話す力の劣化

　最近、舌のすべりが悪いと感じる。思ったことが適切な言葉に結びつかない。いや、思考自体がてんでばらばらだから話のまとまりが悪いのだろう。

　自治基本条例策定の市民ＷＧ会議の座長をしている。議事を仕切ることには支障はないが、一委員として発言する場合に、述べたい主旨が空回りする。まことに情けない。

　年のせいもあるだろうが、ディベートの機会がなくなって口八丁とはいかなくなった。隠居の身になると話し相手がいない。殊に問題や課題についてブレーンストーミング的に意見を述べ合うことはない。そんなわけで話す力の鍛錬ができなくなった。

　書くことにはそれほど難はない。活字に親しめば訓練になる。しかし、話し方は人との接触がなければ劣化するのは当然だ、とひそかに弁解している。