第二十八話「自慢の娘」はこちら。
前回の視聴率はなんと16.6%と急上昇。7月期のドラマが「半沢直樹」をはじめとしてみな好調なので目立たないが、ここにきて持ち直すとは。
先週は法事のために官兵衛なみに寝過ごして見逃したんだけど、今週は選挙特番のために時間帯変更を知らなくてびっくり。妻に教えてもらってようやく観ることができました。日曜日のゴールデンってこれがあったんだよな。不覚。
さて、ついに敗戦へ。米を運んでいた父親が銃に倒れる。
「米を、米を運んで来たぞ」
サムライの世を、実は象徴していた米のために父親が死ぬ。砲術師範だった権八は、その専門だった銃によって命を奪われる。
「八重、お前はわしの誇りだ」
というセリフには「はじまりのみち」同様に泣かせられた。「異人たちとの夏」のとき、このセリフを言ったのは秋吉久美子でしたが。親にこう言ってほしくて、世の子どもたちはがんばるんですものね。
容保は、敗戦の責を一身に背負って命を捨てようとする。だが、八重の「会津が逆賊でなかったことは、お殿様しか釈明できない」との主張に家臣たちは容保に生きてくれと……
ここは、のちの展開を考えるとうまくしのいだ感じ。これだけ多くの部下を死なせ、藩を木っ端微塵にした藩主が、しかし明治の世で生きながらえたことを、容保自身も苦しんだはずなので、ヒロインの大芝居がないと苦しいところだったろう。綾野剛の涙ほとばしりの熱演もよかった。
そして、これまで意識して存在を消してきたかのようだった尚之助が、八重を救うためにあることをする。ここはすばらしい。彼らのことを(これも仕方がないとはいえ)夫婦として描くことを慎重に避けてきたので、こう来たか、と納得。次回以降も楽しみだなあ。
前半戦最後の回。ドラマとしてたいそう面白かった。でも時間帯変更があったから視聴率はそう伸びないのでは……あ、これもオレだけか。16%は確保すると読みました。
第三十話「再起への道」につづく。
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