奇跡への絆

図師ひろき

1つ1つ、そして復興!

2010年07月31日 23時23分45秒 | Weblog


 あまり大きな記事にはなりませんでしたが、口蹄疫復興支援策の1つとして協議していた政策が形になりました。

 口蹄疫被害の爆心地である児湯限定ではありますが、全国商工会連合会が中小商業振興特別支援事業として、児湯の6市町に2千万円ずつ計1億2千万円のプレミアム商品券の販売の支援を行ってもらうことが決まったのです。

 すでに自治体単独でプレミアム商品券を発売しているところは、2回目の商品券発売ともなり、児湯全体の経済刺激策となることは間違いありません。

 先日の商工会議所連合会との協議の際にも、前年度比8割も収益減となっている商店も多数あり、特に飲食業の落ち込みは顕著で、早急な対応策を求められていましたので、タイムリーな呼応ともなったことは良かったと思っています。

 事実、畜産農家の方々には補償があるものの他産業には直接的な支援策が明確でないため不公平感が生じつつあり、それを気にする生産者が


 「私たちだけ補償してもらい、それで買い物に行くのは心苦しい・・・」

 との声も聞かれていました。

 もちろんこの事業で経済回復は促進されるものの到底、万全ではありません。

 今、県としては口蹄疫対策特別措置法に基づく基金設置も国に要望しています。

 しかし山田農林大臣は明言を避けているようで、粘り強く交渉をしていく必要があります。

 私は直接聞きました。

 前農林大臣も、前首相も、そして菅首相も

 「宮崎復興のために全面的に協力する!」

 と、そして現農林大臣が、副大臣であられるときにも

 「私も牛を飼っていたことがあるから、生産者の辛さはよく分かる。

 宮崎が元気になるために協力は惜しまない!」

 と直接聞きました。

 300億円の基金創設以外にも取り組むべき経済回復策は山積しています。

 繰り返しになりますが、宮崎復興はこれからが本番です!

 懸命に働きます! 

 

 

 


友達

2010年07月30日 20時46分38秒 | Weblog


 友達から連絡があり

 「弟が働きたがってるから、力になってくれんやろうか・・・」

 障がいがあり、自宅で過ごす時間が長かったにもかかわらず、最近就労意欲が出てきたから、働くところを探して欲しいとのことでした。

 了解!!

 早速、福祉関係の知り合いに連絡をとり、見学の段取りしました。

 そして見学の日。

 弟さんと会うのは初めてでしたので、不安な気持ちもありましたが・・・はにかみながらの挨拶のあと
 
 「・・・どうして働きたいと思ったんですか?」


 と尋ねると

 「お金を稼いで、お母さんのために使いたい・・・」

 がぜん力が湧いてきました。

 まず都農町にある知的障がい者のグループホームに行きました。

 施設内を案内していただき、利用者がどのような生活をされているか説明を受けました。

 その後、そのグループホームからも通勤が可能で、椎茸などの菌糸栽培をされている“サン農園”に伺いました。

      

 ここは障がい者雇用に積極的で、社長さんのアイデア溢れるお話はいつ聞いてもワクワクさせられます。

 次に木城町の就労継続支援事業所“茶臼原自然芸術館”に行きました。

 ここは農業部門と染色・織物部門があり、無農薬野菜の栽培から販売と糸作りからこだわった丁寧な機織りにより優しい作品が生み出されています。

      

 そして次に宮崎市にある障がい福祉サービス事業所“ブライトハウス住吉”に行きました。

 ここはお弁当屋さんです。


 

 これにご飯がついて、なんと450円です!

 精神保健福祉士の大先輩であられる岩下先生の指導の下、福祉的就労に留まらず、地域での一般就労まで援助していただける事業所でもあります。

    

 そして数日後、弟さんから弾む声が届けられました。

 「決めました!お弁当屋さんで働きます。」

 「はじめはボチボチでいいからね。」

 「お母さんを喜ばすために頑張ります!」

 「・・・ありがとう。」

 私に新しい友達ができました。


 


 


 


 


 


 


 


 


 


 


 


後ろ姿

2010年07月29日 20時55分39秒 | Weblog


 児童養護施設の園長先生からお手紙をいただきました。

 その内容は、福祉を志す若者が減っているのではないか・・・ということでした。

 先生の言葉を紹介します。

 「今年度、西都市にある福祉専門学校が福祉科と介護科を閉鎖しました。

 また延岡にある福祉系の短大が閉校に向けて募集を停止しました。

 ・・・このことにより延岡市の九州保健福祉大学を別とすれば、福祉系の短大・専門学校は全て宮崎市以南に集中することになってしまったのです。

 はたして将来、この児湯・西都地区において、福祉現場の人材確保は大丈夫なのでしょうか・・・」

 「福祉はこれから成長産業と言われながら、それを支える人材が集まらなかったら、崩壊していきます。

 ・・・処遇改善も大きな課題です。」

 「今は核家族の社会です。

 ・・・お年寄りとの交流の機会を持たなかった若者が、はたして介護を将来の職業として選ぶでしょうか。

 否です。」

 「・・・“福祉”は子ども達からどんどん遠ざかっている。

 “福祉教育”のあり方も考え直すべきだ・・・」

 確かにその通りです!

 福祉、介護といった尊い仕事に若者が夢を描けなくなりつつあります。

 重労働に対する報酬が低すぎるということが第一の原因だと思われます。

 現に私が介護福祉士養成の専門学校で講師をしている時の生徒たちは、志高く、優しい気持ちで意欲に満ち溢れていました。

 しかしその彼らが福祉の現場で燃え尽きてしまっているのです・・・

 この問題の解消には、介護保険の見直しが不可欠で、法律の改正を含め国を動かす必要があります。

 そしてもう1つ、核家族化により高齢者とふれあう機会が減っているといこと・・・

 この事象を改善するために私が提案しているのが、小学生・中学生へのヘルパー免許の交付です。

 もちろん既存のヘルパー免許は取得できませんので、自治体独自の4級・5級・6級の資格を設け、社会福祉協議会などのコーディネイトのもと、例えば小学生でもできる話し相手や肩もみを6級、部屋の掃除や庭の草引きを5級にするなどして活動してもらうなら、子ども達も誇りをもって進んで高齢者との関わりをもってくれるはずです。

 実際同様の取り組みで実績を上げている自治体もあります。

 園長先生の手紙の最後に・・・

 「・・・将来、児童養護施設の職員になりたいという夢を抱いてる子ども達が複数いるということは、私たちにとってはありがたいことです。

 職員として大人としての後ろ姿を示している職員に感謝しなければなりません・・・」

 とありました。

 福祉の仕事に限らず、後ろ姿で子ども達に夢を与える仕事ができることは素敵ですよね!

 

 


せめて、せめて・・・

2010年07月28日 20時33分54秒 | Weblog


 口蹄疫に関する非常事態宣言発令もあり、久しぶりにじいちゃんの見舞いに行ってきました。

 “やせたな~”

 が第一印象でした・・・

 さらに昼ごはん後すぐに会いに行ったにもかかわらず、すでにうつらうつらしていました。

 「じいちゃん、じいちゃん!」

 と肩を揺すってみても、ぼんやり目が開く程度・・・

      

 会話もほとんど成り立たませんでした・・・

 そんな時、職員さんが部屋を覗かれて

 「最近、薬が変わって、少し強めの安定剤になったんですよ・・・」

 と教えてくださいました。

 詳しく聞いてみると、最近枕や帽子を投げたり、ベット柵を外そうとしたり不穏な状態が続いたそうで、同じ部屋の人にも迷惑がかかるためやむを得ない処方変更だったとのことでした。

 施設の方々には、日頃から丁寧できめ細やかな介護をしていただき、心から感謝しています。

 もし自宅で介護をしていたら、これほど衛生的で快適な環境では生活させてあげられないことは明らかです。
 
 でも・・・じいちゃん・・・幸せか・・・

 認知症も着々と進行しているなか、その真意を聞くことはもう困難です・・・ 

 「じいちゃん、歩けるようになったら家に連れて帰るからね・・・」

 と8年以上も寝たきりのじいちゃんに意味のない慰めを言いながら、自分が情けなくてしようがありませんでした。

 せめて、せめて最期を看取るときには家に連れて帰ってやりたいと切に思っています。

 眠気に身をゆだねていくじいちゃんをあとに

 「また来るからね・・・」

 と声をかけると

 「ありがとう、ありがとう・・・」

 と手を振ってくれました。

 そして英会話を勉強している私を知ってか知らずか・・・知るはずもないのに

 「Goodbye!」

 びっくり、ニコニコしながら部屋を出ました。

 いつまでも明るいじいちゃんに救われています。

 






真の笑顔のために

2010年07月27日 22時18分46秒 | Weblog


 非常事態宣言解除により、大きな安堵感と一緒に緊張感も感じています。

  まだ畜舎には糞尿が残っており、その処理方法に不安を抱いている生産者も少なくありません。

  もしも糞尿処理の過程で、口蹄疫ウィルスが飛散し、感染が再発するようなことがあれば、生産者はもちろんのこと県民の受ける揺り戻しは今まで以上のものになるはずです。

 今日の日経新聞の夕刊には、高校野球宮崎県大会のスタンドに一般の観客が炎天下にもかかわらず元気に応援している写真が掲載されています。

 そして「宮崎に日常が戻った」「プール・図書館子供ら笑顔」と明るい内容が紹介されています。

  もちろん解除はうれしい。

 ただ商工業の方々が 「…状況はなにも変わっていいない…」 と嘆かれているのも事実です。

  終息宣言が出され、家畜の再導入が始まり、宮崎経済が活発に動き出すようになって初めて真の笑顔が戻って来るのでしょう。

  まだもう一踏ん張り、二踏ん張り気合いを入れる必要があります。

 早速、国と直接交渉をしています!

  畜産農家および関連産業への支援(県産品冷凍加工施設整備や6次産業化)や宮崎ブランド信頼回復のための販売強化対策など具体的内容を持って協議を進めています。

 手応えを感じています!

 

 


MOVE

2010年07月26日 21時24分04秒 | Weblog


 電機関係業者のイベントに行ってきました。

    

 主催者側から口蹄疫被災地の復興支援のために物販協力をしたいとの相談がありましたので、私は喜んで川南町の方と連絡をとり、リストバンドと絵葉書販売の段取りさせていただきました。

 リストバンドは、川南町若者連絡協議会が“宮崎MOVEバンドプロジェクト”で取り扱われているもので、今回の口蹄疫で犠牲となった家畜の“命”を尊い、日々その命によって生活活動を維持できているということを忘れないようにしたいとの思いが込められています。

 絵葉書は、川南町在住の児玉美音子さんの作品で、家畜が優しいタッチで描かれ、子どもが子豚を抱きかかるほのぼのとした内容になっています。

      

 会場は人にあふれていましたが、来場者のお目当てはイベント特価となっている電気製品です・・・

     

 果たして口蹄疫支援に目が留まってくれるのだろうか・・・

 そんな心配は全く無用でした。

 次から次にリストバンドと絵葉書を置いた机の前にはお客様が並び、売る側も

 「ありがとうございます!」

 お客様も

 「ありがとう!」

 感謝と応援の言葉がこだまのように交わされていました。

 あらためて被災地復興は、県民の悲願なのだと心打たれる場面でした。

 これからもあらゆる手立てを講じて、宮崎復興のために働いていきます!





新観光ルートのために

2010年07月25日 22時59分35秒 | Weblog

 平成22年度高速自動車国道建設促進宮崎県期成同盟会総会と宮崎県鉄道整備促進期成同盟会総会に出席してきました。

 会に先立ち基調講演として、九州旅客鉄道株式会社宮崎総合鉄道事業部の川原淳一部長による講演がありました。

 “九州新幹線全線開業効果を宮崎へ”と題された話は、口蹄疫被害で低迷する宮崎経済に光差すような内容となりました。

    

 その話を聞きながら私は、もう1つの事も思い出していました。

 それはこのブログでも以前取り上げた、青島再開発のことです。

 旧橘ホテルを取り壊し、再び青島に、そして宮崎に観光客を誘致するため立ち上がっていただいた小原社長の話をお伺いしたときに

 「・・・九州新幹線が開通すれば福岡からはもちろんのこと関西からも観光客の流れができる。

 そのとき南九州の観光ポイントを線で結び、青島から県北へ向かっての新たな観光ルートが構築できる。」

 との力強い構想があられました。

 今後県としても九州新幹線から宮崎への二次アクセスの充実を、民間と連携して行っていきます。

   

 そして総会のなかで、高速道路の供用率が全国平均に比べて23%以上も低い本県の状況を踏まえ、東九州自動車道“門川~高鍋間”“蒲江~北川間”などの早期完成を図ることや九州横断自動車道延岡線を新たな整備計画に盛り込むことなどを含めた国への要望が決議されました。

 東九州自動車道や九州横断自動車道延岡線の整備による九州の循環型高速交通ネットワークは、九州の東西格差の解消と宮崎県浮揚に大きく寄与することは明らかです。

 また口蹄疫の間接的被害を受けている建設・建築関連産業にとっても事業の早期展開は悲願であり、その実現はとその他の産業にも大きな効果をもたらします。

 今後も積極的に国へ働きかけていきます!








有り難い

2010年07月24日 21時52分57秒 | Weblog

 
 絆が届けられました。

 宮崎復興支援を国へ要望する署名が、愛媛県から、大阪府から、京都府から、兵庫県から、茨城県からも・・・

 これは児湯郡の方々と取り組んだ農林水産大臣あての要望書署名活動を知った友達から

 「私たちにも協力させて欲しい!」

 との申し出があり、様式を送付したところ、びっしりの署名と共に返って来たものです。

 その友達とは、以前私がカンボジアでボランティア活動を行った時に出会いました。

 スラム街や孤児院、そしてゴミ山で生活する子どもたちに文房具や服を届け、子どもたちと一緒に遊び、汗を流した仲間です。

 その活動をしながら、平和とは何か、家族とは、幸せとは、日本はどこに向かうべきなのか・・・語り合った熱い、暑い日が昨日のことのようです。

 それ以来、宮崎にも関心を持ってくれ、マスコミやこのブログで復興支援の訴えに呼応してくれたのです。

 有り難い!

 有り得ることが難しいと書いて感謝の意を表しますが、カンボジアで出会った友が、宮崎復興を応援してくれる・・・まさに有り難いです!!

 この貴重な声援をしっかり国へ届けると共に、この絆を胸に復興に全力を注ぎます。

 

 

 


雑感65

2010年07月23日 23時17分01秒 | Weblog


 これ何だか分かりますか?


 そうです!相撲の番付表です。

       

 私の知人が相撲興行関連の仕事をされており、毎場所ごとに送られてきます。

 今回の名古屋場所は、野球賭博の関係からテレビ中継もなく、寂しい場所になっています。

 今日、白鵬が大鵬にならぶ45連勝を達成しましたが盛り上がりも半減でしょうか…

 私の地元新富町には、陸奥部屋が巡業に来てくださいますので、その都度応援させてもらっています。

 それぞれの力士は土まみれになりながら稽古を行い、厳しい稽古のあとには、笑顔でファンサービスをしてくれます。

 ちびっ子相撲のときの、子どもたちが必死になって力士に立ち向かっていく姿は、見るものすべてに笑いと和みを与えてくれます。

 その丁寧な努力が相撲人気を支えているのだと、特に若手力士のひた向きさには感心させられっぱなしです。
 
 なにより地域の方々が、いろんな食材や人材を惜しげもなく提供され、町全体が活気に満ち溢れることが素晴らしいんです。

 やっぱり相撲は生で見たいですね!

 稽古見学には行くものの、場所での取り組みはまだ見たことがありません。

 相撲協会理事長はじめ、横綱白鵬もしっかり再起を誓い、信頼回復を勇姿で示してくれています。

 新しくスタートした大相撲に期待すると共に、いつか取り組みを見ながら大声を出したいと思います。

   

 
 


地域医療・福祉のために

2010年07月22日 22時51分07秒 | Weblog


 特別委員会が開催されました。

 医療対策特別委員会において、県立学校における医学部医学科志望者への教育体制について協議しました。

 新研修医制度が導入されて以降、地方における医師不足が深刻化したことは周知の通りです。

 宮崎県も例外ではありません。

 中・長期的視点から、高校生の学力を向上させ、県内での地域医療への貢献について意識高揚を図るための取り組みが始まっています。

 まず県内の高校3年生を対象に8月に3日間の合同学習会“普通科高校サマーセミナー”を実施し、大学受験志望生徒約750名が参加し、難関大コース、理系コース、文系コースに分かれ受講しています。

 平成20年度からは“医歯薬コース”を設けたところ、平成20年度は61名、21年度は90名が受講しました。

 また将来医師を目指してる県内高校1・2年生を宮崎大学医学部に集め、“医師の使命、責任の重さ、医療現場の厳しさ、地域医療の意義”についての説明や本県出身医学生とのディスカッションなどを行っています。 

 さらに県内でも特に医師不足が深刻な県北地区に重点を置くため、県立延岡高校に「メディカル・サイエンス科」を設置することになりました。(平成23年度)

 この科では、理科、数学、英語での少数指導を行い、大学医学部、薬学部から出前講座や地域医療担当医師や薬剤師などの講座を実施し、地域に貢献する人材の育成を目指します。

 そして現在進行形政策として、宮崎大学医学部地域枠および地域特別枠推薦入学についても着々と実績が積み上げられています。

 これはまず各高校から県へ推薦者があげられ、県が小論文と面接により選考をし、これにセンター試験の結果が加わり、宮崎大学が総合的判断により合格者が決定されます。

 私が高校時代にこういう取り組みがあったらな・・・

 間違いなく私は学力的に無理でしたが、バブル真っ只中にもかかわらず、医師を志す優秀な同級生は少なくなかったのではと思います。

 このような政策を利用して宮崎の地域医療・福祉を支える人材が多く輩出されることを切に願います。