hiroshi hara: saxophoniste

日々の思考の断片

洗足高校授業2012年度(第14回)

2012-10-05 23:48:20 | 洗足
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授業メモ
・視聴CD: Nikolai Rimsky-Korsakov: Sheherazade (Alliage Quintett)
・音階:テヌート、スタッカート
・J.S.Bach Suite No.1 für violoncello: Menuet
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久しぶりの高校授業。
ここ最近はいつも私の無駄話が過ぎてしまい、授業する時間が少なくなってしまう。
とは言え、今年の生徒たちは私がわざわざ叱咤しなくても、とても熱心に頑張っているので、逆にこぼれ話など、サックスや音楽を楽しめるような話をと思いながら授業している。

今日はGapの講習会でダニエル・ゴーティエ氏からいただいたアリアージュ・クインテットのCDを聴いたが、今日聴いたシェヘラザードはGapの講師演奏会で彼らが演奏していて、私としては、あの演奏会の時ほどの感動は味わえなかった。
彼らの本当の音と、細やかで優しい歌は、実際に聴かないと伝わってこない。

演奏会で聴いた時、第一楽章冒頭の美しいハーモニーに聴き入り、その後の主部に入った時にはステージ後ろの大きなカーテンが、窓から入り込んだ風に大きくなびいて、まるで大海原よろしく彼らの柔らかな音色と共に感動してしまった。

リーダーのダニエル・ゴーティエ氏とはてっきり初対面かと思っていたが、彼は私のディナンのコンクールを客席から聴いていたそうで、「きみは本当に美しい音をしていた。特に二次予選のパスカルのソナチネは素晴らしかった!」とのお言葉をいただき、10年前の日本人の若僧のことを、よくぞそこまで覚えていてくださったと、驚きと同時に涙が出そうになった。

写真は午後のレッスンのレッスン室の窓から。