奇跡への絆

図師ひろき

雑感539

2013年07月12日 23時50分13秒 | Weblog
 先日の出張先での会話です。

 私から

 「ここらへんは、鹿は出ますか?」

 「出る!出る!」

 「うちは裏の畑を荒らすもんですから、捕獲用のオリを農協から借りて、置いといたんですよ!」

 「へぇ~、そんなのがあるんやね」

 「そしたらですね…来ないんですよ!」

 「鹿も分かるっちゃねぇ…」

 仕事の話ではなかったのですが、私の地元のように農産村地域だったので、日常生活の実態を聞きたくて尋ねてみました。

 さらに

 「猿はどうですか?」

 「猿も出るよ!」

 「やっぱり…」

 「あいつらもなんも悪さをせんかったら、かわいいんやけどな…」

 「そうですよね…赤ちゃん猿を抱いてる姿を見ると、人とかわらないですもんで…」

 そんな会話を横で聞いていた方が、割って入って来られ

 「わりいこつしたのは、人間の方が先たとよねぇ」

 その通りです。

 山を拓き、雑木を切り倒し、野生動物のすみかを狭めていったのは人です。

 最近では、鹿、猿、猪だけではなく、熊でさえ街中におりてくるようになったとのニュースが流れるようになりました…

 くしくも今夜、テレビでは宮崎駿さんの“平成狸合戦ぽんぽこ”が放映されていたようです。

 住む場所を奪われる狸と開発を続ける人間との争いを描いた映画だったと記憶しています。

 この映画はハッピーエンドだったのでしょうか?

 ずいぶん前に観た記憶はありますが、エンディングまでは覚えていません…

 現実的に、鳥獣被害対策にはハッピーエンドはないのかもしれませんが、少しでも生態系を取り戻せるような地域社会を目指す必要があることは間違いありません。