どーも、プーカプカです。
全然関係の無い話し、且つ、一族の長い旅路の話しなので、カテゴリーがこんな事になっております。
恐るべき食生活だった祖母の話しは、以前に書いた事がありますが…
大正5年生まれの祖母です
昭和10年代前半?の、叔母たち
終戦直前の祖母と叔母
この後、戦後の法律でGHQ接収が色々とあって、奈落の底へ落ちたそうです。
終戦時に幼稚園児くらいだった母は、実家の良かった時代を全く記憶しておらず、そんなに奈落感は無く育った(笑)
写真に写っている祖母と、叔母二人は、母のようには上手く生きる事ができず、奈落を一生引きずって、自分から見るとココロの何処かを病んだまま、その後の数十年を。(まだ存命中の人も居ますが)
祖母は、この写真の直後から、家族以外の一切との交流を断ったような生活。
叔母1は、親元を離れて大阪の大学に入学予定が、終戦で明日の食事にも困る状況になり、大学に入らず、付属の看護学校へ。同時に世をはかなんでカトリックのシスターに出家してしまいます。
叔母2は、県下一の私立学校を退学し、働きながら進学。東京の女子大へ行く予定が、大阪の専門学校に。
叔母と結婚を約束していた相手(一族ぜんぶ、医者)と続けるために、なんと、二人して東京の女子大を卒業した事にする。
元々予定していた幼児教育を、専門学校で学んだ後に幼稚園の先生となり、無事に経歴詐称したまま、医師となった叔父と結婚にこぎつけ、以来、叔母のついている嘘を知っているのは、実家筋である我が家だけとなった…
というような壮大な歴史があって(笑)
叔母が亡くなった時に、従姉妹たちが
「お母さんの同窓会に連絡しなくていいかしら、そういえば大学からOB宛にナニも送って来ないよね、戦後だったから同窓会の登録とかも無かったのかな」
などと云い出し、事情を知る親族で冷や汗をたらした。
そして、叔母の若い頃の写真を、従姉妹たちは全然持っておらず、というか家の中に叔母の経歴を辿れるような一切の思い出が残されていないらしい。
我が叔母ながら、あっぱれである。
実は、叔母の専門学校時代の写真を、ウチの母が持っているし、思い出話もたくさんできるのだが(大阪で姉妹ふたり、同じアパートに住んでいた)
ウチの母は、死ぬまで口を閉ざすべきなのか、わりと最近それをストレスに感じているらしく、本当のことを告げるかどうかは、アンタに委ねるわ~いうて、このプカに長々と語ってきかせる。
勘弁してや
と、そんなストレスの話し。
ストレスやなーと思ってますねんけど、さっきNHKのニュースで、映画監督の是枝氏がヴェネツィア映画祭のオープニング上映に選ばれて…とやってて。
世界中にその名を知られる、国民的大女優ファビエンヌが、自伝本「真実」を出版
海外で脚本家として活躍している娘のリュミール、テレビ俳優として人気の娘婿、そのふたりの娘シャルロット、ファビエンヌの現在のパートナーと元夫、彼女の公私にわたるすべてを把握する長年の秘書─
“出版祝い”を口実に、ファビエンヌを取り巻く“家族”が集まるが、全員の気がかりはただ一つ
「いったい彼女は何を綴ったのか?」
そしてこの自伝に綴られた<嘘>と、綴られなかった<真実>が、次第に母と娘の間に隠された、愛憎うず巻く心の影を露わにしていき…
叔母が、結婚相手の家族が文句を云ってこられない年月を経た後も、自分の子供にまで華麗な経歴を刷り込んで嘘を貫き、そうまでして得ようとしたものは、守ろうとしたものは。
この映画みてから、真実をしる母世代が逝く前に知らせるべきなのか、それともその後に告げるべきなのか、はたまた一生、おくちチャックでいくのか、考えてみようと存じます。