高校生の頃、年賀状配達のアルバイトをした。暮の何日前からだった。受持ちエリアを、通常の郵便配達の人に付いて配達先を確認させられるためだ。いわばOJTである。むろん、その日もアルバイト日数に参入された。
もっともOJTは必要もなかった。多寡はともかく年賀状はもれなく全軒に配達される。局内で配達先を順序よく並べてから渡されるので、最初の家から順繰りにさばけばよいのだ。
ただ、あの巨大なガマグチのような郵便カバンを自転車の荷台に置いて町を廻るのは、ちょいと恥ずかしかった。
アルバイト料でタイプ印刷の小冊子を自費出版した。地元の新聞が「高校生の創作」の見出しで記事にしてくれた。誰も買ってくれなかったけれど。
もっともOJTは必要もなかった。多寡はともかく年賀状はもれなく全軒に配達される。局内で配達先を順序よく並べてから渡されるので、最初の家から順繰りにさばけばよいのだ。
ただ、あの巨大なガマグチのような郵便カバンを自転車の荷台に置いて町を廻るのは、ちょいと恥ずかしかった。
アルバイト料でタイプ印刷の小冊子を自費出版した。地元の新聞が「高校生の創作」の見出しで記事にしてくれた。誰も買ってくれなかったけれど。