本と旅とやきもの

内外の近代小説、個人海外旅行、陶磁器の鑑賞について触れていき、ブログ・コミュニティを広げたい。

私塾

2011-01-19 11:11:52 | Weblog
 ある本に「江戸時代に開設された私塾は1493校、そのうち文化年間移行の開設が千校を上回っている」とあった。
 いかにも全国津々浦々から丹念に拾ったような数字だが、統計に耐えうる史料があったのでしょうかね。それに、いわゆる寺子屋はこの数に入っているのかどうか。なかには素浪人が裏長屋のガキに読み書きを教える家庭教師程度の寺子屋もどきもあったでしょう。これはとても私塾として積み上げられまい。

 となれば、私塾は漢学や医術など本格的な専門校みたいなものかしら。それにしては数が多くやや、眉唾くさい。それでも別に藩校があったわけだから、江戸時代の教育インフラは大したものであることは間違いないでしょう。おそらく世界的にも識字率の高さは抜群だったと思いますわ。それだけではなく、素読から始めて読み下す力を養ったのではないか。

 OECDの調査によると、最近の日本の子どもの読解力は低い。しばらくは黒板なんぞ無視して、声を出してすべての教科書を一通り読ませてはどうだろう。