「ゾウの時間 ネズミの時間」
という本を読んだことがあります。
本川達雄さんのロングセラー作品なので、読まれた方も多いと思いますが、この本の中で
“ゾウの寿命は100年近く、ネズミは数年しか生きないけれど、どちらも心臓の鼓動は一生のうちに、およそ20億回、呼吸は5億回”
という内容が取り上げられています。
この回数は、すべての哺乳類にほぼ共通しているそうで、ゾウはゾウの、ネズミはネズミの時間軸で生きていること紹介されています。
今の生活はゾウのようにのんびりと動くことなく、いつもネズミのようにせかせかと動き回っていますが、できることは限られています。
人の2倍、3倍動いたからといって、それに比例する成果が上がるものでもないですよね・・・
先日、果樹農家を訪れた時、教えられたことがあります。
「きんかんを作ってもう30年くらいかの~、毎年毎年のことじゃけど、あと何回きんかん作りができるかと思たら、1年1年が大切じゃとよ・・・」
なんとも重みのある言葉でした。
毎年毎年のことだけど、一年に一回しかきんかん作りができない・・・ましてや高齢となり、今年がだめなら来年、来年がだめでもまた再来年とは、簡単に言えなくなっている・・・だから1回1回に心を込めてきんかんに向かい合う気概を教えてもらいました。
今回の一般質問を作っていくにあたり、数々の政務調査と多くの要望ともとにして、できるだけ多くの内容を盛り込もうとしています。
ただ限られた時間の中、繰り出す質問には限りがあります。
総花的に質問をしていたのでは、表面的なやり取りになってしまい、数をこなしただけで成果に繋がらなくては意味がありませんし、1つに事柄を掘り下げすぎても片寄った質問になってします。
一般質問立てるのは、年に2回。
どこに焦点をあて、具体的な答弁を引き出していくのか、登壇する直前まで原稿が汚れ続けると思います。
それでも安定感だけは失わないように心がけたいと思います。
いくら欲張っても、本会議場でのやりとりだけでできることは限界があり、そこで答えを導き出せないことの方が遥かに多いことは理解しています。
ひたすら丁寧に原稿に向かい、現場の声と心を落とし込み、県政発展のため、県民福祉向上のため1つ1つくさびを打ち込んで生きたいと思います。