奇跡への絆

図師ひろき

総務常任委員会県南調査9

2013年07月21日 23時44分07秒 | Weblog

 まだ続きます。

 次なる研修先は宮崎交通株式会社で、乗車人員および収支の推移や今後の取り組みなどについて学ばせていただきました。

 宮崎交通は、大正15年に設立され、現在社員は運転手470名を含む990名で、路線車など428台を有し、県内外に403系統を持つ、まさに県民の足として地域に根差した事業展開をされています。

 宮崎地区においては、鉄道との連結強化やバスセンターと駅との一体化、時刻表のポスティングなどの施策の結果、乗車人員は増加傾向にあります。

 またお客様相談室に、年間約600件の問い合わせがあり

 「学校の始業時間に間に合わないので、運行時間を見直してほしい・・・」

 などの要望にも、早い時間帯から運行を開始するなどして、迅速かつきめ細やかな対応をされていました。

 これらの取り組みとは裏腹に、その他の地域では沿線人口の減少などにより乗車人員の減少が続いており、収支状況が厳しいままという現実もあります。

 中山間地域においては、コミニティバスとのバス停共有や時刻表連結などを含めて、路線存続のため行政機関と積極的に連携されていました。

   

 今後の取り組みとして、東九州自動車道開通を踏まえた新路線の展開やIT活用した予約システムの導入や早期購入割引や、繁忙期と閑散期で異なる運賃設定に取り組むことなどが説明されました。

 特に活発に意見交換された項目に“バスICカード高度化”がありました。

 すでに“宮交バスカ”は導入されて10年以上が経過していますが、リプレイスを検討する時期を迎えていることは明らかです。

 全国的にICカードの共有化が進む中、宮崎を訪れる観光客からも

 「なぜ宮崎では使えないのか?」

 など、特に高千穂を中心をする県北観光をされる方々が不便を口にされていらっしゃるとの報告もありました。

 県民のバス利用促進に繋がることはもちろんのこと、他県でチャージされたお金が県内で消費されることになるため経済効果が上がることも予想されます。

 それではこの全国的に相互利用できるICカード導入には、どれ程の費用がかかるのか・・・

 答えは、職経費だけでも約4億5000万円です。

 交通のバリアフリー化のためにも、民間と行政でこのハードルを低くする協議を続けていきます。

 今回、9回にわたり常任委員会の活動報告をしてきましたが、この内容は2泊3日の行程で研修したもので、かなりハードなスケジュールでした。

 それでもこれからも限られた時間の中で、県勢の実態を的確に把握し、政策転換できるよう走り回ります!