ふとニセアカシアの葉を見ると,ごく小さなカゲロウが一匹。先には抜け殻が。羽化したばかりのようです。写真に収めようと思い近づいたのですが,ちっとも動きません。
それにおもしろそうな頭をしています。頭部にある褐色の丸いものはどうなっているのでしょう。気になります。このときは名を知らなかったのですが,あとでわかったのはどうやらシロハラコカゲロウのメスということ。要するにコカゲロウです。
こういうところで幼虫がくらしていたとは予想外です。草むらですから。コカゲロウはそんな環境で生きることができるということです。
さて,部屋に持ち込んで撮影開始です。
なんとユニークな頭部! 複眼はいったいどうなっているの?
複眼が下に見えています。それなら,褐色の妙なかたちの器官はなに? 巨大なメガホンみたい!
よく見ると,それも個眼で構成されているように見えます。だとしたら,複眼は四つもあるの? 単眼はどれなの?
このデザインの意味はよくわかりません。想像がつきません。ただ,カゲロウは極端に短命なので,オスとメスの出会いになにかしらつながっていそうな。
ご本人に尋ねるわけにもいかず,不可思議だと思いつつここで調べてみました。わかりました,わかりました。それはターバン眼と呼ばれるもので,オスがメスを探知する器官だとか。ということは,わたしの予想はあっていた? 眼のサイズが大きいということはそれだけ重要な役目を果たしているってことです。
さらにわかったのは,単眼は普通の複眼の間に3個あるのがそれ。写真で確認すると,確かにあります。
それにしてもふしぎなかたちをした頭があるものです。