虎尾の会

幕末の草莽の志士清河八郎の会の名を盗用しています。主人は猫の尾も踏めません。

古典は忙しい時こそ読める?

2006-07-08 | 読書
「悪霊」200ページを過ぎたころからようやくおもしろそうになってきた。
というか、今、本なんて読んでる時間がなくて、追われている仕事が山積している。でも、試験中の学生じゃないけど、こういうときこそ不思議にめったに読まない古典とか大長編に取り組んだりするのですね。一種の逃げです。仕事からの逃避です。ゆっくりとした暇ができたら、まず、こんな本は読まないと思うのに。

スタヴローギンの内面は全部を読了してないから、まだわからないけど、外面で見るかぎり、机龍之介か清河八郎が姿を現すようにスリリング(^^)。

知力、腕力、群を抜き、何事をも、何者をも恐れない美男子。沈着冷静で、いつのまにか周りに信者を作り出す。百才あって、一誠なし、と司馬遼太郎に評された清河八郎と共通点がないともいえない(笑)。ここは、虎尾の会ですから、こじつけです。

ドストエフスキーが描いた人物は「思想」に煩悶する人物が多いが、日本史でドストエフスキーが描くのにふさわしい人物といえば、大塩平八郎かもしれない。
なぜ、大塩は反乱にふみきったか。狂気なのか、思想なのか、あるいは民衆愛なのか、ドストエフスキーの飛びつきそうなテーマなのになあ、などと妄想しました。