今年度、私が属している常任委員会は“厚生常任委員会”といい、主に医療福祉に関する内容を調査し、執行部との協議をし、政策実現を図るとともに、厚生関係予算の執行が適正に行われているかを審議する委員会です。
定例議会がない期間を利用して、県内外の調査活動に出向きます。
今回は県北の関係施設や行政機関との協議をするために、2日間にわたり5か所の調査をしてきました。
まずはじめに、門川町にある「子育て人づくりセンター“ひだまりハウス”」を訪問しました。
平成19年に県が「宮崎県子育て応援本部」を設置したことをきっかけに、門川町でも同年に「門川町子育て支援本部」が設置され、その後町立保育園の民営化や許可保育園の運営などが計画的に実施されていきました。
そして平成23年4月に、門川町の子育て支援拠点として「門川町子育て人づくりセンター」が開設されました。
ここはファミリーサポートセンターとしての機能をはじめ、子育て何でも相談や子育て情報発信、子育て支援員(ボランティア)養成などの事業を展開されています。
保育士3名と保育士OB数名のスタッフで運営されており、開館時間は午前9時から午後18時までです。
ご存知の方も多いと思いますが、先ほどの“ファミリーサポートセンター”とは、子育てを手助けしてほしい方(会員)と子育てのお手伝いをしてくださる方(会員)が、センターのコーディネートにより育児を支え合う活動のことです
この日も施設内には、子ども連れの多くの利用者が来られていて、絵本を読んだり、お弁当を食べたりしながら子どもは楽しみ、そして保護者は癒されている光景があちらこちらで見受けられました。
利用料は無料で、未就学児と保護者が一緒に利用でき、また町内在住者だけではなく、町外者でも利用できるため、利用者の約3割が日向市や延岡市からの来られていました。
この場合、保護者は親に限らず、じいちゃんばあちゃんが連れてこられても利用できます。
この窓口の広さは地域密着にこだわり過ぎて、かえって遠方の施設を利用せざる負えなくなっている高齢者福祉を反面教師にした柔軟な対応であるとも言えます。
園内の片隅には菜園もあり、季節の野菜が素朴な姿で子どもたちと一緒に育っていました。
地域で子どもを育てるには、このような子育て支援センターは当然必要で、女性の社会参加を促進するうえでもさらなるサービス拡充が求められています。
さらにきめ細やかな施設整備と人材養成が進むよう、県と市町村が連携を強化し、予算確保をしなければならないことを認識できた調査となりました。