Gikuri

ギクリのブログ。たまに自意識過剰。

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2023-05-27 | ちょっと外出
昨秋、松濤美術館の特別展
「装いの力―異性装の日本史」
気になり、ついでに周辺の庭園も
見に行くかと世田谷区~渋谷区~
目黒区の東急沿線お出掛けを計画。
本当は平日に仕事休んで行きたかった
けど、徒歩距離がちょっと長くて
雨の日に当たったら嫌だったのと、
朝の通勤ラッシュに巻き込まれたく
なかったのとで、10月の3連休土日
(出雲駅伝の日以外)かその次の
日曜(土曜は箱根予選会だから)で
雨降らない日に行くことにしました。
天気予報で3連休初日が大丈夫そう
だったのでこの日に決めて特別展の
予約を入れました。

充電したはずのカメラが道端の
ワレモコウ1枚撮った直後に
バッテリー不足と表示が出て
使えなくなってしまったので
急遽スマホで撮影することに。
スマホの方の充電切れたら困るから
撮影枚数絞り気味。日帰りの上
メインの美術館ではほぼ撮らなくて
枚数も130枚程度で収まったから
容量は問題なかったです。
もしガラケーだったらまともに
撮影できなくて発狂してたな…。
後で検証したところ充電の不具合で
カメラや充電器の故障ではなさそう
だったけど、もう1個ある電池も
持って行くべきだったね。
スマホの充電切らしたくなくて
デジカメ持って行くのに、デジカメの
充電が切れるんじゃデジカメ持つ
意味ないじゃん…。暗めの場所では
デジカメよりブレがちだったけど、
明るい場所ではきちんと撮れてた。
写真の縦横サイズが大きすぎて
1枚あたりのファイルの容量まで
大きくなっちゃって、そこまで大きな
写真はいらないからカメラ設定で
変えられればいいんだけど、
私の機種ではできなかったです。
大きい分高画質ではあります。
PC派だからスマホは普段そんなに
使わないけど、旅行やお出掛けでは
こうやってカメラのスペアにできたり、
大雨が降りそうなら雨雲レーダーを
確認したり、予定変更したら乗換案内で
調べたりと重宝してます。

田舎からおのぼりさんしてくると
二子玉川駅前が超都会に見える…。
この後渋谷というもっと都会に
行くというのに…。
歩いて二子玉川公園帰真園、思ったほど
広くはなかったかな。平成25年作庭の
回遊式日本庭園で、多摩川や国分寺
崖線の丘陵、武蔵野の風景を表現し、
ユニバーサルデザインにも配慮した
そうな。朝早いのもあって見かけたのは
子供連れ数組や単独の数人だけ。
撮影してるとバックに入ってきたり
水面に映ってきたりするタワマンの
住人だったりするのかな。
旧清水邸書院は日曜や祝日のみ公開、
金の襖絵が垣間見えました。
秋らしくススキやシロシキブ。
ちなみに富士見台に上っても木々に
隠れて帰真園の全容は見下ろせない。
玉川口から入って「多摩の水干」の
流れに沿って池に出て、園内回って
上野毛口から出ました。

坂を上って五島美術館庭園。
東急グループの事実上の創業者である
実業家五島慶太のコレクションを
展示する美術館です。展示を見ずに
庭園だけの見学だと300円、Suicaで
支払いOK。国分寺崖線の斜面を
庭としていて、下って上るので
脚の悪い人には無理です。
だからか私以外誰も歩いてなかった。
悪天候や日没の状況によっては
見学できないらしいけど確かに危ない。
国分寺崖線といえば、まさに国分寺に
ある殿ヶ谷戸庭園が国分寺崖線の斜面を
利用した庭だったなと思い出します。
そんなに距離的に近くないけど
世田谷区まで崖線が繋がってるんだね!
一般的なイメージの「庭園感」は
池の造形を楽しめる殿ヶ谷戸庭園の方が
あるかな。池はいくつかあるけど
一見したところ特段凝った造りは
なさそう(あっても草木に覆われて
見えない)。石組の構成や池の造形を
鑑賞する庭ではなく、石仏や石塔、
灯籠を見ながら森林を散策する目的の
庭だと思った。都会で森林浴ができる
というのもある種の贅沢ですね。
ここは元々五島邸の敷地の一部で、
案内図によると五島慶太は足腰の鍛錬も
兼ねて散策してたそうな。雨上がりで
石が滑りやすかったのと、持ってた
案内図の紙が湿ったほど湿気があった。
茶室周辺は入れない。10月でもまだ
見事に花が咲いてた芙蓉の木があった。
8~9月に咲くイメージがあるけど、
この時期の花としては百日紅と並んで
開花期が長いですね。
稲荷丸古墳っていう古墳も庭園内に
あったけど説明とかはなく詳細不明。

上野毛駅から九品仏駅に移動して浄真寺。
入って早々「わるいことはするな!」
「うそはつくな!」って幟を見つけて
何事かと思ったら閻魔堂。成程。
上品堂・中品堂・下品堂と3つお堂があり、
3体ずつ大きな金色の阿弥陀仏(下品は
1体修繕中で2体だった)。花飾りも立派。
本堂も大きな釈迦如来、極楽を表現する
欄間彫刻や吊り屋根が色彩鮮やか。
山門や鐘楼はいずれも江戸期のもので
彫刻が緻密。本堂のそばに枯山水庭と
水路の庭があるけど、本堂修復の足場が
組まれていて鑑賞しづらかったです。
本堂北側にも石組が見えたけどこちらは
入れない。看板が多めの寺?

自由が丘駅から大都会渋谷駅へ。
渋谷駅の通路は漫画やゲームの広告が
多くて撮影しているファンもいた。
渋谷センター街を抜けて昼食は
ロス・バルバドスで。
カウンター7席だけの小さな店で
すぐ満員になりました。昼は12:00前に
着くべし。他の客とのやり取りを聞くと
建物のトイレは施錠されてるらしいので
入店前によそで済ませておくといい。
アフリカ音楽が流れ、ふと見上げると
アフリカの絵や置物。他の西アフリカ
料理も面白そうだったけど、期間限定の
ウガンダの料理を楽しむ一品1500円を
注文してみました。日本でウガンダ
料理店って聞かないですしね。
ワンプレート料理。調理用バナナと
牛肉の煮込み、酸味はトマトかレモンか。
レモンというよりハーブ(レモンバーム?)
が香る感じがした。バナナの根菜感。
北部アチョリの料理であるハイビスカスの
葉とピーナッツ煮込みサツマイモ添えは
ハイビスカスに少しだけ酸味があるのか
(ハイビスカスティーも酸っぱいし)
ピーナッツ味だけじゃなかった。
後でFacebook見たら小笠原産の
ハイビスカスの葉で作ったそうな。
チャパティ入り豆煮込み、小さくちぎられた
柔らかいチャパティは同じイギリス植民地
だった頃にインドから伝わったようです。
煮込みの方もインドに影響受けたのか
スパイシー、激辛ではないので問題なし。
現地のB級グルメとのこと。
ご飯は細長いインディカ米。
アボカドとパクチー添え。
外で待ってるお客さんがいたので
食べ終わったらすぐ出ました。
隣の店はもっと大行列だった。
バナナや芋で食物繊維が多かったらしく
お通じがよくなりました。そういえば
以前フフ食べたときもそうだったので
サハラ以南のアフリカ料理は腸にいい?

東大の裏側の道をずっと歩いて
駒場公園旧前田家本邸へ。
昭和初期の和館と洋館が残ります。
目当ては和館の庭。お茶会があった
ようで着物の方々が出入り。
池泉庭園だけど、池から顔を出した
水出てくる装置が目立つ…。
当時は客が来た時だけ水を流した
らしいです。左手に滝を作ってる。
非公開の茶室の方には露地庭園も
あるらしい。洋館は近代文学博物館に
なってて外観だけちらっと見た。

松濤美術館に着いたけど予約の
14:00まで時間があったので待機。
日本って歌舞伎の女形や宝塚の男役が
長く親しまれてたり、日本最古の
ヒーローであろうヤマトタケルが
女装してたり、女装男装に好意的な
文化だよなーって常日頃から感じてて、
美術鑑賞というより勉強したくなった
のが展示を見に行った動機です。
混雑緩和のため滞在1時間程度を
目安にしてほしいとのこと。
この日はガイドさんが説明してて、
ちゃんと聞いた方がよかったんだろう
けど、ガイドの周辺に客があまりに
密集しすぎて話聞いてると展示が
見られないので避けて見学してた。
「学芸員によるギャラリートーク」
の日時にたまたま当たったようだ。
ヤマトタケルの女装、とりかへばや
物語、女帝の男装画、玉水物語
(姫君に恋した狐が女に化けて仕える
話)、白拍子の男舞、能の女面、
巴御前などの女武者、「美人観菊図」
という女性の美人画のように柱に
しなだれ掛かる構図の若衆の絵
(野郎頭巾で月代を隠してる。
菊は衆道を表してるんだろうか)、
女性用にしてはサイズが大きくて
若衆が着たとされる振袖、
阿国歌舞伎の演目「茶屋遊び」
(元々は男装の阿国が女装の男役者と
戯れ人気を博した)、野郎歌舞伎で
「女方の男性役者」が「女装を途中で
解く男」である弁天小僧菊之助を
演じる二重構造(宝塚版ベルばらも
男役の女性役者が男装の麗人を
演じてるから二重構造なのかな)、
南総里見八犬伝の犬塚信乃や
犬坂毛野の女装歴、吉原や神田祭での
男装芸者、女装のような姿で僧侶に
仕える稚児。男装はともかく女装は
許された前近代日本でしたが、
キリスト教の教義上アウトの西洋の
影響を受け明治期は歌舞伎など以外
では捕まることも。戦後になると
女装芸者(美人の写真あったね)が
雑誌で特集されたり、歌舞伎以外の
女装演劇も上演されたり。
「リボンの騎士」のサファイア姫は
葛藤し続けてたが「ベルサイユの
ばら」のオスカルはある程度
受け入れてた話とその漫画原稿。
日本画「童女の姿となりて」は
古代っぽい装いだなと思ったら
ヤマトタケルなのか。
最後にドラァグクイーンの部屋。
ドラァグクイーン人形の頭に
静電気の光!「直腸から摘出された
リップブラシ」って何だよ(笑)。
撮影可のドラァグクイーンパネル、
フラッシュを焚くと変顔に。

マレーシア大使館建築の幾何学
っぷりにイスラム文化を感じつつ
南下。渋谷(+渋谷区寄りの目黒区)
は坂多いな。こっちは国分寺崖線じゃ
ないけど、名前のとおり昔は渋谷は
谷だったので坂だらけらしい。
急坂下って菅刈公園の日本庭園を
見に行った。岡藩の屋敷だったのが
西郷従道(西郷隆盛の弟)邸となって
大改造、その後埋もれていた庭園を
復元したもの。池の手前側が園路だけど
和館利用中で右側に入れなかったので
中央から左側だけ。そんなわけで
右側の池は全容が分からん。

坂を上って旧朝倉家住宅、政治家の
朝倉虎治郎の屋敷。文化財保護のため
靴下を履く必要ありとのこと。
受付で券売機があるのに人がいる謎。
応接間の書院欄間はシダっぽくて
珍しいかも。2階広間の床脇には扇の
絵が描かれた戸棚。薄曇りの天気で
中庭がいい具合にちょっと暗い。
茶室の角窓やその隣の小部屋の円窓
から庭園の濃い緑がはっきり見え
額縁のよう。紅葉もいいだろうな。
五島美術館ほど広くはないものの、
こちらも崖地を活かし森林散策
できるようにしている庭園です。
閉館18:00だけどやっぱり日没後に
回るのは危ないと思う。
坂が多い渋谷(というか代官山だが)
だから崖地の庭もあるってことだね。
ブラタモリ的な知識を得た。
雨続きだったから苔が元気。
関東大震災や空襲のため東京中心部の
大正期和風建築は数少ないとか。

道を戻ってクイーンシーバ
エチオピア料理を食べてみました。
店員は日本人のようですが英語可。
19:00から予約が入ってるとのこと
でしたが、17:00早々に入って
そんなに長居しないのでOK。
店内では現地のものらしき音楽、
中世ヨーロッパ画風の飾りがあったが
あれエチオピアの絵なんだろうか。
エチオピアのスチームブレッドの
インジェラ500円、先日インネパで
マトンカレーにありつけなかったので
ラムのターメリック風味シチューの
ヤベグアリチャ1100円、ダチョウは
食べたことあるがヤギは食べたこと
ないのでヤギカバブS1串600円。
巻かれたインジェラを解いてちぎり、
シチューを平皿に取って付けて
食べると言われたけど、具を
インジェラで掴みづらく面倒なので
シチュー掬ったスプーンの上に
インジェラを置いて食べちゃった。
インジェラはテフという穀物の生地を
クレープ状に焼いたものだそうで、
トウモロコシなどで作ることもあるが
小麦の主食ではない。ってことは
グルテンフリーなんですかね。
単品だとほのかな苦味?酸味?が
あるというか、西洋のパンのような
バターの甘味みたいなのはないので、
何かに付けて食べる前提かなと。
ヤベグアリチャは辛口というほどでも
ないけどスパイシーなので、シチューと
いうよりカレーみたいな感じ。
もしかしたら野菜のマイルド煮から
選んだ方がよりエチオピアらしかった
かもしれないけど、昼食と似る可能性が
分からんかった。羊不足は解消。
ヤギも羊とは少し違う臭みがあるけど
私は平気。一部噛み切りにくかったから
羊の方が柔らかいのかも。
カレー屋みたいにハーフサイズで
シチュー2種類選べたら楽しいだろうな。
2人以上で頼めるコースだと何種類か
シチュー出てくるからシェアできる。

自宅~駅往復含めて屋内除いてトータル
15kmくらい歩いたと思うけど、
上り坂何度も歩いて実距離以上に疲れた。
今回のルートは豪邸が多かったです。
あと都会はおしゃれな若い男女多いなあ。
異性装の展示は本当に面白かった!
宗教上の強い禁忌になってないとか
人種的に容貌の男女差が比較的
少ないとかの要因もあるにせよ、
私が思う以上に日本人は昔から異性装に
魅力を感じて楽しんでたんだなあと。
特に芸能・文学方面は顕著。


《写真ブログ記事》
東京都・世田谷 二子玉川公園帰真園/浄真寺
東京都・世田谷 五島美術館庭園
東京都・渋谷 旧朝倉家住宅
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