奇跡への絆

図師ひろき

雑感546

2013年07月25日 22時44分09秒 | Weblog

 先日“尾木ママ”こと、法政大学教授で教育評論家の尾木直樹先生の講演会に行かせてもらいました。

 会場は宮崎市民文化ホールでしたが、会場周辺まで来ると渋滞の飲み込まれてしまい、なかなか動かなくなりました・・・

 余裕をもって向かったはずなのですが、会場にたどり着いたのは開会の時間を10分ほど過ぎていました。

 受付の方に

 「今日はイベントが重なっているのですね・・・」

 と話しかけると

 「この講演会だけです。

 席は全席指定で1800席満席、さらに1300名以上方が抽選に外れてお断りするほどの人気でした。」

 まさに文化ホール周辺は、尾木ママ渋滞だったのです。

 期待を裏切ることなく、講演会は意外な展開で幕を開けます。

 尾木先生の登場はステージからではなく、客席近くの入り口からでした。

 ニコニコと握手をされながらステージに上がられるだけで、場内からは大きな拍手が湧き上がりました。

 演題は「尾木ママの子育てアドバイス」でありましたが、内容はいじめの問題や大人の学力についてなど多岐にわたりました。

 話の内容はもちろんのこと、私が関心を抱いたのは、1800人もの観衆をいかに引き付けるかのテクニックでした。

 尾木先生は、あえてお姉言葉を使っている・・・とさえ思うほど、時折男性らしくキリッと言い切る表現を巧みに使われていました。

 その後に、一段と柔らかく

 「・・・・・なのよねぇ~」

 と語尾を変えるだけで、会場はドッカンドッカンでした。

 「子どもは子ども部屋より、台所で勉強した方が集中するのよ。」

 「はちまき絞めて、正月から勉強させるのはナンセンスよ。」

 「子どもが失敗したとき“なにしてるの!”と言うのではなく、“どうしたのぉ~”という言い方に変えてごらんなさい。」

 などなど尾木ママ語録は次々と放たれました。

 「“どうしたのぉ~”の後は、“それは辛かったわねぇ~”と共感を示すことが大切ですよ。」

 全くの同感です。

 カウンセリングの基本も、傾聴と共感的態度です。

 特に子どもに対しては、頭ごなしに叱ってはダメで、目線を合わせて話を聞いてあげることの大切さを説かれていました。

 さすがにお姉言葉までは真似はできませんが、尾木先生のあきさせることのない強弱のある話し方とユーモアを見習っていきたいと思います。