虎尾の会

幕末の草莽の志士清河八郎の会の名を盗用しています。主人は猫の尾も踏めません。

後藤さんのニュース

2015-02-01 | 新聞・テレビから
かすかな希望は持っていたのだが、やはり最悪の結果になってしまった。
交渉段階では、政府の対応を問題にする発言はマスコミからは流れなかったが、だれしも、なぜだ?という思いを消すことはできないだろう。

あの1月20日、凶悪な「イスラム国」の声明が出るまでの二ヶ月以上、国は、人質になった国民を取り戻すために何をしたのだろう。声明が出るまでだったら、なんとか手を尽くすことはできたのではないか。民間の日本人でも「イスラム国」と連絡するすべがあると言っていた人もいたではないか。政府は、何をしたのか、公表すべきだ。

声明があってからも、政府は、全力で対応する、といいつつ、いつもいつも情報分析と協議をしている、という報告だけ。ヨルダン政府に、ヨルダン国王に何を迫ったのだろう。中山副大臣は何をしにいったのか。かれが何をできるというのだろう。

テロには屈しない、と、当初から、最後まで、何もしなかったのではないのか。アメリカやイギリスには即座に電話会談したそうだが、ヨルダン国王に電話したのだろうか。政府が具体的な行動をしたとは、どうも見えなかった。そうではない、というなら、これまでの取り組みを全て公表すべき。後藤さんのためにも、それは必要だ。ここまで、努力した、と。また、メディアも、それを追求すべきだ。

しかし、メディアは、政府の対応よりも、一気に「イスラム国」の凶悪さ、「テロ」の危険をさかんに流すだろう。「北朝鮮」「中国」に続いて「イスラム国」も敵になる。むろん、「イスラム国」は非道だ。狂信団だ。それにしても、なぜ、あのような組織が生まれたのか。

今まで、中東については、ほんとに何も知らなかった。今回の悲劇で、中東を知らなければ、と痛切に感じた。

後藤さんの無念に、言葉もない。ただ、合掌。