○ヘンデル ユダス・マカベウス フリッチャイ/RIAS交響楽団他 1954年5月10日(ライブ)
○ワグナー 「ニュルンベルクのマイスタージンガー」序曲 ベーム/ウィーン・フィル 1978年11月、1979年3月
ユダス・マカベウスは1983年にメロドラムから発売されたもの。廃盤になって久しくなります。
演奏はバロック音楽らしからぬ重心の低い演奏で、それでいてテンポがかなり速いようです。以前、別の人の演奏で出だしのところだけ聴いたことがあるのですが、きわめてゆったりしたテンポでした。ということはフリッチャイのテンポが速いということになるのではと思います。
かの有名な「見よ勇者は帰る」についても、いつも表彰式で聴いているテンポの倍くらい速いです。
この演奏にはフィッシャー=ディースカウの自伝に次のようなエピソードがあります。
「フリッチャイは機会あるごとにアドリブの面白さを見せてくれた。『ユダス・マカベウス』を前にして女性のアルト歌手が出られなくなってしまったとき、アルトのアリアも同じように(私が)歌うという私の提案を、意外にもフリッチャイは認めてくれた。」