職場がある公園でタンポポがあちこちで咲いています。カンサイタンポポもセイヨウタンポポもなかよく同居しています。というより,せめぎ合っているのかもしれませんが。
今年初めて,タンポポの花で小さな小さな甲虫を発見。太い太い後脚が印象的です。大あごを使って,メシベをばりばり食べていました。
このあと,ほんとうにふしぎな光景を見かけました。その花に別の個体が現れ,突然交尾が始まったのです。もう子孫を残すための営みが始まったとは! わずかな時間でした。この瞬間をとらえたのが下写真です。
すこし離れたところに咲く花にも,同じ昆虫が2匹。この種が盛んに活動を開始したことに驚きました。
さらにびっくりしたことに,指先でちょっと触れると脚を曲げて完全停止状態に入りました。一つの個体は,ぽろっと落ちて地表でその姿勢をしたままでした。これは死んだふりをして身の安全を図る作戦,いわゆる❝擬死❞です。
蕊を食べるといっても食べ尽くすわけではありません。りっぱに送粉者として貢献しているのです。タンポポはこれからいろんなドラマを見せてくれそうな予感がしてきました。