「少年メリケンサック」を見てきました。
で・・感想。（ちょっとネタばれしてますので下げます）
何か言いたかったことってあったのか？それとも何も残らないように作った映画なのか・・さっぱりです。おのおの個人で自由に考えて下さいって事でしょうか。
丸投げですねー（苦笑）
登場人物はどの人も個性があってクドカンの人間観察力はすごいなーと感心。
特にマサル。身近にあーゆータイプがいたんで腹が立ってしょうがなかった。アキオ以上だったかも。
しかし脇の出番に力入れすぎ。特に電気グループの人の役。過去を語るためには外せなかったのかもしれないけど、あんなにチョコチョコ出る必要あったのかな。
過去と現在を行ったりきたりしてたけど、過去のほとんどはあの社長が語ってたから何とも胡散臭かった。あの人自身はどうでもいいのに。
過去は過去でどっかでまとめて入れた方が良かったと思う。
現在のメンバーに気持ちが入り込んだ途端過去話。
いくら兄弟の確執が今も続いていようと、肝心の兄弟の人となりが見えてこないから気持ちが分散してしまった。
過去にアキオのやった事は酷すぎるしね。
で、私が一番嫌だったのはクドカン自身が演出でスカした事
おならのネタどうこうより肝心のシーンで・・何ていえばいいかな・・・笑いにもっていったっていうのかな。あそこでジミーさんが普通にしゃべっておいおい・・って確かに笑っちゃったけど、その前はグッときてたんですよ。
なのに・・ガクってなりました。
それまで散々あばれて成長しないメンバー（特にあの兄弟）に舎弟的立場であるヤングが初めて言うんですよ。彼らを尊敬するあまり何も言えなかった彼が。
二人は俺の憧れなんだと。だからやりましょうよと
皆、中年でこの先どうなるかわからない。今、やらなくてどうするんだ。
監督はこんないい台詞を書いているのに後のジミーさんの一言で台無し。
彼らがあの後奮起したのかもぼかしたまま、いきなりテレビ出演で【本当の歌詞】がわかるというオチ
アキオの息子も出てきただけでフォローなし。いらなかったんじゃ。
あの終わり方も何だかブラックで・・物語が収集つかなくて終わらせた感じ。
後味が良くない。そんな映画でした。
とはいえ三宅さんはやっぱイイ。
【フラガール】といい【マリと仔犬の物語】といい、この人の演技は心が伝わるよなあって思える。ホント素敵な役者さんだ。
