奇跡への絆

図師ひろき

親父のこっそり

2010年10月31日 22時19分02秒 | Weblog
 ひそやかに親父が禁煙しています。

 「今日から禁煙する!」

 宣言もないままに…もしかしたら単にタバコの買い置きがなくなり、たまたま吸っていないだけか…いやいやそれにしては間隔があきすぎています。

 家族はタバコ増税に合わせて禁煙してくれるかと期待していましたが、近くのタバコ屋のおばちゃんが

 「この間、お父さんがタバコいっぱい買ってくれたかい、助かったよ…」

 “やっぱりやめる気はないな…”

 お袋と諦めかけていましたが、ここのところ灰皿が居間から台所から消えています。

 私を駅などに送迎してくれるときは、少しでも時間がズレると、車内はタバコの匂いが充満していましたが、最近はクリアです。

 親父は以前にも禁煙に挑戦したことがありますが

 「夢の中でタバコ吸いよって、慌てて目が覚めたわ!やっぱ吸えってことか…」

 と訳の分からぬことで再び吸いはじめたことがありましたので、今回は家族も応援エールを送ることなく、できるだけ意識させないようにそっとしています。

 私はタバコをくわえたことくらいしかなく、禁煙の苦しさは分かりませんが、ボチボチ禁断症状が出てくるころかと…

 いまどきは禁煙グッズもいろいろあるようで、吸うと先端が赤く光り、煙に似た水蒸気がプカプカ出てくる電子タバコなるものも開発されているようですが、果たしてプレゼントすべきか…

 時期をみてちょこちょこ褒めながら、頑張りが続くように支えていきます。

雑感77

2010年10月30日 22時20分31秒 | Weblog
 川南を歩き回り、知人のところ訪ねていると、遠くから鳴り響く音楽や叫び声が・・・

 “剛”でした!

 今日は川南で長渕剛さんのコンサートが開催されました。

 剛は、私の青春そのでした・・・

 中学校から高校、そして大学と、勉強もそこそこにギターを爪弾き、剛の曲を一生懸命コピーしていました。

 高校3年のときは、バレー部の後輩を前に強制コンサートを開き、その時の3年はみんな剛ファンでしたので、それぞれ持ち歌を披露し、私が最後に“乾杯”を熱唱しました。

 私のあまりの陶酔振りに、後輩たちは曲の間中、目頭を押さえ肩を震わせていました・・・私は、“そんなに感動してくれているのか”とされに気持ちを込め歌い続け、曲が終わって一瞬シーンと静まり、そして爆笑の渦が湧き上がったのを昨日のことのように覚えています。

 高校のとき、バレー部のみんなで勝手に“部歌”としてことあるごとに歌っていたのが“HOLD YOUR LAST CHANCE”でした。

 ♪傷つき打ちのめされても 這い上がる力が欲しい 人は皆 寂しさを 背負って生きている・・・♪

 多分、今日も歌ってくれているはずです。

 そしてもう一曲、川南の地で歌って欲しい歌は“STAY DREAM”

 ♪死んじまいたいほどの 苦しみ悲しむ そんなものの一つや二つ 誰もがここ あそこに ほらあ 背負い込んでるもの 腰を下ろし ふさぎ込んでも 答えは nothing

 ぶっ飛ばしたいほどの 怒りや悔しさ そんなものの一つや二つ 殴られた痛みは tryへの one step 尽きせぬ自由はがんじがらめの不自由さの中にある

 くよくよするなよ あきらめないで jast like a boy 

 そのやせこけた頬のままで 果てしない迷路の中を 人はみんな手探りしてでも stay stay dream そう stay stay dream・・・♪

 私もここ半年、気がつけば口ずさみ、勇気と元気をもらっていました。

 そして今日も・・・

 コンサート会場からもれ聞こえてくる重低音を背に、川南を歩き回りまわりながら、長渕剛ヒットメドレーを歌いました。

 もしかして通りすがる車の運転手は、変に思ったかもしれませんが・・・

 ♪固い絆に想いを寄せて 語りつくせぬ青春の日々 時には傷つき 時には喜び 肩をたたきあったあの日・・・♪

 ありがとう!剛!



地域の足!地域の声!

2010年10月29日 22時41分08秒 | Weblog
 高鍋にある宮崎交通のバスセンターの待ち合い室では様々な会話が交わされています。

 「あっこんスーパーは白菜が安かったよ!」

 「こないだ孫の運動会に行ったら、てんころぼしで色がくりぃなったが!」

 「あんたはもとがくりぃかい世話ねぇが、ガハハハ・・・」

 聞き耳を立ててるわけではありませんが、思わずもらい笑いしそうになりました。

 そんな会話の中に

 「今度、うちげんの近くまで来よったバスが、ねえなるげな・・・町がバスを出すごたるけど、町内を回るばっかりで高鍋ん病院に行くのがたいへんになっとよ・・・」

 待ち合い室は、高齢者と高校生がほとんどです。

 通院や通学でバスを利用される方々にとって、路線廃止になるということは、生活の足を奪われることに直結します。

 また各自治体が運行しているコミュニティーバスは、接続がスムースにいかず、自治体をまたぐ利用にはまだまだ改善が必要です。

 自家用車の普及により、バス利用者の減少は否めない事実ですが、社会的に弱い立場にある方々の暮らしを守ることが政治の役割です。

 宮崎交通も企業努力を続けられていますので、県として地域の足を守るため最大限の支援と自治体間の運行が円滑になるような調整役を果たせるよう働き掛けていきます。

 そしてこれからも地域の小さい声にもちゃんと耳を傾け、今の私だからできる橋渡し役を全うしていきます!

雑感76

2010年10月28日 23時12分04秒 | Weblog
 「人間が天使ででもあるというならば、政府などもとより必要としないだろう。」

 この言葉は、第4代アメリカ大統領“ジェームス・マディソン”のもので、マディソンはアメリカ合衆国連邦憲法の起草に尽力され、後に“連邦憲法の父”と呼ばれるようになりました。

 と今、読んでいる本に書かれていました。

 その本には“未成年模擬選挙”が特集で取り上げられていました。

 これは選挙権を持たない年代にも選挙に関心を持ってもらう取り組みの1つで、架空の町を設定してまちづくり計画やマニフェストを競うものから、給食のメニューや運動会の競技種目などを投票により決めていくものなど、全国各地様々な内容で実施され始めています。

 すでに欧米では、この模擬選挙は大規模に行われており、実際の選挙時に、模擬投票用の箱が用意され、有権者と同じ投票所で、模擬投票が実施されています。

 私が研修に行ったデンマークでは、小学校から社会保障制度の成り立ちと仕組みが解説され、福祉国家を支える意識付けが図られ、政治や選挙への高い関心が醸成されていました。

 その証として、地方選挙はもちろんのこと国政選挙に至るまで、投票率は軒並み80~90パーセントを示しているとのことでした。
 
 日本はどうでしょう・・・

 町村選挙はまだしも、投票率が50%を切る選挙も珍しくないのが現実です。

 ある社会学者は

 「投票率の低さは、それだけその国の社会経済が成熟していることを意味している・・・」

 とも言っていますが、今の日本は有権者と政治、住民と行政の信頼関係が希薄になっているが故の結果だと思います。

 未成年模擬選挙の効果が持続させるためにも、若者が夢を描ける魅力ある経済政策と住み慣れた地域で安心して暮らしていける保健・医療・福祉政策が不可欠です。

 そのため私は自己研鑽を惜しまず、専門的知識と経験を最大限に活かし、活動を展開していきます! 

 

 

四人五脚

2010年10月27日 23時27分38秒 | Weblog


 第35回川南町長寿会スポーツ大会に行ってきました。

 天気は申し分なかったのですが、風が強くてとにかく寒かった!

 川南町内の長寿会の方々と、県内各地の障がい者団体が集われ、赤団、白団、青団、黄団、桃団、紫団そしてオレンジ団に分かれ、いきいき爽やかに交流を深められました。

  
  

 ゲーム種目“かんいち・おみや”は、各団男女それぞれ10名が参加し、地面に置かれた色違いの男女別カードをめくり、同じ番号の者同士が手を取り、ゴールを目指すという競技でした。
 
 ゴールしてまだ息の整わない男性が

 「久しぶりに走って心臓がドキドキしちょる。走ったかいじゃねして、久しぶりに女ん人の手を握ったかいドキドキしちょっとじゃわ!ワハハハハハ・・・」

 “若い!”

 “笑顔が素晴らしい!”

   


 各団を回りながら、たくさん楽しい話も聞かせていただきました。

 うちのばあちゃんくらいの方々も大いに競技に参加され、大いにハッスルされており、つくづく健康は財産だなぁと感じました。

 運動会参加までの回復はあり得ませんが、室内歩行ができることを目標に、こつこつ二人三脚、いや家族全員四人五脚で頑張ってみます。


11月1日

2010年10月26日 23時16分35秒 | Weblog
 11月1日から児湯郡内の家畜の再導入が本格的に始まります。

 公務の間に、畜産農家の方々を訪ねて話を聞かせていただきました。

 ある方は

 「牛を入れるのはもう少しゆっくりしてからにするわ・・・40年間1日も休まんで盆も正月もねかったいかい、今度の正月はお父さんとのんびりしようと思ちょります。」

 またある方は

 「県内の市場をまわって、買い付けをして預けちょるかい、一日も早く連れて来たい。」

 畜産農家の方々はこの半年、絶望のふちを歩かれ、ようやく再建の光が見えてきました。

 再建への道のりは険しくて長い・・・

 被災前の状態に戻るには、3年・・・いや5年はかかると言われています。

 それでも逞しく諦めず再導入をされる姿勢は、まさに宮崎復興の原動力そのものです!

 またある方は

 「早く子牛にミルクを飲ませてあげたい・・・とにかく牛に触りたい・・・あの感触を早く実感したくてたまらないんです!」

 そう語られながら、瞳には今にもこぼれ落ちんばかりの涙がいっぱいになられていました。

 “どれ程の辛さや苦しさを乗り越えてこられたのか”

 “ひたすらに畜産を愛されている” 

 “仕事に誇りを持たれている”

 思わずもらい泣きしそうなくらい感動しました。

 行政としてできることに最善を尽くします!

 宮崎復興はこれからが本番です!
 

手紙の力

2010年10月25日 23時22分36秒 | Weblog
 登庁して会派室に入ると、机の上に一通の手紙が置いてありました。

 個性的な字には、勢いがあり元気の良さが伝わってくるようでした。

 以前私が勤めていた病院のデイケアに通う利用者さんからの便りでした。

  


 もう病院をやめて4年が過ぎようとしています。

 まだ私のことを忘れず、励ましの言葉を届けてくれることに感激し、何度となく読み返しました。

 「・・・病院に新しくレストランができ、スパゲティが美味しいですよ!図師さんはスパゲティばっかり食べていましたよね・・・」

 その通り!よく覚えてるね!

 私は勤務が終わると、患者さんたちが運営する喫茶店でよくスパゲティを注文していました。

  「いつものお願いします。」

 と頼むと、インスタントスパゲティ2人前分の麺に、具はミックスベジタブルのみのナポリタン風スパゲティが運ばれてきていました。

 時々、麺がほぐれてなくてままのスパゲティでしたが、とにかく美味しかったな~

 その喫茶店が、今は障がい者の就労を支援する場としてのレストランのなっているようです。

 「・・・口蹄疫もようやくおさまって、これからが大切ですね!図師さんも日日新で頑張ってくださいね!デイケアのみんなも応援しています!!」

 ありがとう!みんなありがとう!力が湧いてきたよ!まだまだ頑張れる!

 疲れたらスパゲティを食べに行くから、いつものをお願いします。
 

ばあちゃんが立った!

2010年10月24日 22時10分49秒 | Weblog
 「今日は一段と顔色がいいね~ちょっこっとリハビリしてみよかい!」

 「腰がいてぇかい…」

 「俺がついちょるかい大丈夫よ!」

 日頃マッサージをするだけで、腰のあたりを痛がるばあちゃんですが、あまり寝たままの状態が続くと褥そうができてしまう可能性があるので、できるだけ自分で体を動かすように声かけをしています。

 そしてできることならベッドのそばに置いてあるポータブルトイレまでの移動が自力でできるようになれば、おむつ換えのたびに気の毒そうにしているばあちゃんの気持ちも少しは楽になるだろうと思い、できる範囲で体を動かす練習をしてみました。

 ギャッジベッドを45度くらいまで起こすと、なんとか座位まではとれるばあちゃんに

 「さあ、頑張って立ち上がってみよかい!俺ん肩に捕まって踏ん張ってみやい!」

 「あいたたた…」

 「そしたらちっと俺がかかゆるかい、一緒に力を入れちみよや!せーのホイ!」

 すると!

 少しよろけながらも立ち上がりができました!!

 「ばあちゃん、立てたど!」

「そうじゃね、腰はのばんけんね…」

 「腰が曲がっちょるのは、働きもんの証拠!すげえどばあちゃん!」

 私には子どもはいませんが、もし子どもができて、初めて立った時は、こんな風に感動するのかな…と思いながらばあちゃんを支えていました。

 あと一週間の覚悟をするように言われてから、一ヶ月が過ぎた昼下がりの出来事でした。

「和」~手をつなごう~

2010年10月23日 23時53分52秒 | Weblog
 高鍋高校OB祭引継ぎ会に行ってきました。

 1つ上の先輩と2つ上の先輩から、みっちりOB祭の内容を伝授され、ひしひしと伝統を引き継ぐ重さを感じました。

 
  

 と同時に、高校の同窓会でここまで“絆”の強い高校は全国でも珍しく、その脈々と続く祭典を担う順番が来たことに沸々と湧き上がるエネルギーを感じていました。

 これがまさに伝統の力なんだ!

 特に今年は口蹄疫の影響で、OB祭を縮小せざるを得ない状況であったため、先輩たちとの語らいのなかから、来年度OB祭に寄せられる期待の大きさを感じました。

 そして引継ぎ式のあとの懇親会で先輩たちから送られたエールに心動かされました。

 
  

 「今年、OB祭を縮小することになり、悔しくて悔しくて・・・できることなら1年スライドさせてもらってでも俺たちにやらせて欲しい・・・今でも従来のようなOB祭ができないことを決断した会議のことは鮮明に覚えているし、あの時の思いはこれかも忘れることはありません・・・」

 その言葉を聞きながら、感極まっていたのは私だけでなく、出席者全員が先輩たちがどれだけの気持ちでOB祭に臨まれていたのかが痛いほど伝わりました。

 先輩たちの思いを胸に、来ていただいた方々に感動を届け、宮崎を元気するOB祭を創っていきます!

 先輩たちの志である「和」~手をつなごう~ しっかりと受け継ぎます。


医療対策特別委員会県外調査3

2010年10月22日 23時10分03秒 | Weblog

 長野県佐久総合病院にて

 ここは大学の卒業論文で研究対象にさせていただき、設立者である若月先生の著書や佐久総合病院を取り上げた文献をむさぼるように読んだこともあり、懐かしい心持ちでの訪問になりました。

 佐久総合病院では高度専門医療と地域密着医療を強力に展開し、全国から研修医やスタッフが集まっており、潤沢かつ重厚な保健・医療・福祉サービスが提供されています。

 また地域交流も積極的に行われており、文化活動の拠点ともなっており、病院機能の拡大とともに、地域も発展し、まさに病院(健康)を中心とした街づくりが展開されています。

 特記すべきことは数々ありますが、ここでは長野県が突出している数字を2つ挙げ、佐久総合病院の活動と関連付けて紹介します。

 まず都道府県別1人当たり老人医療費です。

 具体的には最も高い福岡県が年間95万円を越えているのに対し、長野県は68万円程度と約3分の2に抑えられています。

 これは県民一人一人が日頃から労働意欲を維持し、健康管理に気を配るとともに、それをサポートする予防・保健・検診サービスが、佐久総合病院を中心に発達している証です。

 そしてもう1つ長野県は、在宅での死亡率(看取られる割合)が極めて高いということです。

 具体的には長野県では5人に1人は在宅で看取られており、この数字は老人医療費とも関連付けられる者で、何より在宅看取りを果たす家族機能と佐久総合病院地域ケア科の実践をモデルとしたサポート体制が整っていることのあらわれです。

 「患者や家族に寄り添う医療の尊さを研修医に気付かせることが大事です。」

「看取り後も遺族会を開催し、意見交換の中からより良い看取りの在り方を模索しています。」

 ご指導いただいた副院長先生は、呼吸器外科の専門医であられましたが、地域医療まで見渡す見識から、宮崎県にも活かすことができる多くのことを学びました。