右利きであり、左利きのようでもある

・Nという頭文字の入ったハンカチ、パイプクリーナー、脅迫状の燃えかすなど、現場に手がかりが多すぎる

……登場人物がこれだけ多いので、ミステリとしてのキモは「誰がやったか」(このドラマの英語題名はWhodunit?(Who done it?の略。ミステリ用語)となっている。次号からネタバレ全開でいくので今回は秘すけれど、確かに

なぜやったか(Whydunit)はかなり前から明らかにされている(復讐)

どうやったか(Howdunit)は刺殺であることに疑問はない

問題は

どこでやったか(寝台車はすべて鍵がついた個室)

いつやったか(ヒントだけは盛大にばらまかれている)

こちらの方が興味深い。まどろっこしい話になってきた。さっさと次号にいきましょうか。

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オリエント急行殺人事件 第二夜

2016-01-21 | ミステリ

第一夜はこちら

勝呂が(灰色の脳細胞をはたらかせて)事件を推理するのはいいけれど、どう推理しているのか、解説者がミステリでは必要だ。ワトソン役ってことね。このドラマでは

・莫(ばく)……高橋克実 ビアンキ……マーティン・バルサム

・須田……笹野高史 コンスタンティン医師……ジョージ・クールリス

という、鉄道会社の重役と医師のコンビにその役をふっている。高橋克実とマーティン・バルサムは顔までそっくりなのでおかしい。くわえて

・パインさん……山寺宏一

というカフェのマスターを登場させているのは、クリスティのおとぼけキャラ、パーカー・パインへのオマージュでしょう。

さてオープニング。舞台は寝台特急「東洋」。なるほど“オリエント”(東方)です。原作がイスタンブールからパリへの途上なら、こちらは下関から東京に向かう途中、関ヶ原で雪崩が起こり、列車が止まってしまったことが背景になっている。

侯爵や伯爵とか陸軍大佐が出てくる関係もあり、昭和8年という設定。この犯罪は、みんながスマホを持っている現代では絶対に視聴者が納得しないので正解。

のっけに登場するのが勝呂と軍服姿の相島一之。ある事件を解決した勝呂を見送るという設定。彼がおみやげに買ったフグ(あ、下関だからフクですか)の干物があとで効果的にはたらく。

新選組!」の新見役が光った相島と、源さん役の小林隆、そして芹沢鴨の佐藤浩市らが続々と登場するのでそれだけでうれしい。

野村萬斎はアルバート・フィニーをもっとコミカルにした演技。フィニーはけっこう容疑者を恫喝までしていた食わせ者だったけれど、萬斎はあくまで紳士的である。彼の演技にも非難が集中しているようだ。でもわたしは日本版ポワロとして、彼以上の役者はちょっと思いつかない。彼が「古畑任三郎」の犯人として登場していないのが不思議でならないほど。

観光には向かない冬なのに、オリエント急行の寝台車は満室。おかげで勝呂は一般車両に追いやられそうになる。恐縮しながらも、頑固な車掌(西田敏行)。

鉄道会社の重役である莫は、恩義ある、高名な名探偵(「いろは殺人事件」の解決で有名なのだそうだ。あははは。ABCじゃないのね)にそんな扱いはできないと無理に寝台車に押し込む。以下次号。さあこの画像のなかに犯人がいますよ(笑)

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明細書を見ろ!2016年1月号PART3 昇給~そしてテキーラ・サンライズ

2016-01-20 | 明細書を見ろ!(事務だより)

Eagles Tequilla Sunrise

2016年1月号PART2「だから差額はいつ出るんだ?」はこちら

1月といえば昇給月。若手を中心に多くの方々の給料が上がっています(ベースアップはまだ反映していない)。まあ、わたしぐらいの年齢になると関係ない話だから。

ところが、ちょいとした理由(行政職給料表の最高号給の変更)で今回わたしも3年ぶりの昇給!いったいいくら上がったのかな?……300円でした。しかも現給保障がらみで手取りまったく変わらず。じっと手を見る。

本日の一曲もグレン・フライがリードをとった「テキーラ・サンライズ」。イーグルスとはまず何よりも素晴らしいコーラスグループだったとつくづく。ライブに強いのがその証拠で、しかし日本公演でちょいと手を抜いていたことを湯川れい子さんがライナーノーツで怒っていたものでした。そして、その完璧なハーモニーは永遠に失われることになった。

いい意味で土臭いこんな曲からスタートした彼らなのに、「ホテル・カリフォルニア」を経由して、グレンですらあの陰鬱な「ハートエイク・トゥナイト」を歌うことになる。実はそっちも大好きなんですけれど。

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明細書を見ろ!2016年1月号PART2 だから差額はいつ出るんだ?~追悼グレン・フライ

2016-01-19 | 明細書を見ろ!(事務だより)

Eagles - New Kid in Town (Live)

Vol.1「え、今年は差額が出ないの?」はこちら

Vol.2「やっぱり今年は差額が出ないのか」はこちら

Vol.3「で、差額はいつ出るのか」はこちら

お待たせしておりますが、国家公務員の給与法改正案はすでに衆議院を通過し、参議院で審議中。官邸の言うことは絶対の自民党、本音は反対だけれども民主との連携のために賛成にまわった維新など、オトナの事情もありつつ、今週中には成立の模様。そこでようやく県が動き出すという次第です。

ただし、平成27年度予算で完結することは確実なので、年度またぎは絶対にありません。山形県議会の2月定例会の日程次第というところでしょうか……

本日は追悼の意味をこめてグレン・フライがボーカルをとった「ニュー・キッド・イン・タウン」。大好きな曲。いつものようにJ.D.サウザーも曲作りにかんでます。

イーグルスといえば、陰鬱なドン・ヘンリーと陽気なグレン・フライが二枚看板。そこへジョー・ウォルシュのギターと、繊細なティモシー・シュミットが加わる。あ、この曲の頃はランディ・マイズナーがいたんだな。彼の高音は最高だったんだよな。ソロアルバムもよく聴いたなあ。

曲調が陰のヘンリーと陽のフライという感じでわかりやすかったので(声質もそうだ)、まさか陽のグレンが先に死ぬとは思わなかった(ごめんねドン)。「ザ・エージェント」に出ていたときは元気だったのに……あ、もう二十年近く前の映画になってしまったのか。合掌。

ちなみに、芸能界の浮き沈みを皮肉ったこの曲における「新しい子ども」は、ダリル・ホールのことだという説もあります。

PART3「昇給」につづく

増刊号にくっつけた方がいいかな。2016年2月増刊号「差額の支給日を推理する」につづく

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明細書を見ろ!2016年1月号 正しいマイナンバーの集め方~最終回

2016-01-18 | 明細書を見ろ!(事務だより)

Carly Simon - Coming Around Again

2016年1月マイナンバー号「正しいマイナンバーの集め方~実践篇」はこちら

扶養控除申告書へのマイナンバーの記載、および確認にご協力いただき、まことにありがとうございました。まさか携帯で撮影した画像ファイルで確認したり、LINEで送られた画像を見せつけられるとは思いませんでしたが。みんな、ちゃんと削除してね。

この申告書をもとに、これから給与システムに職員全員と扶養親族のマイナンバーを入力する楽しい仕事が事務職員には待っていて、期待で胸がシクシクしています。

さて、入力されたマイナンバーがどのように活用されるのか。ちょっと考えてみましょう。

今月の給料袋にはおなじみの源泉徴収票が入っています。これは平成27年分のあなたの収入等をしめすもので、まだマイナンバーは関係ありません。この1月1日以降に退職する人にはその時点で、継続する人には来年のこの時期に配布される『平成28年分』の源泉徴収票から記載が開始される……はずでした

しかし番号の秘匿をあれだけうるさく言っているのに(あなたが記入した申告書は、鍵のかかったところに保管することとされています)、たとえばローンを組むときに金融に提出する源泉徴収票に番号が載っていたのでは、個人情報がじゃじゃ漏れになる。

そこで、去年の10月に取り扱いが変更になり、結局は記載しないことになったようです(それまでは、コピーするときにマスキングするという驚きの方法が発想されていた)。

でも、おもに税金目的で用意されたのだから、さすがに確定申告するときは必要だろう……これも違います。この2月から開始される申告も、平成27年分の所得を“確定”するためのものなので、申告書に記載するのは来年からになります。

事務職員みずからが、この制度についてテンションを下げるようなことばかり言っていてもうしわけありません。しかしとにかくマイナンバーについてはいろんなことが二転三転していて、いいかげんにしてくれよというのが事務方の本音なのです。ったくいいかげんにしてくれ。

PART2「だから差額はいつ出るんだ?」につづく

本日の一曲はカーリー・サイモンComing Around Again。
そうか彼女ももう70才なんだ。この年齢の女性の、子どものころの動画がこれだけのこっている……どんだけ彼女がお金持ちの家で育ったかがわかりますね(笑)

 

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真田丸 第二回「決断」

2016-01-17 | 大河ドラマ

第一回「脱出」はこちら

前回の視聴率は19.9%と予想を上回った。わたしみたいに去年は無視を決めこみ、今年はうきうきと待ち望んでいた大河ファンが多かったのだろう。ネットで大河ドラマを検索していると、もう「花燃ゆ」はすっかり無かったことになっているのが笑える。

でも擁護論も。歴史オタクの、というか城オタク教師からは

「後半はよかったですよ。社会科的には。明治初期の製糸事情がわかり、群馬県令茸取素彦を知ったし、吉田松陰の妹のことも知ったし。ドラマとは言え、授業に使えました。」

むしろ「真田丸」に批判的で

「誰もが武田家の滅亡を感じていたはずなのになんで暗くないのですか?明るいのはなんですか?私は新田次郎の“勝頼派(昌幸も)VS武田主流派(梅雪が一門筆頭)”に賛成の立場ですので、違和感がありました。」

人それぞれです(笑)。

さあ第二回。その勝頼はあっさり自刃に追い込まれ、裏切った武田の家臣のために真田一家は絶体絶命のピンチ。そこへ1本の矢が……ハン・ソロならぬ真田昌幸(草刈正雄)が登場して事なきを得る。

オープニングの字幕にしても、とにかく一気呵成にストーリーのど真ん中を語ってしまいたいあたり、STAR WARSへの意識ありあり。祖母(草笛光子)の覚悟と、そのあたりがまったくできていない母(高畑淳子)の対比がいい。殺陣もかなり考えてある。真田幸村が知謀の人であるあたりをうかがわせる。どう見ても高畑淳子の方が草刈正雄よりも年上に見えるってのはキャラの問題ですか。

徳川家康(内野聖陽)登場。家臣の本多正信のくせ者ぶりを、近藤正臣が演じていてさすが。このころの三河衆が、実は家康のことを軽んじていたあたりがよくわかります。で、軽んじられているあたりを内野が飄々として演じていてやはりさすが。

今週の名ゼリフは

「赤が上杉。黒が北条」

どちらにつくか、昌幸はくじで決めようとする。赤か黒かとくればルーレット。古畑任三郎においてキムタク(彼がジャニーズを出ていかない理由は単にこれだと思います)の回は赤か青かでしたが。

しかし昌幸は結局、赤でも黒でもない選択を。よく考えたら昌幸の息子たちはのちに赤にも黒にも賭ける選択をするわけで、伏線としてなかなか。いやー、今回も面白かった。視聴率はひきつづき19%台と読みました。かなり面白かったので20%!と言いたいところだけれど裏がイモトだからなあ……。

第三回「策略」につづく

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オリエント急行殺人事件 第一夜

2016-01-16 | ミステリ

 

2015年のお正月に、二夜連続、三時間ぶち抜き計6時間で放映された三谷幸喜脚本作品。三谷のファンでミステリ読みなのになぜリアルタイムで観ていなかったかといえば、もうテレビの前で(くどいくらいに挿入されるCMに辟易しながら)ドラマに熱中するという習慣を失ってしまったから。つまりは、根性ないんですわたし。

退潮著しいフジテレビが、その総力を挙げて制作。原作はおなじみアガサ・クリスティ。オールスター群像劇がお得意の三谷のことなので、チョイスしたのは「オリエント急行殺人事件」。豪華なキャストが出るわ出るわ。フジの本気ぶりが理解できる。

視聴率的には同じ超弩級ドラマ「わが家の歴史」に及ばず、どうやら評判もあまりよくなかったみたいだ。というかネットではボロクソに言われています。そうなるとひねくれものだから逆に見てみたくなる。はたして「ギャラクシー街道」の二の舞か。さあディスカスでポチッ。

まず、怒涛のキャストを紹介しよう。1974年のシドニー・ルメット監督作品と対比させるとわかりやすいかも。ネーミングで三谷が遊びまくっているのも理解できますし。

・勝呂武尊(すぐろたける)……野村萬斎 エルキュール・ポアロ……アルバート・フィニー

・馬場舞子……松嶋菜々子 メアリー・デベナム……ヴァネッサ・レッドグレイヴ

・幕内平太……二宮和也 ヘクター・マックイーン……アンソニー・パーキンス

・安藤伯爵夫人…… エレナ・アンドレニイ伯爵夫人……ジャクリーン・ビセット

・安藤伯爵……玉木宏 ルドルフ・アンドレニイ伯爵……マイケル・ヨーク

・能登巌陸軍大佐……沢村一樹 アーバスノット英軍大佐……ショーン・コネリー

・羽佐間才助……池松壮亮 サイラス・ディック・ハードマン……コリン・ブレイクリー

・呉田その子……八木亜希子 グレタ・オルソン……イングリット・バーグマン

・昼出川澄子……青木さやか ヒルデガルド・シュミット……レイチェル・ロバーツ

・保土田民雄……藤本隆宏 ジーノ・フォスカレッリ……デニス・クイリー

・羽鳥夫人……富司純子 ハッバード夫人……ローレン・バコール

・益田悦夫……小林隆 エドワード・ベドウズ……サー・ジョン・ギールグッド

・轟侯爵夫人……草笛光子 ドラゴミノフ公爵夫人……ウェンディ・ヒラー

・三木武一車掌……西田敏行 ピエール・ミシェル……ジャン=ピエール・カッセル

・藤堂修(笠原健三)……佐藤浩市 ラチェット・ロバーツ……リチャード・ウィドマーク

ああもうめんどくさくなるほどのオールスター。これに加えて……以下次号

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ぼくのわたしの2015 読書篇

2016-01-15 | 本と雑誌

マイベスト映画篇はこちら

今回は読書篇。例によってミステリか非ミステリかでカテゴライズ。
まずはミステリ部門。

1.「ゴーストマン 時限紙幣」(ロジャー・ホッブズ)文藝春秋

2.「鳩の撃退法」(佐藤正午)小学館

3.「キャプテンサンダーボルト」(阿部和重、伊坂幸太郎)文藝春秋

4.「ピルグリム」(テリー・ヘイズ)ハヤカワ文庫NV

5.「クライム・マシン」(ジャック・リッチー)河出文庫

次点が「カルニヴィア」ですかね。いやもうゴーストマンにはまいりました。とにかく面白い。まさかこれを現役の大学生が書いたとは。客の喜ばせ方を知ってるんだよなあ。

ジャック・リッチーの短編集をたくさん読むことができたのもうれしかった。ひたすら雑誌に短篇を書き続けることで食いつなぎ、アメリカ探偵作家クラブの最優秀短篇賞をとってすぐに心臓発作で亡くなっている。タイプライターのキーを速射砲のように叩く、昔ながらの作家の姿がここにある。死後三十年近くたって、極東の島国でこんなに自分の短編集が売れるだなんて想像もしていなかったろう。

つづいて非ミステリ部門。

1.「狗賓童子の島」(飯嶋和一)小学館

2.「電車道」(磯崎憲一郎)新潮社

3.「スクリプターはストリッパーではありません」(白鳥あかね)国書刊行会

4.「荒神」(宮部みゆき)朝日新聞出版

5.「指先からソーダ」(山崎ナオコーラ)河出文庫

次点が「アイネクライネナハトムジーク」伊坂幸太郎。ミステリ部門でも選んでいるので外しちゃいました。飯嶋和一は刊行するたびにベストワンにしているような気がする。この位置以外ではおさまりが悪い感じ。

いまさら宮部みゆきプッシュかよ、と言われそうだけれど、やっぱりすごい。特に「荒神」は原発文学としておみごと。

次回はなんとラーメン篇(笑)。

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ぼくのわたしの2015 マイベスト映画篇

2016-01-14 | 映画

キネ旬洋画篇はこちら

それではわたくしの2015マイベスト。まず邦画は……

1.「駆込み女と駆込み男」(原田眞人)松竹

2.「日本のいちばん長い日」(原田眞人)松竹

3.「ソロモンの偽証 前篇・事件」(成島出)松竹

4.「ソロモンの偽証 後篇・裁判」(成島出)松竹

5.「深夜食堂」(松岡錠司)東映

次点が「バクマン」(東宝)かな。「海街Diary」(東宝)を見逃したのは惜しかった。去年はほんとうに松竹の圧勝。興行成績では東宝のひとり勝ち状態は変わらないけれど、いつか松竹の本気が花を咲かせるときも来ると思います。というか、東宝の若者向け路線って飽きないですか?内田けんじと石井克人はいまなにを撮っているんだろう。

つづいて洋画篇。

1.「マッドマックス 怒りのデスロード」(ジョージ・ミラー)WB

2.「アメリカン・スナイパー」(クリント・イーストウッド)WB

3.「STAR WARS エピソード7 フォースの覚醒」(J.J.エイブラムス)

4.「ミッション・インポッシブル ローグ・ネイション」(クリストファー・マッカリー)Par

5.「ゴーン・ガール」(デヴィッド・フィンチャー)FOX

次点はだれもほめてない「ミケランジェロ・プロジェクト」。わたしの大好きなスパイ映画がたくさん封切られてうれしい一年だった。東西冷戦が終わったことをふまえて、みんなそれぞれ工夫をこらしているのが頼もしい。今年も「ブリッジ・オブ・スパイ」をはじめとして続々と公開されるとか。お願いだから庄内でもやってね。

ここでそぉーっとワーストもお知らせしておきます。

邦画は「龍三と七人の子分たち」喜劇人じゃなかったのかたけし。

洋画はなんと「セッション」よく考えたら不快な映画でした。

次回は読書篇

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ぼくのわたしの2015 キネ旬洋画篇

2016-01-13 | 洋画

2014年版はこちら

邦画篇はこちら

さあ今日は洋画篇。驚きの結果が出ております。

1.「マッドマックス 怒りのデス・ロード」(ジョージ・ミラー)WB

2.「アメリカン・スナイパー」(クリント・イーストウッド)WB

3.「アンジェリカの微笑み」(マノエル・デ・オリベイラ)クレストインターナショナル

4.「バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)」(アレハンドロ・イニャリトゥ)FOX

5.「黒衣の刺客」(ハオ・シャオシェン)松竹メディア事業部

6.「神々のたそがれ」(アレクセイ・ゲルマン)IVC

7.「セッション」(デミアン・チャゼル)GAGA

8.「雪の轍」(ヌリ・ビルゲ・ジェイラン)ビターズ・エンド

9.「インヒアレント・ヴァイス」(ポール・トーマス・アンダーソン)WB

10.「おみおくりの作法」(ウベルト・パゾリーニ)ビターズ・エンド

なにが驚きだと言って、キネ旬の1位と2位が自分のワンツーといっしょだったこと。こんなこと、一度だってないです。にしてもまさかあのキネ旬のベストワンがマッドマックスとはなあ(笑)。

上位三本はみんなおじいちゃんが監督した作品。ジョージ・ミラー70才、クリント・イーストウッド85才、そしてなんとなんと去年亡くなったオリベイラは106才!新藤兼人さんの100才を超える現役映画監督だったのか。世界は広いな。

大好きなポール・トーマス・アンダーソン作品が入っているのはいいとして、東アジア系がハオ・シャオシェンだけというのはいかにもさみしい。どうした韓国。

それから、「セッション」に関しては、自分のなかで評価がどんどん下がっています。やはり、頭の中でこねくりまわした作品にすぎないのではないかと。若い監督だから理に走りがちなのはわかるけど、おじいちゃんたちの域にはまだまだやの。

次回は興行成績篇。と思ったら正式発表は月末らしいのでマイベストを先にお送りします。

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