私のレコード・ライブラリーから

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KARAJAN IN MOSCOW 1969~(1)

2009-02-16 19:47:22 | ヘルベルト・フォン・カラヤン
 ヘルベルト・フォン・カラヤン率いるベルリン・フィルの一行は1969年5月下旬から約2週間ロシアを含むヨーロッパ演奏旅行を行った。カラヤン・ベルリン・フィルがロシアの大地を訪れるのは1961年3月の訪問に次いで2度目である。1969年のロシア公演は記録によると5月28日・29日・30日が首都モスクワ、6月1日・2日がレニングラードで行われた。そして先頃、この時のモスクワ公演の模様を収録した正規盤のCDがロシア・メロディア・レーベルから発売された。曲目は28日ベートーヴェン:「コリオラン」序曲と交響曲第6番・第5番、29日バッハ:ブランデンブルグ協奏曲第1番・ショスタコーヴィッチ:交響曲第10番、30日モーツアルト:ディペルティメント第17番、R.シュトラウス交響詩「英雄の生涯」といういずれもカラヤンお得意のプログラム構成であった。会場はいずれもモスクワ音楽院大ホール。29日の公演はショスタコーヴィッチの顔もあった。どの演奏もカラヤンの素晴らしさが出た名演であるが写真のCDは初日のベートーヴェン・プログラムで引き締まった手応えのあるものになっている。60歳の還暦を越えたカラヤンの一番脂ののりきった指揮ぶりを堪能できる。オーケストラの切れも申し分ない。尚、第6番「田園」のテンポはかなり速く演奏時間で34分22秒とカラヤンの「田園」の演奏時間で最速の部類に入るのではないかと思う。