しばらくお休みしていました、“デンマーク奮闘記”を再開します。
“もういい加減、あきたよ~”との声もちらほら聞こえてきますが、あと2~3回でまとめますのでお付き合いください。
デンマーク研修のいよいよ終盤。
今回の研修先は、国民学校(日本の小・中学校)と高校です。
国民学校は、1~9年生までの一貫教育で、基本的に6~15歳が対象年齢となります。
そして選択性ではありますが、なんと0年生と10年生という教育制度がありました。
0年生とは、5歳児を対象に就学前教育をするもので、対象児のほとんどがこの制度を利用しています。
さらに10年生とは、9年生時に卒業試験があり、そこでの成績がもう一つだったり、もう1年勉強したいと希望する学生のために進学前の猶予期間が設けられています。
進学といえば、驚くことにデンマークの高校進学率は50%足らずです!
あとはほとんど専門学校に進むそうです。
「早く専門的技術を身につけ、早く社会人になって、早く納税し、社会貢献することがデンマーク人では当然のことと教育します。」
と、さらりと小学校の校長先生はおっしゃいました。
「高校以上に進学する者は、高学歴が求められる資格を取得するためで、目的もなく進学をすることはありません。」
とも付け加えられ、日本との違いは教育の違いであることを痛感しました。
小学校でも、パソコンを使っての授業が一般的で、教室のあちらこちらにパソコンを囲み、話し合っている生徒たちがいました。
これは職員室の風景です。
ざっくばらんな雰囲気で、日本の職員室とは・・・
そして驚くことに、デンマークでは教科書選定は、最終判断は学校が行うものの、基本的に教員が選定することになっているとのことでした。
学校給食ではなく、お弁当か売店でパンが売られていました。
掲示板の風景は、日本とあまり変わりませんでしたが・・・
なかにはこんな奇抜なものもありました。
楽器も民族楽器からモダンなものまで、充実した品揃えでした。
運動所には、ローラースケートやスケボーをするために施設までありました。
中学生のクラスでは、宮崎から持ってきた宮崎の観光パンフレット(英語版)を使って、トップセールスも行ってきました。
写真では分かりづらいと思いますが、これは学校に付設されている歯科です。
これもデンマークでは一般的で、もちろん無料で利用できます。
高校の風景です。
調子にのって教壇にも立たせていただきました。
高校の校長先生からのレクチャーで驚かされたことに、以前にも紹介しましたがデンマークではアルコール規正法が緩やかなために高校生も飲酒できます。
しかしこの高校では、さすがに校則によって校内での飲酒は禁止されているそうですが、月に1回開催される生徒主催のダンスパーティの時には、“ビール”と“ワイン”以外の飲み物は出されないそうです。
「これも自分をコントロールするための教育ですから。」
と言い切られる校長先生の言葉はさすがに、素直には飲み込めませんでした。
とにもかくにも刺激的で貴重な時間が続くデンマークです・・・