本日アジア市場が参入するまではユーロの買いが強く、1.56台にしっかり乗せて帰ってきました。
ただ、材料不足から夕方までは調整に見えるユーロ売りが先行する形となり、1.56台を割れる瞬間もありました。しかし、ユーロ最大の経済国であるドイツのIfo指数が発表となり、予想より強い数字が示されると、ユーロ買いが復活。短期的な上値抵抗を越えると一気に上伸して1.47台中盤まで上昇しています。
Ifo発表後は、テクニカル要因も重なったものの、主要因は各中央銀行総裁のコメントによるものだという見方が強くなっています。
BOEのキング総裁は、ポンド安を擁護する発言やインフレについて短期的にリスクはあるものの、本年末には収束する予想を述べるなど、少なくとも利上げ余地を否定するコメントを連発した結果ポンド売りが先行し、ポンド円でも売られると、円のカバーでドル円も下落するなど、ポンドだけが対ドルで弱く推移しています。
ユーロはドイツの経済指標もさることながら、トリシェ総裁はキング氏と比較すればインフレリスクを協調したコメントを述べたことも手伝って、利下げリスクが後退したとの見方からユーロはドル売りが進んでいます。
本日は準ユーロ国家の金利発表が相次ぎ、ルーマニア利上げ、チェコ据え置き、ポーランド利上げという結果も、ECBの利下げリスクの後退を裏付ける根拠にもなっていそうです。
ユーロドルは、気がつけば1.57台を依然として維持しており、どちらかといえばかの最高値に近いと感じられる水準に迫ってきました。
ただ、先ほどのセッションでは1.5750前後の上値水準は非常に重く、高値圏ではそれなりのドル買い需要を感じたとともに、ドル円も98円台は異常に固くドル買い需要があるイメージです。
暫くは方向感の定まらないところです。