能楽・喜多流能楽師 粟谷明生 AWAYA AKIO のブログ

能楽師・粟谷明生の自由気儘な日記です。
能の世界も個人の生活もご紹介しています!

素人の地謡

2006-05-16 10:17:02 | 父・故粟谷菊生の話
今朝起きたら広島は雨!昨日の広島薪能は出来てよかった!とつくづく思う!薪能は気候さえよければ、屋外のロケーションを楽しめていいが、主催者側は天候が心配でたまらないのだ。写真は舞台作りを手伝って下さる地元の喜多流愛好家だ。皆様!お疲れさまでした!有難うございます! 昨日の番組は『忠度』中村邦生氏、『羽衣』出雲康雅氏。地謡の前列は地元の喜多流愛好家の教授、教士などの応援で運営されている。 金をとる . . . 本文を読む

高知の夜、その2

2006-05-15 07:12:48 | 粟谷明生の日常
高知粟谷会も無事終了!恒例の打ち上げ懇親会でのこと。その席数が急激に減ってきているのに驚いた。 近年、会員の高齢化に伴い、会員数の減少が加速化されているようで気になる!今のうちに対策を講じないと危険だ。 まず会員の身内から口説く!というのはどうだろうか?身内と言っても妻や夫ではだめ!当然お歳を召されすぎているだろうから~もう手遅れでしょう!会員の孫や曾孫の世代だ!遠い親戚でもいい、その世代をね . . . 本文を読む

阿吽のこと

2006-05-14 08:08:55 | 粟谷明生の日常
阿吽は現在20号を数える。一年に2部発行しているので~~あ~~~もう10年経ったことになる。月日の経つのは早いなあ~。 粟谷能の会ホームページをご覧になられている方は私たちの阿吽を第一号から見られるようにしているが~~~~最近こんなことを言われ、お答えしているのだが~~「明生さん!3号から5号、そして12号の阿吽頂けない?」「コピーしますが~~ホームページご覧いただければ~~見られますよ!」 . . . 本文を読む

高知の夜は~~その1

2006-05-14 00:31:10 | 気になるお店
昨日は高知粟谷会の申合。毎年5月はお能があり、今年は武田さんが『半蔀』を演られる。申合の後、菊生、幸雄、能夫、明生、充雄の粟谷5人に長島 茂さんと夕食をいただき、毎度毎度の同じネタのお話がほとんどだが、新ネタも少しあって~まあ楽しい時間が過ぎました! さあ~ごちそうさま!おひらき!と、なりまして夜の街に未練がなく悟られた方はホテルに帰られる。 未だ迷いを持つ可哀想な3人は楽園を目指す。高知のク . . . 本文を読む

週刊朝日百科でのこと

2006-05-13 06:32:16 | 粟谷明生の日常
随分先の話だが、11月7日に朝日新聞社出版本部の週刊朝日百科「人間国宝」能狂言シリーズで粟谷菊生が取り上げられ発行される。 表紙は父の『羽衣』の写真が大きく載る。「能はやめたのだから、いまさら装束を着けるのはいやだなあ~!嘘をつくことになる」と嫌がる父を私と編集者で説得、今回だけ再び装束を着て貰うことになった。 この取材・撮影の裏話はまた次回として~~~ この本の最後に「謡・仕舞が習える場所 . . . 本文を読む

ダイヤ大混乱

2006-05-12 11:04:07 | 粟谷明生の日常
50歳になってから時間に余裕を持つようにしている、これが幸いした!羽田へ行くのにいつもの通り京急に乗ったが、これが間違い!昨日は朝から京浜東北線のトラブルで京急も乗り入れ運転とやらでダイヤが大混乱!品川ですでに混雑、いつもと違う。5分ほど待つと三崎行が来たのでつい乗ってしまった。ここで勘が働く人ならば、「あぶないかな?そうだ!朝から混乱しているのだから~~浜松町まで行ってモノレールの方が間違いない . . . 本文を読む

おもて展2006再度投稿

2006-05-11 04:52:26 | 粟谷明生の日常
銀座鳩居堂三階画廊で開催中の「おもて展」に行って来た。広いスペースにお二人の面が沢山並んでいる。 写真は北澤氏(左)と石塚氏(右)。 で~~~私の目を引いた面は~~~~「不動」「中将」「泥眼」「怪士」などなど特に石塚さんの面は以前拝見しているが、その時よりも確実に腕を上げられている!これなら「欲しい」という人が出てくるだろう! そして気になるものを発見!面の名称の字である。なかなか味のある字 . . . 本文を読む

体験教室のはじまりはじまり~~~!!!

2006-05-10 07:59:30 | 粟谷明生の日常
体験教室が始まった!午前中は佐藤 陽君のご挨拶と稽古も兼ねて粟谷本家へ伺い、午後は二人で中野駅で参加者をお迎えだ。この待っている間が少しドキドキもの。 参加される方は私をご存じでしょが~、私は~~~?皆様のご尊顔を拝したことはないので~~。改札口で勝手に「この方かな~?」「あの方かな~?」と思っていても~「ああ!違うか~!」「またはずれた!」と、この繰り返し。 突然「粟谷先生ですね!」と横から . . . 本文を読む

次の世界

2006-05-09 09:00:13 | 粟谷明生の日常
イナバウワーでトリノの金メダリストとなった・荒川静香選手がアマチュア競技を引退し、今後はプロスケーターとしてアイスショーを中心に活動する~と書かれた新聞をみて「やはり!」と思い「勝負と別れ」と大きく書かれた文字が気になった。 栄光を手にした後はプロに転向するのではないか?とささやかれていて私もそう予想していた。敢えてその理由はここに書かないが、いい決断だと思う。金メダルの上はない、あとはいくつ取 . . . 本文を読む

福岡の土産

2006-05-08 07:42:19 | 粟谷明生の日常
混雑したゴールデンウイークが終わって、ほっとした! 福岡自主公演が終わり、福岡空港に直行したが、生憎到着機の遅れで45分遅延。空港はあふれんばかりの人、人、人。ラウンジで待つこと、二時間。あ~~~~あ。 で~~~福岡の土産といえば「辛子明太子」いろいろ市販されているが、私のお気に入りは「稚加榮(ちかえ)」だ。中でも「いか入明太子」と腹のつぶつぶだけをチューブ状にした「つぶ出し」がお薦めだ。この . . . 本文を読む

贅沢三昧

2006-05-07 07:46:31 | 気になるお店
昨日は7名の職分と鮑一色のフルコースを堪能した。和風の個室に案内され、席には12品の献立が書かれていた。「うお~~こんなに食べられるのかな~~」「それにオプションでしゃぶしゃぶまでも頼んであるのだが~~~」と少し不安になったが、「まあ~いいや」ということで料理を待つ面々。 さあ~~お食事が運ばれてきた。お世話係の昔~お若かった二人の女性が一品づつ料理と器の説明をしてくれる。「これは柿右衛門、あれ . . . 本文を読む

『花筐』の仕舞は~

2006-05-06 10:56:53 | 粟谷明生の日常
今日は明日の福岡自主公演能の申合があるのでANAで博多に飛ぶ。今、ANAのラウンジでくつろぎながらブログを書いている。 本番では能『隅田川』シテ・粟谷幸雄の地謡と仕舞『花筐』を勤める。『花筐』の仕舞には、狂とクセの二つがあるが番組に記載がないときは演者任せということ。で~~~今回は「狂」を舞う。 筐(かたみ)とは竹で編んだ目の細かい籠(篭)のことで花筐とは花籠(篭)のことをいう。この花篭を帝の . . . 本文を読む

プロ目指して!

2006-05-04 22:23:10 | 粟谷明生の日常
「能楽師になりたい!」と志ざす青年の面倒をみることになった。 能楽や歌舞伎の世界は世襲制が多く、私も親から芸を引き継いだ家の子というやつであるから「世襲でしょ?」と言われれば~~「そうですね~」と答えてしまう。しかし「これって~大丈夫かな?~~」と私は思う。将来の喜多流を考えると、これに固執しすぎるのは~~~と危惧している。 次世代へ喜多流の芸を継承者する者とは~~~まず、やりたい!と思う男子 . . . 本文を読む

父粟谷菊生から聞いたおもしろ楽屋裏話 4

2006-05-03 06:42:45 | カルーク面白楽屋裏話
菊生 親父は一人っ子で12歳の時、宮島から上京して弟子入りしてからは六平太先生がお父さんであり、奥様の碁の名人の喜多文子さんがお母さん代わりだったのね。だから親父が入隊するとき六平太先生は連隊までついて来られたんだ。夜になると二頭立の馬車が親父のところに迎えに来て、それに乗って連隊長に謡いを教えに行ったんだ。18、19歳で大人に謡を教えられたんだよ。立派なもんじゃないか。今の子に出来るかな? 明 . . . 本文を読む

父粟谷菊生から聞いたおもしろ楽屋裏話 3

2006-05-02 09:38:24 | カルーク面白楽屋裏話
明生 それで……、粟谷家最初の能楽師は誰? 菊生 よくわからないけれど~、益二郎のおじいさんの粟谷新三郎が謡の師匠で~ここからかな、その子はこの道をやらないから、新三郎にとっては孫が二代目の跡を継いだことになるのかなあ……。 明生 その粟谷新三郎は茶屋と同じ人? 菊生 その新三郎より以前の人だと思うけれどねえ……それが茶屋になっているんだよ、墓石ではね……。 明生 じゃ、お茶売って泡食って . . . 本文を読む