台湾ワン!(Taiwan One!)

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我が家に届く台湾からの救援物資

2011年03月22日 | 日々の日記帳
震災後どんどん膨らんだ原発問題がここに来て、後始末問題を残しつつもようやく沈静化した。

3月16日(水)、まさに日本全国、いや世界が固唾をのんで原発の厳しい状況を見守るなかで、親が電話口で、「親戚はだれもが電話してきて、娘を台湾に呼び戻したほうがいいんじゃないって」とぽろり。

本心は自分がそう切に望んでいるのに、なおも娘の意思を尊重する親。いつもより明るい声が余計に痛々しい。親戚の言ってることも、親の気持ちも痛いほどわかるけど、旦那も仕事も日本にある以上は、そう簡単に諦められない。みんなを捨てて一人だけ逃げるような卑怯なことはできない!(こんなときに妙に一市民として、一教室の経営者として意地っ張りである)

そんな娘に説得される形で、親はこれ以上なにも言えない。「これからどうなるかわからない、ひょっとしてしばらく外出もできなくなるかもしれないから、明日はお母さんとなんか買ってそっちに送るよ」と電話を切る。親との最後の電話のように感じられた。

電話の中で強がる自分だったが、電話を切ったあとはしばらくぼうとして、明日、いや今夜どうなるかもわからないのに、荷物が届いた頃、自分をはなにをしているだろうと。もちろん答えはないけれど。

そして4日後の20日に、EMSで荷物が届いた。


封を切って、溢れんばかりの救援物資。


普通なら楽しい買い物なのに、年を老いた両親がどんな気持ちで物資を買いにいき、どんな気持ちで荷造りをし、そしてどんな気持ちで送り状を書いてこの荷物を郵便局に託したのかと思うと、胸が締め付けられる。

左上から(一行目)乾めん、乾燥わかめ、ウエハース、(真ん中の缶詰)コーン缶、八宝粥(8種類の穀物・豆を甘く煮た粥)、花生仁湯(落花生の甘いスープ)、肉燥(ジャージャー麺の肉そぼろみたいな)、(一番下)コーンスープの元、インスタント袋めん、米。


総重量20kg弱のうち、半分が重い缶詰。常識的に考えると3030元(9,000円弱)の送料にはあまりにももったい中身。でも、荷物とともに海を渡ってきた親の愛情は、自分には何物にも代えられない宝物。



荷物が届いてすぐに受け取ったことを電話で報告。そして、気持ち悪がられることを知りつつ、話をそらされるのを知りつつ、照れ屋の両親に「ba4! ma1、我真的很謝謝イ尓們的愛、真的很感謝!」(愛情を本当に有難う、本当に感謝してる)。生まれて初めてそんなことを口にした。

お父さん!お母さん!いくつになっても親不孝で心配ばかりかけてごめんなさい!でも深い深い愛情は、救援物といっしょにしっかり受け取ったからね。ありがとうね。



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