本と旅とやきもの

内外の近代小説、個人海外旅行、陶磁器の鑑賞について触れていき、ブログ・コミュニティを広げたい。

日本語あれこれ11

2011-10-29 12:09:23 | Weblog
* 位相語の世界
 
 位相語の話をします。
 位相語とは、性別や年齢や地域などで特徴的に使われる言葉のことです。女性語、若者言葉、幼児語、お国言葉もちろん業界用語もそうです。
  
 ある飲み屋に黒い背広の四、五人の客がきました。彼らの一人を盛んに「わかがしら」と呼んでいる。それを聞いておかみさんは「わかがしらさんは珍しい苗字ですね」と言ったそうです。その若頭からどんな反応があったか聞き漏らしましたが、これもある特定の社会の位相語です。

 さて、位相語の一種に忌み言葉があります。縁起の悪いことや不吉なことを連想させる言葉ですね。
 日本には古来より言霊信仰があります。言葉にしたことは実現すると信じる信仰ですね。柿本人麻呂は「磯城島の日本の国は言霊の幸はふ国ぞ真幸くありこそ」と詠いました。しき島のヤマトの国は言霊が幸いをもたらす国ですよ、ご無事でありますように、と言祝いだのです。

 忌み言葉については次回に。