人口1,200人ほどの小さな村で、木城町よりかなり山深い郷でしたが、先人が守り育ててきた資源を活用し、農林・観光を中心に定住・交流人口の拡大に努められていました。
中山間地において産業振興に成果をあげられており、視察・研修内容も町政にとって大いに参考になるものでしたが、さらに驚かされたのが、この“うちわ”でした。
政務調査を終え、自宅に戻った次の日に郵便受けに“うちわ”が挟まっていました。
誰かのいたずらかとも思いましたが、手にとって見て、感動しました!
“木のうちわ”
“木のうちわの葉書”
“木の葉書のうちわ”でした。
杉の間伐材を利用してうちわを作っているのです。
杉の間伐材を利用して葉書を作っているのです。
それを、村に来てくれて方々へお礼のうちわ葉書にして送られているのです。
やられた!と思いました。
小さくても輝く自治体は、一味違う智慧があります。
送り主は“馬路村村長 上治堂司”と書いてありましたが、優しい女性職員の字のようでもありました。
そんなことより、このような心配りを指示できる村長を心から尊敬します。
文章の最後に
「これから暑くなりますが、このうちわで森の風を感じていただければ幸いです。」
としたためてありました。
早速、扇いでみると・・・
そうです!森の風が・・・杉材の爽やかな香りが、ふわ~と広がるではありませんか!
嬉しくなって、何度も何度も扇いで、ニコニコと悔しがっていました。
私も上治村長の智慧にあやかりたいと、今もこのうちわは自分の部屋に飾ってあります。
“おもてなしの県、日本一”を目指す宮崎県。
来県いただいた時だけのおもてなしではなく、お見送りをした後も心を届けたいものですね。
馬路村に負けないような智慧を、一緒に出していきましょう!