虎尾の会

幕末の草莽の志士清河八郎の会の名を盗用しています。主人は猫の尾も踏めません。

謹賀新年 正月の新聞

2014-01-01 | 新聞・テレビから

元旦の新聞。

朝日の1面は、「教育2014 世界は 日本は」というシリーズ記事。2面、16面もそうだ。
第一回の今日は「グローバルって何」で世界のグローバル教育を紹介している。

なんで、「教育」なんだ・・・?

「だれもが自論を語ることができ、正解は一つとは限らない。それが教育だと思う」と編集委員が書いているが、これが理由だろうか。政治的問題ではないというのか?

秘密保護法案、集団的自衛権、憲法改正、消費税増税、原発再稼働、日米同盟、問題が山積する日本(ちなみに、今日の本紙には、消費税以外、上記の文字はなかった)、わたしが編集長なら、「これでいいのか日本」とかの特集でもして、安倍政権の今年の動きを総力予測するところだが、「教育」が特集とは・・。

社説はといえば、「政治と市民 にぎやかな民主主義に」と、気の抜けた随想。この危機の時代におけるジャーナリストの気魄がまったく感じられない。

新聞というのは、本来、権力に対峙する野党精神が真骨頂なのだが、いつのまにか、政官財学メディアの連携が完成したためか、政治問題に正面から堂々と対峙できなくなったにちがいない。

しかし、「教育」は非政治的な問題ではない。
「教育」の世界が、子供達が、政・財・官によって、どれほどボロボロにされているか、特集をするなら、その実態解明だろう。

朝日は(朝日に限らずメディア)は、グローバル人材の育成、英語教育というのは、世界の趨勢として、同意しているように見える。しかし、グローバル人材の育成は大企業の要求だ。ほとんどの子供達、国民は、少なくともわたしは、そんな人間にしてもらいたいとは思わない。一部の企業用エリートを作るために、国の教育全体を変えようとしている動きに危惧を感じる。早期英語教育など必要なし。

「教育2014 世界は 日本は」という特集を組むのであれば、朝日よ、現在の大学の企業依存の実態など、「大学」や「大学教授」の問題にもメスを入れるべし。

町から、小さなお店が消え、歌も消え、本屋も消えた。テレビからは、報道番組は消え、ドラマも消え、お笑い番組のみ。このままでは、新聞が消える日も遠くない。

もっと危機感をもってほしい。まったく危機感のない朝日の正月新聞だった(朝日はまだましな方なのか?)