独居老人

　市から資料を得た「独居老人数一覧」によると、その数は６５歳以上の人口の１５％を占める。男女の内訳では女性の一人暮らしは男性の３倍の数になる。やはり女性は寿命が長いので、亭主が先に逝って後家になる確率が高いわけだ。

　さらに、市の人口と世帯数の推移の資料をみると、人口は減少傾向にあるのは当然として、世帯数は逆に年々逓増しつつある。つまり、子どもは親と同居せず、核家族化によって世帯数が増加しているということだ。これも独居老人化の一因だろう。

　孤独死を報じると眉をひそめるが、最後に一人になる独居老人は常にその予備軍だろう。別におどろくに当たらない。
　その意味で、先に逝ける男のほうが最後を看取られるだけ幸せかもしれないと思ったことでした。