里中李生氏の文章は私の心にグサッと突き刺さり刺激的だ。一年前ぐらいに『一流の男と二流の男』を読んだが、また刺激が欲しくなり『できる男はこの言い訳をしない』と『いい人は成功者になれない!』を続けて読んでしまった。

『できる男はこの言い訳をしない』に、

「自分は努力しているのに誰も認めてくれない・・・」よく聞く言い訳だが、頑張っているだけではどうしようもない、結果を出さなければ意味がない、仕事は結果がすべてなのだ!、

と書かれているが、その通り、同感だ。最近、言い訳をして弱音を吐いている自分に喝!を入れ猛反省だ。

プロの世界は努力している、なんて言うのは許されない。そんなの「当たり前」だから、の里中氏の一文も、能の世界に通じる。



私にとって能の世界は、自分が好きで選んだ得意な分野であるから、ここでの挑戦は遣り甲斐があり、正しい努力をしていると思っている。ならばこそよい結果を出したいと心底思う。

実は、ここ数年前から少しずつ粟谷能の会へのご来場数が減りはじめ落胆していた。どこか心の片隅に「今の日本、不況だから仕方が無い…」と世の中のせいにするところがあった。が、これではダメだと気が付き、新たな試みを手がけることにした。

演能の紹介イベントを立ち上げ、チケット販売方法を変え、好評の鑑賞講座はグレードアップさせ、「能はなに言っているか判らない」というご意見には現代語訳の小冊子まで作っている。少々頑張った。すると結果は出てくれた! 

今回、3月3日の第93回粟谷能の会のチケットはもう残席が数枚程度と嬉しい状況となった。
里中氏の、勝つためには、お金を稼ぐためには、アイデアと才能、そして実行力、行動力、継続力が必要である、が実証出来たのだ。

話がわき道に逸れるが、野球殿堂入りした元・広島東洋カープの投手・外木場義郎氏の話。初勝利で阪神相手に無安打無得点試合という歴史に残る記録を出した。試合後、取材記者から
「大記録を達成した選手は短命ですよ」
の皮肉なインタビューに
「何ならもう一回やりましょうか?」
と言い返したのは、有名。すごい。

何度でも何回でもやってやる!という意気込み、その継続力、そして新たな試みも忘れてはいけない、と学んだ気がする。一流の男と二流の男の違いは里中氏から教えてもらったが、外木場氏のメッセージも面白いのでここでご紹介させていただいた。

「一流と二流の違いは紙一重。勝負どころで自分のベストボールを投げられるかどうか」
これも私のハートに突き刺さった。

 粟谷能の会チケット情報
S席以外完売となりました。

文責 粟谷明生



コメント ( 1 ) | Trackback ( 0 )



« 能楽学会東京例会 能楽学会で講師 »
 
コメント
 
 
 
同感です。 (どうきゅうせい)
2013-02-03 10:39:19
或、伝統芸能に関わる、若い、脱サラの女性(美人さん)が言ってたのですが、脱サラして、伝統芸能に関わることができて個人的に幸せです、なんて満足しているだけではダメで、ちゃんと、ビジネスとして成功させてお金を稼がなければ、次の世代に繋いでいくことが出来ないから、頑張るんだ、とのこと、そして、畑違いの他の芸術や芸能に関わる若者たちにもハッパをかけていました、かっこいいでしょう?そういう危機感、若い人もちゃんと持っていますから、日本は、全くダメってことでもないみたいですよ。期待しませう。
 
コメントを投稿する
 
現在、コメントを受け取らないよう設定されております。
※ブログ管理者のみ、編集画面で設定の変更が可能です。