森信雄の写真あれこれ

日々の生活や散歩、旅の写真を掲載しながら、あれこれ思いを語ります。

奈良の鹿

2005-08-28 21:03:36 | 旅の写真 国内篇
昔、棋士になりたての25歳頃から数年間奈良に住んでいたことがある。いちばん好きな二月堂へは夕暮れ時によく散歩に行った。地元の人のはからいで、お水取りの儀式を見せてもらったこともある。たいまつの中で数時間、トイレに行かれないのには困ったが、その後、修行僧の儀式を見ながらお題目を聞いて夜を明かすのは貴重な体験だった。
 奈良公園の鹿は人馴れしていて、せんべいを食べさすと丁寧におじぎする。いやおじぎしてせんべいを貰うといった方がいいか。
 まれに群れからはずれた鹿もいる。荒っぽいので仲間はずれになったのだろうが、ふっと親しみを覚えたりする。
 鹿の純な目が好きだ。動物の写真を撮るときは目にピントを合わせるが、鹿はいつもはっとする目が印象的だ。
 あれから30年足らずの月日が過ぎた。秋になるとコスモスの般若寺や口元の引き締まった鹿を、また撮りに行きたくなる。今日は少し疲れた一日だった。
 歳月は人を待たずというが、風景は歳月を待たず・・・(?)だろうか。

 
 
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