子を亡くし、妻に逃げられ、会社は倒産。ホームレスとなった主人公は家具職人としてトラックで寝起きする。そこへ謎の女性が表れて……
道尾がこの作品でめざしたのは、世界最大の発行部数を誇る某新聞において、どれだけ多くの読者を自分の世界にひっぱりこめるかの実験か。もちろんいつものようにどんでん返しは見事だけれど、邪悪さよりも哀しさが優先。だから必然的にハッピーエンドになるわけで、けっこうなお手並みだと思いました。
タイトルはハーレクインじゃなかったんだね(道化師、という意味で、みんながどこかしら何かを演じていることを暗示)。意味深でこちらもなかなかけっこうでした。
笑うハーレキン 価格:¥ 1,680(税込) 発売日:2013-01-09 |