前日、ECBがマイナス金利政策を検討との報道で、ユーロが急落していましたが、昨日、ドラギ総裁は報道を否定したことで、他の通貨がドル買いを強める中、唯一ユーロが買い戻される展開でした。
少し前のユーロ危機の際にもECBは 噂(報道)→否定→現実 を、何度も繰り返した事実があったことは、まだ記憶に新しいところですが、今回もそんなきな臭さを、感じずにはいられません。
日本もかつては、インパクトがありそうな決定を公表する前に、意識的に?関連ネタをリークして市場の様子を伺い、また耳慣らしをすることでそのインパクトを和らげるような行動(裏は取れていませんが…)があった覚えがあります。
今回も、マイナス金利の噂が広がる中、一部には既に肯定的な評論も見られ、インパクトを薄める効果は既に出ています。
政策金利云々に関しては、あまり詳しくはありませんが、今回のマイナス金利は、市中銀行が中銀に置く資金の金利で、政策金利のバンド下限という解釈であれば、一般人にとっては余り関係ないと思われます。調べた範囲では要するに、銀行が余剰短期資金を中銀に置く、いわゆる“ブタ積み”には、コストがかかりますよ…という程度です。
もしかすると、日本のように市中銀行の貸し渋りが横行していると仮定すれば、その対抗措置という側面もあるのでしょうか?
また、一部には通貨高を抑制する方法論でもある…との指摘もあり、インパクトが少ない部分に対して、マイナス金利というインパクトある変更をすることで、市場へのメッセージを伝えようとしているのかもしれませんね。
いずれにしても、ユーロが上昇する背景はかなり薄れた感覚があり、個人的には一貫してユーロショートの相場観を維持したいと思います。キーレベルを11月7日安値の1.3295に置き、戻り売りまたはこの水準割れで、ストップ売りというイメージです。
今回のECBの利下げに関して、易しい解説資料を見つけました。ご興味がある方は、下にリンクを張っておきます。
http://www.smtam.jp/shared/pdf/report_column/HP0.250.25_20131108.pdf
出処:三井住友トラスト・アセットマネジメント
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