事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

「ポップミュージックで社会科」 細見和之著 みすず書房

2014-06-27 | 音楽

Nakajimamiyukiimg01 ボブ・ディランをもっと知りたくて読む。

確かに社会科のお勉強になる。著者はドイツ哲学の人。ユダヤ人に音楽の才能が豊かなのは、徹底して偶像崇拝が(ユダヤ教によって)禁じられていたため、という理由には納得。「ドナ・ドナ」を、単に暗い歌とはもう呼べない。そこにはユダヤの哀しい過去がうっすらと(じゃなくて露骨に)仕込んであるから。なるほど。

中島みゆきの「4.2.3」にもふれてある。ペルーの人質事件に彼女は憤っているか、あるいは諦念をいだいていることを論述。

♪リポーターは日本人が手を振っていますとだけ嬉々として語り続ける
担架の上には黒く煤けた兵士

そうだったのかイエモンの「JAM」

♪外国で飛行機が落ちました ニュースキャスターは嬉しそうに
「乗客に日本人はいませんでした」「いませんでした」「いませんでした」
僕は何を思えばいいんだろう 僕は何て言えばいいんだろう

よりも前にそこを中島みゆきは意識していたのか。

ジャニス・イアンが政治的な人だったというのも意外だった。それにしても、おれがみすず書房の本を読むなんて……

ポップミュージックで社会科 (理想の教室) ポップミュージックで社会科 (理想の教室)
価格:¥ 1,404(税込)
発売日:2005-06

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする