日守麟伍の和歌(うた)日記 Ringo Himori's Diary of Japanese Poetry

大和言葉の言霊の響きを求めて Quest for the sonancy of Japanese word

「さぞ口惜しき」1首

2014年01月09日 | 日記
 暮れ方から雨模様になった冬の夜、雪にならない雨の降る道を、傘に落ちる細かな雨音と、断続的に落ちてくる大きな雨粒のたたく音を聞きながら歩いていると、縁のある人々との行き違いがあれこれ思い出され、いつかどここかで、私があの人たちを辛い目に遭わせたのだろうか、こんな関係になるからには、彼らはどんなにか悔しかったことだろうかなど、無念さを思い知らされるようでした。

ふゆのよの つめたきあめの ふるみちに さぞくちおしき おもいとわはしる
冬の夜の 冷たき雨の 降る道に さぞ口惜しき 思ひとは知る
(冬の夜、傘に落ちる細かな雨音と、ときおり落ちてくる大きな雨粒の音を聞きながら歩いていると、私のせいで無念な思いをしたかもしれない人びとの悔しさを、痛切に思い知るかのようでした)

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