福聚講

平成20年6月に発起した福聚講のご案内を掲載します。

アゲハの幼虫が教える3つの厳しさ・・その2

2010-08-22 | 法話
2点目は業の深さは恐ろしいということです。
行方不明になった芋虫君のことです。つれてかえった二匹のうち一匹は葉をもくもくとたべてあまり動かないのですが、もう一匹は背伸びをしてなにかをしきりに探し動き回り落ち着かないのです。そして首を伸ばしすぎて下に落ちるのです。その後何度かの救出劇の末ついに行方不明になりました。片方はこちらがおいてやった場所近辺でもくもくと葉を食べているのに、片方は動き回って行方不明になるのです。虫といえども生れた瞬間からの性格があるのです。いや生れる前からといっていいのでしょう。その性格によりこちらがいくら救っても自ら死地に赴いてしまうのです。

これなども我々の人生そのものではないかとゾッとします。仏様に何度救って頂いてもその救いの手から逃げ出し地獄に行きたがる我々の姿そのものです。そして芋虫のこの性格も遠い遠い過去世からの業によるものとしかいえないくらい根深く見えます。虫にも阿頼耶識があり前世からの業の蓄積は如何ともしがたいのでしょうか。我々を天上からご覧になっている神仏も同じことをお感じになっているのでしょう。「度し難き哀れな衆生よ」と。
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