コンクリートとアスファルトとの,わずかな隙間から芽生えたシロバナタンポポがいつの間にかぐんぐん生長して,立派に花を付けるようになりました。今春もまた,花を開きかけています。今か今かと春を待っていたかのように。
そこを村人が通り過ぎていきます。春先の服装はまだ冬のそれからは抜け切れていません。わたしはカメラを構えてそんな春の匂いを残そうと試みました。
次に通り過ぎたのが作業用の軽トラック。
陽が高くなって,タンポポはそのときを待ちかねていたように花をもっと開きかけました。
タンポポは,踏まれても踏まれても大丈夫な備えをしています。隙間に一旦根を下ろしていけば,もうそれを掘り上げることは不可能です。根からだって再生するのがこの草の戦略なのですから。
タンポポが春を歌い上げるときが近づいています。