奇跡への絆

図師ひろき

愛みやざきセミナーin高岡

2013年11月30日 23時17分02秒 | Weblog

 先日、愛みやざきで県政報告会を兼ねたセミナーを開催しました。

 今回は宮崎市高岡町での開催で、同僚の有岡議員がすべての段取りをされました。

 まずはじめにエレガントなフルートとピアノの演奏ではじまり、会場に雰囲気が和んだところで、我々が一人ずつ県政報告をしました。

 私は愛みやざきの3人が何故、無所属で活動しているのかや議会改革に取り組み続ける姿勢についてなどを報告させてもらいました。

 それぞれの報告後、鹿児島大学大学院准教授の井村隆介先生から「大規模災害の後方支援」と題した講演をしていただきました。

  

 井村先生は、地学、環境地質学の専門で、この日も映像と具体的な数字を交えながら大胆かつ分かりやすい話をしてくださいました。

 特にマスコミが取り上げることの少なくなった、東日本大震災の映像を取り上げながら

 「もう遠い記憶になっていませんか!

 この規模の震災は九州にも必ずやってきます。

 発生する確率も年々、いや日に日に高くなっています。」

 いきなりビンタされたような感覚になるくらいの勢いで語り掛けられました。

 さらに

 「間違いなく死者が出ます。

 定期的に震災に襲われ、九州より意識の高かった東北でさえあれだけの被害が出たんです。

 特に宮崎のように時間的距離があるところの支援は、後回しにされます。」

 往復ビンタをもらい目が覚めたかのように会場の集中力は高く維持されたままでした。

 垂直非難の重要性や車で非難することにとり発生するグリッドロック現象についてなど東日本大震災から学ばなくていけない重要な事象の解説は、被災時のとるべき行動を再認識することに大変役立ちました。

 「時間が全然足りません・・・」

 1時間の予定で講演をお願いしていましたが、井村先生も我々もまだまだ時間を共有したい気持ちでいっぱいでした

 今回の講演内容をしっかり刻み、県内の防災意識向上のため活動をしていきます!

 

 


煙と涙とコーヒー

2013年11月29日 23時11分25秒 | Weblog

 先日、石井記念友愛社の収穫祭に参加してきました。

    

 今年は天気にも恵まれ、例年にも増して来場者が多かったようです。

 この収穫祭を手伝うようになってもう10年くらい経ちますが、当初は駐車場係でした。

 今は・・・

  

 コーヒーショップの店員をさせてもらっています。

 コーヒーは無料で振舞われます。

 さりがなく募金箱は置かせてもらっていますが・・・

 友愛社の正面入り口入って右手に、いつもは使われていない小屋があり、そこが収穫祭の時だけコーヒーショップになります。

 その小屋には暖炉があり、薪をくべて暖を取ります。

 そればなんとも風情があて、毎年子ども連れも家族をはじめ多くに方で賑わいます。

 今年はそのコーヒー小屋にアクシデントが!!

 薪に火をつけて、小屋が暖かくなってきたまでは良かったのですが、暖炉からの煙が煙突から抜けず、小屋中に充満し始めたのです・・・

 はじめのうちは窓を開けて、喚起をしながらしのいでいましたが、入ってくるお客さんがかすむほどになり、煙くて煙くて涙がポロポロ・・・

 これでは営業にならないと、小屋の外に出て煙突に登ってみようともしましたが、はしごもないため断念し、暖炉の裏に回り、原因は何かとあれこれ考えてみましたが分かりません・・・

 そんな時

 「このレンガを外せばいっちゃが!」

 と通りかかりの女性が、暖炉の背中部分にあたるレンガを1つ抜かれました。

 すると暖炉に入り込む空気の流れが変わり、煙突から出る煙の量も一気に増えました。

 原因は初歩的なことだったようです・・・

 店に戻ると煙は去り、コーヒー豆をいちいち手動の道具でひいて、ゆっくりゆっくりお湯を垂らしながら作られた香ばしいコーヒーの香りで満ちていました。

  煙で充血した目はそのままに接客はいつも笑顔で、美味しいコーヒーを楽しんでいただきました。

 


登壇!

2013年11月28日 23時10分06秒 | Weblog

 町議時代も合わせれば、議員になって10年以上経ちますが、何度壇上で発言をしても、慣れないものです・・・

 今回の一般質問も、でき得る限りの調査と県民の方々の声に耳を傾けて1つ1つ質問を創り上げました。

 〇医療が原因のB型C型肝炎被害者対策について

 〇雇用創出関連事業の実態と成果について

 〇発達障がい者を含む精神障がい者への支援策について

 この3本柱で挑みました。

 全国には、注射針の使いまわしや輸血、血液製剤使用などで約350万人もの感染被害者が出ています。

 本県も推計するに3万5000人にものぼる被害者がいるとされています。

 国は、特別措置法で感染者へ給付金を支給していますが、カルテや医師の証言などで運良く救済される方はほんの一握りで、大多数の方は補償の対象外とされています。

 また350万人いる被害者のうち、毎日約120人もの方が亡くなられているという現実もあります。

 ある医師は

 「我々医師も医療行為を通して、知らずに感染被害を拡大してしまったという道義的責任を感じざるを得ません。」

 と肝炎被害者にコメントを寄せられています。

 私たち行政に携わる者も、当時集団予防接種の現場を管轄していたを省み、この医師のように道義的責任を真摯に受け止め、でき得る最善の救済策を創らなければなりません。

 国のお粗末な救済政策を、県議会の場でいくら議論しても答えは出ません。

 県の限られた財源の中で、最大限の救済策を引き出すため、あらゆる角度から質疑を重ねました。

 議場では大きな成果を上げることはできませんでしたが、これから被害者の命に寄り添う活動を続けていきます。

 また雇用創出関連事業においても、実際その事業で雇用された方や職業訓練機関で研修を受けている方々から意見を聞きながら、実態を把握し、適正な事業運用がされるための声を張りました。

 発達障がい者を含む精神障がい者の支援策については、私の専門分野でもありますので、継続的に取り上げているテーマです。

 今回は、精神障がい者手帳の取得者が増加していることを入り口に、生活・就労支援の拡充を訴えました。

 行政サービスは、どうしても数の論理が働きます。

 対象者が多いサービスから整備させていく傾向があるので、数が少ない声にはなかなか光が届きにくい現実があります。

 今回、成人の発達障がい者を含む精神障がい者の方々の手帳取得者が増えたということは、自ら障がいを受け入れ、それを会社や社会に知ってもらった上で、地域で生活することを決意した現れでもあります。

 その障がい者の勇気と期待に応えるような政策をこれから提案し続けます。

 そして今回質問を創るにあたり、各関係課との調整や私の理解不足を丁寧にサポートいただいた、財政課の内山さんに大変お世話にました。

 ありがとうございました。

 また今回18項目にわたる質問のうち、実に13項目の答弁をしていただいた佐藤福祉保健部長に敬意を表しまして、今回の一般質問のまとめとさせていただきます。


武雄ショック5

2013年11月27日 22時00分37秒 | Weblog

 “営業部いのしし課”が気になりませんか?

 武雄市でも、いのししによる農作物被害が深刻になり、その対策として捕獲したいのししを地域資源として有効活用するため、いのしし肉のブランド化に取り組まれています。

 いのしし肉には、良質なたんぱく質をはじめ、新陳代謝を促すビタミンB群も多く含まれていてダイエット効果があることでも知られています。

 武雄市では、旅館やホテル、料理店が連携し、積極的にいのしし肉を利用した振る舞いをされています。

 いのしし肉だけではなく、耕作放棄地を利用して栽培が始められた“レモングラス”や安全な飼料を与え育てられたブランド豚“若楠ポーク”なども官民が一体となって販売展開されています。

 そして今回、樋渡市長の肝いりで新たな産地化づくりが始められていました。

 それは・・・これです

  

 分かりますか?掘ってみましょう・・・

  

 正解は、“パクチー”です。

 パクチーは、タイ料理などで使われる独特の風味のある野菜です。

 国内での生産はまだ少量であることや、栽培が比較的簡単で、年間4~5回ほどの収穫が可能ということ、そして何より樋渡市長の鶴の一声で作付けが始まったとのこと。

    

 生産者に直接、話をうかがったところ

 「発芽すればほとんど手がかからず、管理が楽です。」

 「においが独特なので、虫が付きにくいんです。」

 と好評で、着実に作付面積が拡大していることを教えていただきました。

 そしていのしし肉同様、旅館や料理店が連携し“パク天(パクチーのてんぷら)”“パクおにぎり”などオリジナルパクチー調理にも取り組まれていました。

 武雄市での時間は、刺激的で魅力に溢れていました。

 それはイコール、樋渡市長のリーダーシップによるものです。

 武雄市議会のベテラン議員さんからも話を聞かせていただき

 「市長を支え、仕事をしていくことが楽しくて仕方ない!」

 輝いていらっしゃいました。

 目標ができました。

 樋渡市長と私は、なんと同年でした。

 “TTP”させていただきます!





武雄ショック4

2013年11月26日 22時28分01秒 | Weblog

 “新図書館構想”と銘うたれた事業は、本の虫でもあられる樋渡市長誕生で開花します。

 樋渡市長就任当初、市立図書館の開館日数は年間270日でした。

 これでは読みたいときに読めない、借りたいときに借りられない市民いると判断した市長は、年間331日開館、そして利用時間も10~18時であったものを、9~21時まで拡大され、そして今では年中無休365日開館体制をとられるまでになりました。

 なぜ公立図書館が、ここまでのサービス提供が可能となったか!?

 それは、民間事業とのコラボによるものです。

 具体的には、企画会社の“CCC(カルチャ・コンビニエンス・クラブ)”に業務委託することに新しい公共施設ができあがったのです。

   

 利用時間の拡大に留まらず、館内には図書館の常識を覆すカフェダイニングの“スタバ”があり、コーヒーの香りと心地よい音楽で満ちていました。

 館内の撮影ができなかったため、その雰囲気を伝えることが難しいのですが、英国風の洗練された図書館には平日にも関わらず多くの利用者が来場されていました。

 繰り返しになりますが、武雄市は人口51000人です。

 5万人程度の街にスタバがあることも異例ですが、“雑誌や文具が買える図書館”“Tカードで本が借りられる図書館”さらに“セルフカウンターで本を借りればTポイントが貯まる”ときたもんだ!

 今まで図書館の運営費は、年間1億2000万円ほどかかっていました・・・

 365日開館することを直営やった場合には、年間2億1000万円かかってしまいます・・・

 しかし、指定管理で民間委託することで年間1億1000万円の支出に抑えられいます。

 さらにさらに、カフェスペースなどの使用料をして、年間600万円以上の収入を得ています。

 天晴れ!

 平成25年にリニューアルされ、年間26万人の利用者を見込んでいたところが、今年度半年ですでに60万人の利用者があったとのこと。

 それも4割が市外からの利用者で、遠方からの利用者のため全国どこからでも500円で宅急便返却ができるサービスまで整備されています。

 これでもかこれでもかの説明に、悔しいほどただただ脱帽です。

 是非、この新図書館に足を運んでみてください。

 きっと今までにない感動に包まれることでしょう・・・ 


武雄ショック3

2013年11月25日 22時57分07秒 | Weblog

 おとといのブログで紹介しました、樋渡市長の戦略キーワードである“儲かる地方自治”について説明します。

 SNSを活用した事業展開につながるのですが、武雄市では行政主導で「ネットの直売所」を開設しています。

   

 具体的には、通販サイトで有名な楽天やアマゾンのパクリです。

 パクリという表現を使っては失礼かと思いきや、樋渡市長自ら

 「私たちが取り組んでいる事業は“TTP”です。」

 “TTP”??

 “TPP(環太平洋経済連携協定)”の間違いでは・・・と思ったら

 「徹底的にパクレの略です。」

 と涼しげに語られました。

 徹底(T)的(T)にパ(P)クレって、堂々と言っていいの??

 いいんです!

 行政が商品販売のサイトを立ち上げることが信頼のベースとなり、民間では発生してしまう手数料もなくすことで、小規模な生産者でも気軽に出展できるます。

 さらに生産者が利用しやすいように、商品紹介ページは行政側で作成したり、運送会社と連携し九州どこでも350円で配達できたり、伝票自動作成機能を導入したり、さらにさらに写真で生産者を紹介するだけではなく、動画で人柄まで伝える取り組みをされていたりなど、まさに至れり尽くせりの体制が整っています。

 これぞまさしく“踊り場をつくらない事業展開”です。

 そして留まるところを知らない武雄市は、全国の自治体からでも武雄市のサイトから出展できる環境を整え、現在18自治体が参加して、通販連合を形成しています。

 樋渡市長いわく

 「1000商品、年商10億円を目指す!」

 と大きな看板を掲げられています。

 掲げるだけではなく、その目標を達成すべく海外の市場開拓にまで乗り出されています。

 シンガポールに事務所を構え、専従職員を配置し、日本中の宝を引き連れて東南アジアにも積極果敢に攻め込まれています。

 まさに“スピードは最高の付加価値”の実践です。

 人口51000人に自治体が・・・

 天晴れです!

 明日は、市立図書館の取り組みを紹介します。

 お楽しみに!!


武雄ショック2

2013年11月24日 22時35分18秒 | Weblog

 

 武雄市が展開しているSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)事業を紹介します。

 武雄市では、平成21年に“たけおブログ”を開設され、翌年には全職員がツイッターアカウントを取得。

 23年には武雄市公式ホームページの完全フェイスブック化をし、フェイスブック課を設置されました。

 そして翌年に、全職員がフェイスブックアカウントを取得し、全職員が武雄市のトップセールスができる体制が整いました。

   

 フェイスブックの採用により、市民をはじめとする利用者とのコミュニケーションが活性化し、お褒めの言葉はもちろんのこと、苦情や提案に対しても即時きめ細やかに対応できるようになり、市民生活向上と業務の効率化が一気に進みました。

 そして何よりフェイスブックは、基本的に無料で利用できることから財政的にも費用対効果が高い取り組みといえます。

 月間アクセス数は、旧ホームページ時代が約5万件だったのに対し、フェイスブック移行後は、なんと約300万件に跳ね上がっています!

 月間投稿数も、平均100件に以上で、日に3~4件の意見やアイデアが寄せられいます。

 ここで樋渡市長の、心わしづかみ語録を紹介します。

 「スピードは最高の付加価値」

 「踊り場をつくらない事業展開」

 情報発信や政策展開を早くすることこそが付加価値で、そのことが行政価値、市民価値を上げることに即決することを教えていただきました。

 事実、武雄市の取り組み以降、SNSを利用した行政情報発信をする自治体は増えてきましたが、いまだ武雄市を上回る内容を提供できている自治体はないと思われますし、SNSを利用していない自治体との情報発信力や政策展開力は広がる一方だと考えられます。

 明日は、さらに追従を許さない武雄市のSNS事業について紹介します。

 お楽しみに!!

 


武雄ショック1

2013年11月23日 22時43分35秒 | Weblog

 愛みやざきで県外研修に行ってきました。

 目的地は行革で全国区となった、佐賀県武雄市です。

 武雄市は佐賀県の西部に位置し、人口約51000人の温泉街で、平成18年に旧武雄市と山内町、北方町の1市2町が合併し誕生しました。

 大部分が山地で山林面積は45%を占め、雄大な山々と豊かな自然に囲まれた盆地型地形で、内陸的な気候を呈しています。

 この武雄市がなぜ全国的に有名になったのか・・・

 もうご存知の方も多いと思いますが、それは一人のリーダーから発信される前例なき行政改革のアイデアと実践があるからです。

 合併時に初代市長となられた“樋渡 啓祐”氏は、「儲かる地方自治」などの看板を掲げ、今までの行政サービスでは考えられないいくつもの事業展開に着手され、驚異的な実績を積み上げ続けています。

 まずはじめに紹介したいのは、武雄市の行政機構図です。

 機構図の名称だけをとっても、武雄市のワクワクするような取り組みが見えてきます。

 例えば・・・

 “つながる部フェイスブック・シティ課”

 “つながる部お結び課”

 “つながる部企画課ユニバーサルデザイン係”

 “営業部海外対策課セールス係”

 “営業部わたしたちの新幹線課”

 “営業部いのしし課”

 “こども部未来課”

 “こども部食育課楽しい食卓係”

 “くらし部健康課たっしゃか係”

 などなどいちいち興味がそそられます。

 

 フェイスブックを利用した情報発信事業は、あまりにも有名ですが、“人口51000人で海外事業展開しているのか?”“なんでいのしし課が営業部の中にあるんだ??”“たっしゃか係の役割はなんなんだ???”素朴な質問だけでも次々に湧いてきます。

 さらに、樋渡市長いわく

 「年功序列での人事はやっていません。」

 きっぱり!

 導入の話から、すっかり釘付けとなりました。

 主な事業内容については明日から紹介します。

 お楽しみに!!

 


地域との架け橋のために

2013年11月22日 23時32分30秒 | Weblog

 地元の福祉施設の祭りに参加させていただきました。

    

 この日はあいにくの天気で、残念ながら室内での祭りとなりました。

 ここ“仁の里”は、特別養護老人ホームと障がい者支援施設の複合施設で、全国的にも注目される福祉の拠点です。

 以前は、木城町の高台にあった施設を、街中に移転させるときに高齢者施設を併設されました。

 私もこの移転には大賛成で、街中に移転することにより、高齢者でも障がい者でも町内のあらゆる施設が利用しやすくなると共に、町民との距離がぐっと近くなるからです。 

 高台にあるころは、介助者がいても坂道を車イスを移動することは困難を極め、買い物などは車を使用することがほとんどでした・・・

 現在は、最寄のスーパーまで車イスでも10分ほどで行ける距離になりました。

 しかしそれで生活のしづらさが解消されたわけではありません。

 施設の敷地を出ると、段差やふたのない側溝はそのままで、物理的バリアフリーが必要なところは各所にあります。

 また今まで車イスなどで買い物に行かれる方々の姿を見かけることがほとんどなかった地域の方々が、自然に手伝ってくれる環境を作る心のバリアフリーに取り組むことも必要です。

 そのためにも、地域と交流する絶好の機会となるのが祭りだと思います。

    

 会場となったデイルームには、出し物をしてくれる子どもたちの保護者の方々も多く詰め掛けておられ、子どもたちと共に利用者と交流をされていました。

 これからますます仁の里が地域に溶け込み、ノーマライゼーションが促進されることを切に願います。

 願うだけではなく、私も施設と地域の架け橋となれるようにこれから足を運びます。




奇跡のリンゴ~不可能への挑戦~

2013年11月21日 22時59分14秒 | Weblog

 空港などのお土産品売り場で、思わず手に取り買ってしまう商品があります。

 それは青森県のリンゴ農家であられる木村さんが作られたリンゴを加工したチップスです。

 程よい酸味とリンゴの風味が口に広がりるチップスは、少々値段は高めですがついつい選んでしまいます。

 味がいいことはもちろんですが、木村さんのリンゴを買うのは、その商品に込められたストーリーが好きだからです。

 木村さんは、集団就職で電機メーカーに就職されるも1年半で退職し、リンゴの栽培を始められます。

 農薬で家族に被害が出始めたことをきっかけに、無農薬リンゴの栽培に取り組まれますが、栽培は困難を極め、10年近く無収穫時期が続きます・・・

 その間、周囲の方々からは変人扱いされるなど、多くの苦渋を経験されます・・・

 しかし徐々に土本来の力が蘇らせることに成功され、農薬を使わなくても立派なリンゴを生産されるようになります。

 その壮絶な苦労が、テレビなどで取り上げられるようになり、日本だけではなく世界で農業指導をされるほどになり、自然栽培の普及、啓蒙に尽力されています。

 木村さんをモデルとした映画も作成されたことは、記憶に新しいと思います。

 そんな木村さんの講演を直接聴く機会に恵まれました。

 高鍋農業高校110周年式典に招かれ、記念講演をされたのが「奇跡のリンゴ」の木村秋則さんでした。

  

 話は最初から木村ワールド全開で

 「リンゴの木が動ければ、私の代わりにここで話してもらうのですが、動けませんので私が話します。」

 「落葉樹であるリンゴの木が、冬になっても葉が落ちない・・・長い間の肥料や農薬によって、木が季節を忘れてしまった・・・」

 「各国の農薬使用量を比較してみると、日本はだんとつの1位・・・韓国の倍、イタリアの3倍、フランスの5倍、中国の10倍以上を使っている。」

 「自然栽培は、第3の農業改革といわれる・・・第1改革は、肥料、農薬の使用、第2は種の品種改良・・・今までの農業改革は環境破壊に繋がった・・・だから今こそ自然栽培が必要なんだ。」

 専門的な知識がなくとも、木村さんの言葉はスーッと心に入ってきました。

 講演のあとで農業高校生から質問がありました。

 「西都市で父が無農薬農業に取り組んでいますが、虫がつきます・・・頑張っている父にアドバイスをください。」

 その質問に木村さんは丁寧に答えられました。

 「土に何か施していませんか?前に使っていた農薬が残っていませんか?麦や大豆を間に植えることによって、前に使っていた農薬を吸ってくれます。2~3年もやったら十分。土が良くなれば虫は来なくなります。」

 「ありがとうございました!」

   

 生徒のお礼の言葉と同じく、私も木村さんの実直な姿勢に心でお礼を言いました。

 “耕す畑は違いますが、私もあなたのひた向きさを見習い頑張ります!”