hiroshi hara: saxophoniste

日々の思考の断片

仏サックス協会会報2

2006-11-17 23:22:52 | sax_仏サクソフォン協会会報
先日の続き。

3)2002年のディナンのコンクールで優勝されましたが、このことによってあなたの音楽人生に何か影響はありましたか?

大きく影響しています。
このコンクールをきっかけに、私は「純日本製のサクソフォニスト」と呼ばれるようなりました。
サクソフォンに限らず、これまでの国際コンクールでは主にヨーロッパ人、もしくはヨーロッパで勉強した日本人が優勝していたため、日本だけの音楽教育ではヨーロッパに追いつけないのではと思われていました。
しかしこの出来事によってそのような風潮が払拭されました。
またこの出来事が音楽大学で教鞭をとるきっかけにもなりました。

余談ですが、2005年9月にディナンの市内の橋や教会など59か所の名所で、日本語の説明文を加えた案内板が設置されたそうです。



4)東京においていくつかの大学で教鞭をとっていらっしゃいますが、どのように授業を運営なさっていますか(生徒のレベル、授業の内容、レッスンの時間等)?
どのような曲を教材に使用されていますか?


私は2つの学校で教鞭をとっています。

・Senzoku Gakuen College of Music
学生一人に対し、週1回50分間の個人レッスン。年26回、試験は年1回(任意の楽曲)。
1~3年生に対しては、学生に見合った練習曲、独奏曲(主にフランスの出版社)を私が考え、50分間でトータルなレッスンを行います。
4年生に対してはレパートリー拡大のため主に楽曲のレッスンになります。
選曲は学生の希望を尊重するようにしています。
卒業後、フランスのコンセルヴァトアールに留学する学生が多いです。

・Tokyo Music & Media Arts Shobi
この学校は私の母校です。
学生一人に対し、週一回40分間(3年生からは50分間)の個人レッスン。年30回、試験は年4回。
この学校は試験が頻繁に行われ、音階、初見、練習曲の試験と楽曲の試験が年2回ずつ、計4回あります。
それは3ヶ月ごとに練習曲と楽曲の試験が交互に行われます。
その試験はグレード制(等級制)で、10から1までのグレードに見合った練習曲、楽曲の中から任意に選びます。
レッスンの内容は基本的に試験に向けられたものとなります。
例えば練習曲の試験前なら練習曲のみを、という感じです。
また楽曲の試験では、すべての学生が暗譜で演奏しなければなりません。

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