奇跡への絆

図師ひろき

雑感386

2012年09月30日 23時26分08秒 | Weblog

 企業トップの社員訓示を短くまとめた記事を読みました。

 どれも今の自分にも響く貴重な示唆でした。

 JFEスチールの林田社長は

 「机上の倫理ばかりではなく、現場に出て、現場を見て、現実を知ってほしい」

 まさに現場主義の私にとっては基本中の基本、初心中の初心を指し示す言葉で、足を運ぶ体力気力がない議員は失格だと思います。

 川崎重工業の長谷川社長は

 「恐竜が滅んだのは環境変化に対応できなかったためで、会社も同じ。危機感を持ってほしい!」

 まさに現代は、経済界のみならず、行政も前例なき領域に対し、臨機応変に取り組む姿勢が求められています。

 いや姿勢だけではなく、実践が求められています。

 世界に類を見ない少子高齢化が進む中、小手先ばかりの制度変更では行き詰ることは明らかです。

 危機感を持って、抜本的な制度改革を訴えていきます。

 全日本空輸の伊東社長は

 「内外の格安航空会社の参入、日本航空の再生など競争は激しい。自らを変革する以外に道はない!」

 行政サービスも競争です。

 企業を誘致するにしても、人口減少に歯止めをかけるにしても、他の自治体がしていることを真似ているばかりでは埋没して行きます。

 その競争に打ち勝つためにも、無理を承知の上で決断しなければならないことがありますし、その決断を促すためには今まで通りの自分ではダメです。

 同じやり方で地団駄を踏むばかりではなく、まずは自らを変革し攻め方を変えていくことの必要性を教えられました。

 ソニーの飛来社長は

 「自分で自分の限界を創るな。新しい物事や情報に触れ、遊び心を持ってほしい!」

 後半部分がいいですね!

 ワクワクしないとダメですよね。

 最近つくづく思います。

 ということは最近ワクワクできていないのか・・・

 最近、仕事でワクワクしていますか?

 自分に任せられた事業があったり、乗り越えなければならない課題があっても、そこに立ち向かう時の仲間がいてくれれば、風景はガラッと変わるものですが、そんな瞬間を最近味わってないような気がします・・・

 でもその瞬間は、与えられるものではなく創るものですね。

 アサヒグループホールディングスの泉谷社長は

 「同じタイプの金太郎あめ集団ではなく、個性を生かすもも太郎集団が必要だ。自分の強みを伸ばしてほしい!」

 私の強みは“福祉”です。

 現場の声にしっかりと耳を傾け、誰にも勝るとも劣らない勉強をし、政策を立案、提案する姿勢を貫いています。

 そして現場を変革する具体的な指示を出すための経験も積んできました。

 これからもしっかりと爪を研ぎます。

 鷹とは言いませんが、地域を住民目線で飛び回るツバメのように、いつも暮らしのそばで活動する姿勢を忘れません。

 


雑感385

2012年09月29日 23時30分29秒 | Weblog

 このブログを書き始めて、6年余りが過ぎようとしています・・・

 できる限り毎日アップするようにしてきました。

 つたない文章にもかかわらずこれまで1日200人もの方々が読みに来ていただいていることに心から感謝しています。

 長い間、お世話になりましたが9月30日をもって・・・

 

 

 

 さらに気持ちを素直に表現できる文章を書くよう努力して行きたいと思います。(笑)

 毎日のようにコメントを寄せていただいている方もいらっしゃり、その内容に励まされたり、“そういう捉え方があるんだ”と感心させられたり、時には涙しながらしっかり読ませてもらっています。

 コメントと言えば、やはりインターネットを利用した、フェイス・ブックにも登録して、たくさんの方々と交流をしながら、「いいね!」やコメントのやり取りをしています。

 友達が増えるにつれて、あらゆる情報や活動を確認することができるのはいいのですが、気がつけば1時間もチェックしていることもしばしば・・・

 そんなフェイス・ブックですが“ソーハラ”と呼ばれる傾向が目立ってきているという記事を読みました。

 ソーハラとは、会社の上司が友達承認を強く迫り、承認後も上司が自身の投稿への反応を過度に求めることなど、パワハラに繋がりかねないネット上の関係のようです。

 上司からプライベートまで監視されているような気がして、更新を止めてしまうケースも増えているとのこと・・・

 フェイス・ブックの“いいね!”は、ワンクリックでできる繋がりで、誰と繋がっているのか確認できるので、私はワクワクしか感じたことがありませんが、直接顔を見ながら話してはいないので、やはりしっかり相手を思いやる気持ちを忘れてはならないと考えさせられました。

 これからもブログもフェイス・ブックもコツコツ頑張りますので、チェックよろしくお願いします!


雑感384

2012年09月28日 23時04分40秒 | Weblog

 “むかつく”や“まったり”“がっつり”が、若者言葉として分類されていることを初めて知りました。

 2011年度国語に関する世論調査が行われ、“腹が立つ”という意味で“むかつく”と言う人が、51.7%と、半数を超えているようです。

 また“のんびりする”ことを表す“まったり”は29%、“しっかり食べる”を意味する“がっつり”も21%の人が日常的に使っているようです。

 もちろん私もそのうちの1人です。

 あまりにも使い慣れていた言葉だったので、これらが若者言葉であると指摘されることに驚きさえ感じています。

 やはりテレビの影響が大きいのでしょうか・・・

 ドラマやバラエティ番組などでは、当たり前のようにこれらの言葉が連発されているように感じます。

 「今日の先生の態度、超むかついた!」

 「マック行って、がっつり食べて、ストレス発散しよう!」

 のようなやり取りは、何の違和感もなく聞き過ごしてしまいます。

 これらの若者言葉を使うことが悪いという訳ではないのでしょうが、世代を越えてのコミュニケーションに関しては、支障をきたすことが頻発してくれば問題になるのかもしれません・・・

 以前、日常的だった“ネクラ”や“ぶりっこ”“オバタリアン”らの若者言葉というか、流行語はすでに死語となっているようにも感じます。

 近い将来、“むかつく”“まったり”“がっつり”も自然に存在感をなくしていくのか・・・それともどの世代にも浸透していき、国語として認知されていくのでしょうか?

 その行方は、我々世代が使い続けるかどうかにかかっているかもしれません・・・

 こどもたちのわがままに“むかつく”けど一緒に“まったり”できたら幸せだから、一緒に回転ずしでも“がっつり”食べに行こう・・・みたいに10年後も使っていれば、次世代にも刷り込まれていくことになるのでしょうね。

 


雑感383

2012年09月27日 23時38分55秒 | Weblog

 私が小学校の時には、町内に3校の小学校がありました。

 今は、1校となっています・・・

 町内中心部から70~80分ほど川沿いの細い県道を進んでいくと、赤い屋根の“中之又小学校”がありました。

 その中之又小学校が廃校となる前の式典で、当時の校長先生が話されたことを今でも覚えています。 

 「普通の小学校は地域の中にあります。

 中之又小学校は、小学校の中に地域があります。」

 その通りでした。

 小学校の行事には、地域の方々や卒業して地域を離れていた方々も大勢集われ、10名足らずの在校生を何百人もの笑顔で囲み、温かく育てられていた光景は、まさに大きな家族でした。

 卒業式のときの保護者席は、いつも地域の方で満席で、来賓も含め、みんなの涙のトンネルで卒業生を送り出していました・・・

 文部科学省によると、2010年度に廃校となった公立学校は、全国で504校となり、1992年度の調査開始以降の累計では、6304校に上るようです。

 廃校となった東京都新宿区の小学校は、校舎を改築し、“東京おもちゃ美術館”となり、また同じく東京都の秋葉原で閉鎖した中学校は、現代美術のギャラリーや貸しスペースとなり、屋上はオーガニック菜園に様変わりしているところもあるようです。

 このように廃校をベンチャー企業育成の支援施設や高齢者の交流施設、劇場などに転用し地域活性化に繋げているところもあります。

 一方、再活用が手付かずだったり、担い手の問題で転用後の運営が上手くいかなかったりするところも少なくないようです。

 この違いの原因の1つは、自治体の財政力によるところは否めません・・・

 実際、赤い屋根の中之又小学校も地域からの要望は、高齢者が入所できるグループホームのような施設整備を望まれていましたが、地元にヘルパーなどで働ける人材が少ないことや、ランニングコストに補助金を投入しなければならないことは明らかでしたので、最小限のバリアフリー化などをするに留まりました。

 学校の中に地域があったのは、中之又小学校だけではないはずで、それらの地域住民の拠り所を再建することが行政の役割であると考えます。

 財政力が行政サービスの格差に直結していたのでは、地方で暮らす方が減っていくことに歯止めをかけることはできません。

 県として何ができるのか、そして国をどう動かすのか、真剣に考えます!

 

 


雑感382

2012年09月26日 22時46分40秒 | Weblog

 熊本県八代市にある荒瀬ダムが、88億円もの費用をかけて撤去されることが決まりました。

 私はこの判断を評価したい。

 県営荒瀬ダムは、清流で知られる球磨川に1955年発電専用ダムとして建設され、最大出力1万8200キロワットで熊本県内の電力供給の一翼を担ってきました。

 ピーク時には県内使用電力の16%を供給していましたが、近年では0.6%にまで落ち込んでおり、地域住民や球磨川漁業組合からも水質悪化や行行被害を訴えが続いていました。

 2002年、当時の潮谷知事がダム撤去を表明しましたが、2008年に就任された蒲島知事は、膨大な撤去費用を理由にいったんは方針を撤回しましたが、地域の根気強い撤去方針支持の働きかけにより、再度撤去が決まったようです。

 費用面に限らず、課題は多いようです・・・

 老朽化した巨大建造物を壊す技術と安全性の確保や水生生物を保護しながら工事を実施なければならないこと、そして汚濁防止対策など全国で初めて本格的に行われるダム解体だけに、関係者の試行錯誤が繰り返されることになるはずです。

 また水中にある設備の撤去は、鮎の遡上期を外して11~2月に行われるため必然的に工期が長くなってしまいます。

 さらに荒瀬ダムの上流約10kmには、瀬戸石ダムがあり、下流約10kmには堰が残っているため、荒瀬ダムだけの撤去では球磨川全体が環境改善される訳ではない、との指摘もあります。

 しかし、この取り組みは物質的な豊かばかりを求めてきた戦後のインフラ整備のあり方に大きな一石を投じる英断であり、まさに“コンクリートから人へ”を実行し、真の豊かさを取り戻していくスタート地点をなり得ると信じます。

 “コンクリートから人へ”を掲げている国は、この画期的事業に呼応して、積極的に支援をする・・・と思いきや

 「ダムの撤去費用は、設置者(県)が負担するのが原則」

 として消極的態度で、約19億円の支援に留まる見通しのようです。

 熊本県は、工事を担当する企業局の予算だけでは足りず、道路管理などの既存交付金事業や自然環境を回復する事業をまわす形でなんとか事業費の捻出するようです。

 課題も多く、費用捻出のためには他事業を削減する覚悟が伴う廃ダム事業でありますが、そこに生きる人たちがどのような生き方を選択するのか、またその覚悟に行政がどう支えるのかを実践するモデル的な地域となることは間違いありません。

 今後、現地視察の機会を創りたいと思いますし、県内関連事業においても同様な取り組みができる可能性はないものか、検証していきます!

 


森林買収が水資源に与える影響

2012年09月25日 23時33分55秒 | Weblog

 水資源保全対策特別委員会に宮崎大学農学部森林緑地環境学科 竹下伸一准教授をお招きし、森林の買収が水資源に与える影響についてなど講義をしていただきました。

  

 現在、外資による森林取得事例が多いのは北海道、群馬県、山形県の順で、取得国籍別でみると中国(香港)やシンガポール、オーストラリアがあげられます。

 竹下准教授によると

 「水は他の製品に比べて、とても安いので、コストをかけるとその分だけ水の価格が上昇してしまう。

 時間とお金をかけて輸送した高価な水を販売するよりも、自国の領海で海水を淡水化した方が安くて安定供給が可能である。

 ミネラルウォーターとして販売したとしても、宮崎県の流域規模でみたときの水資源への影響は、軽微である。」

 と冒頭より説明され、

 “外資の森林取得により、水が不足する恐れがあるのではないか・・・”

 “水源が涸れてしまうのではないか・・・”

 との疑念を打ち払われました。

 また竹下准教授は

 「水は循環資源。

 石油などの資源をストック資源を呼ぶのに対して、水はフロー資源と呼ばれ、地球上の水に対して、人間が利用できる水量は少ないが、資源として利用する水は十分にある。

 地域で潜在的に最大限使える水の量、すなわち水資源賦存量には、空間的偏在性と時間的偏在性があるため、水資源の不足が生じる時期と場所が常にある。」

 とも説明を加えられました。

 つまり地球温暖化も合い間って、近年国内各地での降雨量は多くなっているものの、地域によっては降るところ降らないところがあるが現状で、また瞬間的な豪雨なども多くなっているため、年間通じて安定した降雨量となることも難しいと理解しました。

 また“利水安全度”についても説明され、これまで25年に1度発生する渇水状況が、将来的には25年に7~8回は起こる可能性があることも付け加えられました。

 そして今回の講義で最も気になった言葉が

 「水資源は豊富な日本においても、大規模な取水が行われる下流域では、水不足となる可能性がある。」

 ということでした。

 今後、特別委員会では群馬県、埼玉県、神奈川県などの取り組みを参考にしながら、本県として安心・安全な水資源確保ができるよう体制を整えて行きます。

 

 


新体制、決まる。

2012年09月24日 23時08分08秒 | Weblog
 県内の有志議員連盟である「宮崎維新塾」の臨時総会が開かれました。

 今回の議題は、今まで事務局に頼ってきた定例会議の段取りや各塾生への連絡体制を見直し、塾生自ら事務作業を分担し、塾の活性化を図ることが目的です。

 具体的には、塾生を4グループに分け、今まで年3~4回行ってきた学習会をそれぞれ担当し、企画・運営を行う内容に変更するものです。

 冒頭、塾長より

「塾の再出発のための組織再編成であり、塾生には議員活動で多忙のこととは思いますが、これからも力を合わせて頑張っていきたい!」

 との覚悟が示されました。

 質疑の中でも

「歴史から学び、宮崎の未来への指標を導かなければならない。」

「超党派で県内議員が集まっているのだから、今後さらに同志を募り、規模拡大をする必要がある。」

 との意見が出され最もなことで、今までの体制に不備があったわけではないのですが、塾の今後を考える上でも必要な取り組みであることは塾生みなの一致するところだったので、全会一致で承認されました。

 これからの取り組みが大切です。

 日頃の議員活動では網羅できない、もしくは聞くことができない地域の声に耳を傾ける活動展開を目指します。

 国政レベルでは、維新の風が吹き荒れようとしていますが、我々「宮崎維新塾」は一歩一歩実践力を高め、県民の代弁者としての責務を全うしていきます。

雑感381

2012年09月23日 23時33分47秒 | Weblog

 増税となっても、老後や医療福祉、子育て環境の充実が図られれば、納得する国民も多いはずです。

 国は消費税を2014年4月に8%、2015年10月には10%に引き上げる、いわゆる社会保障と税の一体改革に取り組んでいます。

 これにより年金をはじめとする社会保障制度の財源確保が可能となり、子育て世代を対象としたサービス拡充されるため、国民の将来に対する安心感も高まる・・・と思いきや

 「社会保障制度が安心できるか?」

 の問いに対し

 “安心できない”“あまり安心できない”

 と答えた割合は、なんと約8割にも上っています。

 増税による負担に見合う、年金・医療・介護・少子化対策の将来像を検討する“国民会議”が設置される見通しがたっていないことも要因の1つです。

 本来は、使途を明確にした上で増税をするのが筋であるにもかかわらず、増税決定だけが先行したことは間違いです。

 実際、2014年4月までには、その内容が決まるものとは思われますが、枠が決まった中での運用となるため、現場のニーズが充足するとは考えにくく、さらなる増税論議が展開される可能性も高いと思われます。

 経団連では、少子高齢化対策のめには消費税を17~18%まで引き上げる必要があるとの試算もしています。

 私が福祉を学んだデンマークでは、福祉政策を拡充するために国民から増税を求める運動が起こり、住民ニーズを把握し、具体的政策を掲げる議員が選出されている現状がありました。

 日本にはない政治と国民との信頼関係がそこにはあります。

 消費税増税はやむを得ない。

 今後国に対し、国民の不安を払拭するために、速やかに社会保障制度改革国民会議を開催することを求めて行きます。

 


雑感380

2012年09月22日 23時37分43秒 | Weblog

 過去最高!過去最多!という表現が、オリンピックのメダル数や県内観光来客数などで使われることは喜ばしいのですが・・・

 先日の“孤立死”の件数に引き続き、“高齢者虐待相談通知数”が、年間297件となり、統計を取り始めた2006年以降最多となったようです。

 297件のうち虐待と認定されたのは、165件で身体的虐待が91件、心理的虐待が65件、経済的虐待が52件(複数回答)です。

 経済的虐待とは、子が親の年金を搾取し、高齢者の生活が困窮してしまうケースです。

 そして県長寿介護課もコメントしている通り

 「虐待認定は、氷山の一角」

 表面化していない高齢者虐待も多数あることが容易に想像できます。

 私が心配するのは、在宅や高齢者施設、医療機関での虐待に加え、高齢者施設の中でも、最近急増している有料老人ホームにおける介護の質に関する実態です。

 県は有料老人ホームについて、入所者は高齢者であるのですが、介護保険適応事業所でないことから、施設としての対象にしておらず、単なる住宅として状況を把握するに留まっています。

 有料老人ホームによっては、介護保険適応事業所並みに専門員を配置し、サービスも充実しているところもありますが、そうでないところもあります。

 その有料老人ホームから虐待に関する通報が適宜行われているとは考えにくく、潜在的な被害者はいらっしゃるはずです。

 県としては

 「認定されるべき事案が認定されるよう取り組みを進める。」

 としていますが、そのための法整備は国の動向を見守っている状態です。

 質の高い介護サービスが確保されていくように、執行部の方々と対応を協議していきます。

 


雑感379

2012年09月21日 23時28分55秒 | Weblog

 宮崎は、人と人との繋がりが強く、地域の連帯感が残り、3世代同居も多く、子育て環境が整っている・・・

 ということはもう過去の話でしょうか・・・

 県内の“孤立死”が過去最高の320件に上るという記事を読みました。

 この数字は、65歳以上の独居者の検視件数がカウントされたものですが、独居高齢者だけではなく、老老介護世帯や中高年世帯の孤立死を含めれば、数はさらに大きくなります。

 孤立死とは、誰にも看取られることなく、自宅で死亡するケースで、独居者だけではなく、社会的に孤立状態だった夫婦世帯なども対象となります。

 宮崎でも80代の兄と、その介護をしていた70代の妹の二人が死後相当経過して発見されたり、50代の男性が死後3年経過して白骨死体で発見された事例もあります。

 私が医療ソーシャルワーカーとして勤務していたときにも、孤立状態にある方々の援助をさせていただいたことがあります。

 状態が悪くなり、なんとか病院まで運ばれてきたものの、入院時の保証人になってくれる身内がいないという方も何人かいらっしゃいました。

 そんな方の親戚の親戚をたどって、ようやく連絡がとれても

 「お骨だけ送ってください。」

 とか・・・お子さんがいらっしゃり、なんとか連絡先が分かって、すぐにでも病院に来て欲しいことを伝えると

 「そんな人とは、とっくに縁を切っているから、もう二度と電話もしないでください!」

 と怒鳴られたこともあります・・・

 孤立状態になるには、様々な理由と経緯があると思われますが、家族の絆が切れてしまう前に、声をかけあう思いやりがなければ、今後さらに孤立死は増えていくことになるでしょう・・・

 人間は一人では産まれてくることはできないのですから、誰でもせめて息を引き取るときは誰かに手を握ってもらう絆と地域社会を取り戻していきたいものです。