外為ガイドブック☆FX取引の基礎や相場分析を解説…五里霧中の相場取引に一筋の光を

外為市場経験者の浅野敏郎が値動きに着目したチャート解説や個人的意見を綴る相場ブログ&用語集!

円の売り越し減少の一方、買い越しも増加どころか減少-IMM分析活字版

2014-01-20 19:15:07 |   -【特集】IMM残高分析

今週は少し早く作業が終わりましたので、IMM取組残高分析活字版をお届けします。

今週番組で使用するデータは1月14日の市場終了時点のもので、10日金曜日のアメリカ雇用統計発表後の動きが織り込まれています。
ご存知の通り、発表を受けたドル円相場は、13日月曜日に102円台を一時付けました。しかし、データ締切日には104円台に戻すなど、乱高下しました。
果たしてIMMデータの円売りポジションに大きな変化はあったのでしょうか。

では早速、投機筋のポジションを表すとされる、非実需のデータを見て参ります。
まず、ドル円の相場推移と対円におけるドルのネットポジション変化をみてみましょう。

<ドル円の相場推移と対円におけるドルのネットポジション変化>
4週前にドルの買い越しがピークになった後、相場の下落に対応して3週連続で買い越しが減少し、118074コントラクトの買い越しとなっていました。

減少幅は4週間で最大となっていますが、13日月曜日の段階での減少幅はもう少し大きかった可能性は有るでしょう。ただ、雇用統計以降の経済指標は強い内容が続いたことから、先週はデータの締切以降、底堅く推移しています。ドルの買い越し減少に歯止めがかかっているかどうか、引き続き市場の注目が集まります。

<全通貨別ネット残高推移>
次に、各通貨のネット残高のグラフです。

円売りが減少傾向にあることは先ほども確認したところですが、ユーロやポンドには買い越しが減少する傾向が見て取れます。このグラフだけではブルベアが5対5に戻しつつある程度の理解に留まっており、一概に売りトレンドに入ったという段階ではないように見えます。
その他、豪ドルは一段の下落見通しが弱まっていることや、カナダドルの売り地合いが継続していることが判明しています。

<前回出たと比較した各通貨のネット残高変化>
続けて、前週と比較した各通貨のネット残高の変化を、3週間追跡したグラフです。

先ず円ですが、買い越し傾向が継続し今回の買い越しが大きかったことが見て取れます。

そのブルベア動向ですが、実際のロングは意外なことに僅かながら取り崩されており、ショートの大幅な取り崩しが主要因だったことが判ります。買い越しが増える気配もない中、売り越しの取り崩しだけでは、ブルベア比の大幅な改善は望めません。
この状態では確かに調整に対する懸念は残りますが、市場規模が僅かながらでも減少傾向にあることから、依然として“一先ずの手仕舞い”が先行しているに留まっていると言えそうです。

次にユーロですが、売り越しが優勢な状況は継続しています。

市場規模は先週から微増となっており、主要因は売り越し増加だったことが判ります。買い越しは僅かながら取り崩し傾向であり、ユーロ安見通しに傾きつつある状況が判ります。ブルベア比は依然として買い越しが優勢なことから、先ずはニュートラルになってからの動向に注目したいと思います。

続いてポンドですが、これで2週連続して売り越しとなりました。

そのブルベア動向ですが、買い越しは僅かに取り崩される中、売り越しが過去3週で最大となる動きでした。市場規模は若干回復し投機筋が再び注目し始めた兆候が見られます。ブルベア比は再びニュートラルに向かって売り越しが押し返しており、14日の時点ではやや下落見通しが高まりつつあったことが伺えます。

<総括と考察>
さて、アメリカ雇用統計は一時悲観材料となったものの、その後の指標は強気となり、市場は概ね悲観色を払しょくした印象です。
にも関わらず、ユーロに関しては今回のデータ締切後、一段と下落色を強めており、今回分析した傾向を継続する流れです。

一方、ポンドは今回の分析傾向に順じた流れから、先週末に切り返した動きを見せました。

相場にはまだ明確な方向は見られませんが、買い越しが増加したのか、売り越しが取り崩されたのか、次回のデータで何か見えてくるでしょう。

肝心の円ですが、依然としてブルベア比は1対9以上の偏りがあるものの、先週の番組で懸念した円買いは全く増える気配がありませんでした。データ後の相場の動きからも、投機筋は依然として、円高には全く思惑が傾いていないことも明らかとなり、ForexTVジャパンとしても、円安傾向に陰りは無いとの見方を変えていません。

勿論、今後の突発的要因で市場のセンチメントはいつでも変わり得ますが、暫くは円の方向性は失う反面で、ユーロやポンド、豪ドルなどで歪みが無いかを確かめる動きが優勢となりそうな気配をくみ取りました。

特に今週はユーロの下落傾向が継続するかどうかに、注目したいと思います。

以上の内容はグラフなどを実際に組み込んんだ動画でもご覧頂けます。


※クリックすると当該番組の入り口となるForexTVジャパンのWEBサイトの、IMMチャンネルを表示します。

本年より画像を増やし、より詳細な分析を見やすく制作しています。是非ご覧いただき、動画をご登録して頂けると嬉しく思います。


【PR】





ユーロドル、日足雲の下限割り込み売りに興味-「A氏からのメッセージ」01月20日

2014-01-20 17:20:59 |  -ユーロドル

ようやく下方向に動き出したようだ。


 
1.3560付近を下限とする一目均衡表日足の雲を下抜けて来たので売りポジションが面白そうだ。今夜の欧米市場で仕込みを考えたい。

ドル円
スタンス:様子見
頭は重そうだがどうも動意に乏しく今日は様子見。

豪州ドル
スタンス:戻り売り
本日発表された中国のGDPは市場の予想よりも少しいい結果だった。これを受けて目先の安値圏から反発している。しかし上値を捉えて売りを仕掛けたい所だ。



【PR】