事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

sweet,bitter sweet / yuming

2007-11-10 | 音楽

My_sakuban 先週、高校の同級生たちと飲むときに松山の男を迎えに行った。車に乗せた途端「これ、聴ご?」と勝手にMDを突っ込まれる。
「何だよこれ。」
庄野真代のベスト(笑)」わざわざヤフーのオークションで手に入れたのだそうだ。
「いま日本で庄野真代聴いてるのって、全部で5人ぐらいしかいないぞオイ。お前と本人いれても。」
一曲目は「中央フリーウェイ」。♪調布基地を追い越し~♪が血ぃを噴き血を~にしか聞こえないやつ。
「ユーミン歌てんなよりこっちの方いぃど思うぁんや。」ん。そうかもしれない。

 そのまま牛角に向かい、平田牧場イチオシの三元豚(「どっちの料理ショー」に出たってホントか?)ぴートロを食べる。顎のところのお肉ね。これが美味いんだ。ほいでひとしきり飲んで食べた後、松山の男が「この間行た藤原紀香中山美穂居っだ店さ行ご!」「藤原紀香と中山美穂ぉ?」皆で考え込むが一向に思いつかない。「ほらー9月行たろぉ?」とりあえず心当たりのスナックにタクシーで行ってみる。

「こご!」確かにこの前来た店だが。
「いらっしゃいませ~」そこにはもちろん、藤原紀香や中山美穂ではなく、豹柄のボディコン姿の日野美歌がいるだけだった。
「とりあえず、お前は眼鏡なおせ。」

Syouno  恒例のカラオケ。このメンツの時はお題を設けて歌っている(披露宴帰りの時は新郎の名前に関係した歌。いつもは「1978年以前の歌!」とか)。この日は当然、ユーミン関係。私は「埠頭を渡る風」恥ずかし。でもスナックのお姉さんには気に入ってもらえたみたい。「名曲だよのーこれ。」同世代。

 前にもオフコースの回にご紹介したが、うちの学校の調理員から、またもMDへのダビングを頼まれる。
「待て。当てる。ユーミンのバラッド集だろ。」
「えー、何でわがんなー?」わかりやすい人たち。
で、今その「sweet,bitter sweet」をダビング中。全曲リマスターしたのか、壮絶に音質が良くなっている。お買い得かも。

 松任谷由実は、よく中島みゆきと較べて論じられるが、私は完全にユーミン派。といっても、さして熱心なリスナーではなく、浜田省吾と並んで“どれを聴いても同じにきこえる”時があるくらい。旦那の松任谷正隆が、意識してそう作っているフシもあるけれど。プロが聴くと「何でここでこのコードに飛ぶ?」と唸らされることもあるらしい。
 
1954年1月19日、八王子の呉服屋に生まれたこのアーティストのことは、こちらもいい年をしているから比較的初期から知ってはいる。デビューアルバムにはファンだった吉田美奈子や大貫妙子が参加していたし(それに山下達郎も)、「翳りゆく部屋」や「DESTINY」は私だって名曲だと思う。

Yumin1  それが、みんな忘れたふりをしているが70年代後期にはすっかりフェイドアウト寸前まで行ったのに、原田知世映画に提供した「守ってあげたい」ですっかり人気が持ち直し、80年代の無敵の年末アルバムベストセラーラッシュにつながった……認識当たってる?
 フジ「オレたちひょうきん族」のタケチャンマンのコーナーで「海を見ていた午後」の有名なフレーズ♪ソーダ水の中をぉ貨物船がぁ通る~♪をそのまんま再現したギャグがあったぐらい、当時、既に誰もが知っているビッグスター扱いされていたわけだ。

 ラジオでDJをやっているのを聴いたりすると、この人はかなり奇矯な性格をしているのだと思う。一皮むけば傲慢と言っていい体質だろう。インタビュアーから竹内まりやとの比較で質問されたとき「んー、(まりやなんかと)おんなじレベルでとらえられてるかなぁ」と嘆じたときなど、さすが女王だと感じ入った。普通こういう性格の人って宗教に走ったりするんだけど(矢野顕子がエホバの証人だったり、B’zが創価学会だったり)、彼女はどこかに入信していないんだろうか。あ、もう自分が“恋愛教”の教祖だから……。

 で、こっちが傲慢な発言をするようだけれど、松任谷由実って、そんなに歌うまくないよねぇ?微妙に音程外しているような気がするし。シンガーとしてより、ソングライターとしての方が、はるかに才能あるんだと思う。だから「中央フリーウェイ」に限らず、カバーや他のアーティストに提供した曲の方が印象深いんだよな。山本潤子の存在価値はそこにあるんだろうし、「帰愁」だって研ナオコに提供した曲らしいじゃないか。そっちは聴いたことないけど。「まちぶせ」にしても、前にも書いたけど三木聖子が歌うからいじらしい乙女心になるんであって、松任谷のオバサン声だとほんとに単なるストーカーの歌だぞ。
 他にも私が好きなのは

「あの頃のまま」ブレッド&バター
「黄昏で見えない」ザ・スクエア
「手のひらの東京タワー」石川セリ
「白い靴下はにあわない」アグネス・チャン

Yuming_w04 加えて呉田軽穂名義の松田聖子の諸作や椎名林檎が歌う「翳りゆく部屋」を考えると、やっぱりユーミンはソングライターだと賛同してくれる人も多いんじゃないかな。
 唯一心配なのは、ことここに至っても、彼女に一向に大御所的な雰囲気が出てこないこと。ひょっとして生涯一シンガーとでも考えているのではないか。やめといた方がいいんじゃないかなあ。教祖様に、畏れ多くも失礼な話だけど。

※トップ画像は彼女の最高傑作「昨晩お会いしましょう」。なんとカバーデザインはヒプノシス。10ccかあんたは。

※ま、最初はお題どおりに歌っていても、最後には吉田拓郎を中心にしたフォーク絶唱になってしまうのは歳が歳だから…。このあたりになると、いかに誰もが忘れていた歌を歌えるかに勝負はかかってくる。で私はこいつは必殺だとクラフトの「僕にまかせてください」をリクエスト。だが失敗だった。モニターにははっきりと『作詞・作曲;さだまさし』の文字が……「おっとヒロシ。お前の本性は実はこれか?ふっふっふ」あー忘れてたっ!昔あんなに馬鹿にしてたのにーっ!

コメント
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