本と旅とやきもの

内外の近代小説、個人海外旅行、陶磁器の鑑賞について触れていき、ブログ・コミュニティを広げたい。

九電のやらせ問題

2011-10-26 14:21:53 | Weblog
 九州電力のやらせ問題が紙面を賑わしている。

 第三者委員会の具申に反して九電の報告書は、佐賀県知事の言葉に過剰に反応しただけという。そのわりに、経済産業大臣の言葉にはまるで反応していない。

 となれば、知事をかばうのではなく、九電が勝手に転んだということになろう。経産大臣の第三者委員会寄りの発言は筋違いとなる。
 ただ、知事をかばっている感は否めない。それを覆して経産大臣の意向に添えば朝令暮改式を問われて、なおさらみっともないと考えたのではないか。

 いずれにしても、やらせの責任で社長は辞めるべきだろう。会長は、現社長が適任だと言うが、人材がいないことが露呈したようなものだ。

くり返し符号

2011-10-25 11:56:56 | Weblog
 我々、時々のように、くり返し符号「々」は当り前に見かける。このくり返し符号は踊り字の一種で、同の字ともいう。
 藤沢周平の小説では、家家、人人の表記で、くり返し符号は用いていない。私の知る限りではそれだけだ。
 ところが、戦前の小説はほとんどが藤沢流である。

 それもそのはず、昭和21年の文部省国語調査室編「くり返し符号の使い方」で認められたからだ。ただし、民主主義、漢字字体表のような複合語の場合では用いてはいけないとされる。

 戦前のある作品に「内内心のうちで」とあって、一瞬めまいがした。「内々、心のうちで」としたほうがはるかによい。
「仲仲賢い」とあるのは、なかなか賢いということだろう。中中の当て字だが、どちらにしても今風ではない。
 「稍稍あわて気味に探し始めた」ともある。この「稍稍」は「少々」の当て字かと思った。ところが、漢和辞典で「稍稍」とは、①ようやく、だんだん、②やや、すこしの意とある。②の意味から「少々」と同義とわかった。
 付け加えると、漢和辞典はくり返し符号を用いない。それで少少、重重の表記だ。

 とにかく、重ね字が頻繁に出てくると違和感があると思ったことでした。


大阪都構想

2011-10-24 14:04:45 | Weblog
 大阪府の橋下知事は知事職を辞して市長選にくら替え出馬する。「大阪都構想」の信を問うという。

 こちとらとは関係のない対岸の話だからどうでもよいのだが、素朴な疑問がある。
 もし、橋下氏が当選したとしても、氏が代表である大阪維新の会は市議会で過半数を占めていない。市議会ともめないだろうか。
 また、たとえ当選の得票率が高くても、氏と考えを異にする候補者が大阪知事に当選した場合はどのように判断するのだろうか。
 しかも、その知事が構想に反対であれば、これまた府議会で過半数を占める大阪維新の会ともめる。
 どちらにしても混乱して行政の停滞が起こりかねない。

 どれだけ議論を尽くしたか知らないが、先ずは大阪市民の住民投票により賛否を求めてはどうかと思うのだが。


日本語あれこれ9

2011-10-23 12:10:55 | Weblog
(日本語の音節の続き)

 ちなみに、おばさんたちに人気の韓国語は、10の短母音と11の合成母音と19の子音の合計40の音素文字を組み合わせて音節ができています。
 その組み合わせは1万を超えるといわれていますが、実際、使われるのは2千音節とか。それでも日本の音節とは桁違いに多い。なぜ多いかと言えば、子音+母音+子音という子音で終わる閉音節があるからです。
 
 日本語の閉音節は撥音「ん」と促音「っ」しかありません。ですから、日本ではどうしてもキムチと3音節に発音してしますね。実際は(キ)の発音後に口を閉じて(Kim chi)となります。

 ただ、日本語「ん」で終わる子音も実際は異なった発音をしているのです。助詞を加えて「本も」、「本と」、「本が」を発音してみてください。(Hom mo)、(Hon to)、(Hong ga)となるでしょう。

 英語の音節は、日本語の音節の約30倍といわれます。ただし、andもblackもchangeも一音節ですから数が多いのもうなずけます。
 このため英語の音節は分断できませんからandが文の末尾ではみ出してもa-と分断し、改行してndとできませんね。英和辞書にはDif-fi-cultのようにハイフンを用いて分割していますね。これは何音節で構成されているかを示しています。この場合はDif―としてficultを改行できますね。

 とにかく、日本の音節は他の言語より少ないわけですから外国語の聞き分けがなかなか大変であるといえます。

日本語あれこれ8

2011-10-22 12:38:03 | Weblog
(日本語の音節の続き)

 歴史的仮名遣いでは「ゐ」(Wi)と「ゑ」(We)と「を」(Wo)があります。複合母音または合成母音というものですね。
 
 現代の表記では「を」だけが残っていますが、それでも(ウォ)と発音しませんね。また、ヤ行にある「い」は本来(Ye)ですからお札にもYENと表記していますね。エビスビールのローマ字表記はYebisuです。ただ、東京山手線の恵比寿駅では今風にEBISUです。
 
 こうして歴史的仮名遣いの発音が消えていきましたが、ウィスキーやウェハウスやウォール街やイェスという外来語だけに使われるとはなんとも皮肉です。
 いずれにしても、日本語の音節の数は考え方によって違ってきます。