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次の研修先は、都城工業高等専門学校です。
都城高専では、平成5年に都城を訪問したモンゴルの学生から、遊牧民の移動式住居“ゲル”の照明用電源開発を懇願され、小型風力発電機の開発が始まりました。
同年、高専の技官がモンゴルに渡航し、風力発電機を3基設置しました。
その際、モンゴル国内の風力状況や他のエネルギーの状況などを調査し、モンゴル国内では11月頃と3月頃に強い風が吹くことや、年間降雨水量が平均200㎜と少ないことなどが判明したそうです。
さらに風力発電機設置後にも、保守点検や、モンゴルにおいての開発が必要なため、モンゴル国立科学技術大学との交流を深め、平成7年に学術的な見地から学術交流を締結するに至ります。
両校は風力発電にとどまらず、モンゴルの人口の約7割が河川水や湧水を使用していることにより、内臓疾患や伝染病が発生し、大きな社会問題になっていることに対し、合同調査を行い、平成13年には「モンゴルにおける自然環境に関するシンポジウム」を開催しました。
さらに平成17年から19年にかけては、地球温暖化に伴うモンゴル全体の水質悪化と土壌劣化の調査も開始し、砂漠化が進行している現状を把握し、環境改善への提言を行っているそうです。
このように1人の留学生の願いでモンゴルとの交流が始まり、風力発電設置という入り口から、モンゴルの暮らしを守るという壮大な事業展開にまで発展したことは、やはりそこに携わる方々の、熱い気持ちがあったからでしょう。
私が今回の研修で最も感銘を受けた言葉は・・・
都城に根を張りつつも、国境を越える人材を育てていく都城高専の志が表れている言葉だと思います。
国外から宮崎を眺めることで、見えてくる宮崎の未来があります。
私も北欧や東南アジアを訪問し、そこで肌で学ぶことにより、宮崎や日本の目指すべきものもはっきり刻むことができました。
その未来へと導いていくモチベーションを持ち、持続させていくためにも、私はこの夏に再度東南アジアに飛びます。
宮崎から人材という風になります!