OECD(経済協力開発機構)が昨日、世界経済の見通しを、上方修正したとのニュースがありました。IMF、世界銀行そしてOECDと、国際機関でさえ、見方が上下バラバラとなっており、これほどまでの現状は混沌した時期であることに間違いはなさそうです。その表れとして、このところの往来相場とするならば納得できます。こうした状況下では、短期の相場トレンドの急反転に注意が必要です。
相場急反転に対応できるデイトレーダー以外の方々にとっては、血圧が上がりそうな為替市場ですが、少し視点を離して、いわゆる揉み合い相場だと仮定すると、わずかな光が見えてきます。
本日のチャートは、問題のユーロドル日足の終値チャート(いわゆるラインチャート)です。
A-Bの下落による値幅内で推移する相場は、根底にこの波動の影響を受けているといえそうです。ただ、あまりに範囲が広いため、もう少し狭めてみます。
その後反転したB-Cの値幅ですが、その後の推移もこの間に入っています。つまり、Bを基点に考えると、上下をしているものの、揉み合いであると言え、同様なことが、C-Dでもいえます。
しかし、D-Eでは、F-GによってEを超えられているので、結局中枠として、C-D間での揉み合い相場といえます。
ただ、それでも1マス400ポイントとなるこのチャートでは広すぎるため、現水準を考慮すれば、F-Gを値幅とする上昇揉み合いを、上に抜けるのか、Fに向かうのかが焦点となっているようにも見え、それを占うのがG周辺に見られるヘッドアンドショルダーの行方でした。
一応、フォーメーションは崩れた立場をとっていますが、ここまでの見方を応用すると、現状はヘッドの高値水準1.4350と、第二ショルダーの安値水準1.3750の綱引相場であると言えそうです。中心値は単純平均で1.4050となり、恐ろしかったここ2日間の乱高下も、レンジ内の動きなっています。
あとは、中心からどの程度離れた位置を取引レンジとして想定するかを決めたいところです。もちろん、伸びきったゴムが切れてしまうと大変なので、レンジ裏にはストップが必要であり、場合によってはドテン戦略も考慮する余地がありそうです。
ちなみにMACDは、短期的な上昇相場の戻り調整期だと主張しているようです。